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(62)臨床マインドフルネス精神医学? [2016年05月28日(Sat)]

(62)臨床マインドフルネス精神医学?

 この新しい科学は、脳神経科学と精神疾患や精神医学、身体医学とも関連が深いので、どちらかというと心理学部系ではなくて医学部系の他の科学の支援が必要である。このマインドフルネス科学の貢献できるクライエントは医学部の専門家の近辺に多い。うつ病、不安症、パーソナリティ障害、がん患者、心理的ストレスが影響する心身症の患者、予防医学関係のクライエント。 この領域は、脳神経科学を用いた実験が必要になる。医学部系でないとできない。 そういう意味では、医学部系に近いものとして、臨床マインドフルネス精神医学とよんでもいいのだろう。西田哲学が必要になるが、それは設備、検査がないから、哲学の専門家に支援してもらえばいい。

行為的直観は島皮質か?

 ある大学の研究者の先生から、「島皮質」の機能について、教えていただいた。島皮質の役割は、前部と後部で異なるという。後部は身体の生理状態 (皮膚、筋肉、内臓など)のシグナルを受けて、身体の内部感覚情報を 統合・処理している。
 島皮質の前部は情動の処理に関わっていて、扁 桃体や海馬、前帯状皮質や前頭前野などと連携して、島皮質後部からの内部感覚の情 報を含めた情動処理や認知コントロール処理に関与している。

 大体、このようなことが知られているそうである。では、最終的に意志による行動になるが、慣れていない行為の場合は、背外側前頭前野が活性化するだろう。しかし、慣れた専門家の場合も、わざわざ背外側前頭前野を用いるのか? そうではなくて、島皮質の一部が行為まで関与しているのではないか。 そのような示唆をいただいた。

 これは、西田哲学を背景にしたマインドフルネスSIMTにとっては、重要なのである。意志的自己の意志作用は、背外側前頭前野の機能だろう。では、叡智的自己の行為的直観の中心的役割をしているのはどの脳部位なのか。 意志的自己、意志作用は、二元観である。しかし、行為的直観は、相対的一元観(最も深い東洋的行為は創造的直観=絶対的な自他不二)ともいうべき様相がある。観ることが行為であり、行為が観ることである。 感覚による受動局面と意志による行為とが別ではない。瞬間的に観て同時に決断行為しなければならない。さもないと、手術はできない。スポーツ、演奏、演技もそうである。ゆっくり無評価で観察するのではない。観察といかに動くべきかの評価の行為が(矛盾的自己)同一でなければならない。

 この叡智的自己の行為的直観を担う脳神経部位はどこか。それがわかれば、専門家のスキルの向上に関するトレーニング技法の脳神経科学からの裏づけとなり、洗練させることができるかもしれない。ここは、西田哲学では、叡智的自己の行為的直観である。叡智的自己は、なお、エゴイストである。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2218

 そのスキルの専門家が奢る、排他的であり、自己執着的である。自分一人のスキルではない、絶対者(世界)から生かされていることを知らない。西田哲学は、自己をすてた自己、世界の表現点としての人格的自己を明らかにしている。日本で生まれた西田哲学は世界最高という研究者もいる。もっと大切にすべきである。

 叡智的自己の脳部位があるとすれば、人格的自己の司令部の部位があるのか、それとも、もう、特定できないのか。私は西田哲学とその体現であるマインドフルネスSIMTと脳神経科学と精神疾患医学とを結合したい。脳神経科学の研究成果を知りたい。
 非定型うつ病は鉛様麻痺感がつらい、治らずに自殺す人がいる。マインドフルネスSIMTで治る。とすれば、意志的自己レベルのSIMTの実践が、鉛様麻痺感の脳神経部位に働きかけている。脱力があるが意志からの運動野への信号が 伝わらない。パニック症もマインドフルネスSIMTで治る。パニック発作を起こす部位にマインドフルネスSIMTの実践が働きかける。 中脳水道中心灰白質か?マインドフルネスSIMTと脳神経科学とを関連づけたい。脳神経科学の進展を祈る。どなたかが研究しないと進展しない。仮設を立てて、クライエントに実験してもらわなければなrない。前後の脳画像を撮影しなければならない。
【目次】日本のマインドフルネスの再興を
Posted by MF総研/大田 at 05:28 | 新しい心理療法 | この記事のURL