(52)日本に最も深い哲学があったことがわかった [2016年05月13日(Fri)]
![]() (52)日本に最も深い哲学があったことがわかった鈴木大拙と西田幾多郎は親友だった。鈴木は襌学、西田は哲学で、日本には最も深い自己の真相の哲学があるといった。https://blog.canpan.info/jitou/archive/3288 その後、ほぼ同様のことが、西谷啓治、井筒俊彦、久松真一、秋月龍aなどによっても確認された。同じ根源を、道元禅師は「万法ともに我にあらざる時節」、鈴木は超個(日本的霊性とも)、西田は「絶対無」、久松は「東洋的無」、井筒は「無分節」と言い表した。どうしてこういう深いものを他の人は認めようとしなかったのか。 しかし、「マインドフルネス」が世界中でブームとなっている最近では、状況が変わってきた。ジョン・カバット・ジン氏も、生涯かけて探求すべき「全体性」という。MBSRはその入口にすぎないという。日本の哲学者らが確認してきたことをカバット・ジン氏も認めたといえる。世界中の、MBSR,MBCTの研究によって、「全体性」とは何かジン氏の真意を確認するだろう。弁証法的行動療法のリネハンの深い自己やACTの文脈としての自己とは同じなのか違うのか、一体どれが真相なのかをマインドフルネスに関心ある人は知りたがっている。 さらに、西田哲学そのものの研究もさらにすすんできた。西田哲学の真理性が確認されてきた。もうこれからは、仏教や禅は、仏教の専門家だけが研究しているのではなく、哲学者、マインドフルネス者も研究している。 ようやく、鈴木、西田、西谷、井筒、カバット・ジン氏らがなぜ、道元禅師を絶賛したのかわかってきたといえる。従来は、主に仏教教団内の仏教研究者だけに閉ざされていて、広く関心をもたれなかった。しかし、道元禅師、鈴木、西谷、西田らが生涯をかけて説明してくれた、自己、世界の哲学が広い目にみられることになった。カバット・ジン氏の全体性のほか、ACTや弁証法的行動療法が深い自己をいっている。マインドフルネスは、どの流派だろうと、 どこまで深いのか関心を持たざるをえない。以前と違って、世界中のマインドフルネス研究者が関心をもっている。 マインドフルネス研究者、マインドフルネス実践者が期待している。クライエントを実際に支援しなければならないので、机上論ではすまない。自分たちの満足に留まるわけにはいかないからである。 深い人間哲学、マインドフルネス実践のあった日本、今度こそ、日本が遅れをとらないようにしてもらいたい。 【目次】日本のマインドフルネスの再興を |
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