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マインドフルネス心理療法
マインドフルネス総合研究所のブログです。
心の病気、それによる種々の問題、自殺、不登校、引きこもり、非行犯罪、その治療法の現状、自己成長、自己実現などについて考えます。
ブームになっている無評価観察のマインドフルネスを超えて、もっと深い日本独自のマインドフルネス心理療法、自己洞察瞑想療法(SIMT)です。心の病気の改善や、それにとどまらず、自己成長(種々の職域において自己洞察を高め、より向上する、自己実現)をはかります。そのための支援、心理療法の開発、心理療法者の養成などを行っています。
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(2)マインドフルネスの深さ»
日本のマインドフルネスの再興を
[2016年01月28日(Thu)]
マインドフルネスSIMTのロゴです
日本のマインドフルネスの再興を
(1)日本には世界最高のマインドフルネス哲学と自他不二の禅がある
マインドフルネスがブームですが、輸入ものばかりが目立っていて、日本古来のものが少ないのは残念です。
日本には禅があります。とても深いマインドフルネスであり、他のすべてを包含します。ジョン・カバット・ジン氏が「全体性」といったものですから。それを西田幾多郎が論理的に説明しました。「場所の論理」です。
秋月龍a氏(元花園大学教授)は、場所の論理は世界最高の哲学であるといいました。
「私自身は、「現実が根源をもつこと。従って現実の歴史的世界がその根源において宗教的に成立すること。そこで般若的立場の絶対無から人(にん)が出ること。すなわち自己の根源に返ることが、ただちに世界成立の根源に入ること」というこの「現実の根源」の論理としての「逆対応・逆限定」の思想を中核とする「場所の論理学」は、哲学的論理学として今日世界最高の哲学であると思う。従って我々は西田哲学がその世界無比の「場所的論理学」、なかんずく実存的場所の論理としての「逆対応の論理」を明らかにし得た世界哲学史的功績を高く評価したい。」(「絶対無と場所」)
逆対応の論理は西田幾多郎博士があきらかにした我々の自己の根源の働きで、自己と絶対者の関係を説明する論理です。
「限界的底面における実存のハタラキはかならず逆のハタラキ(場所的逆限定)を引き起こし、その逆のハタラキ(逆限定)においてかえって実存の真のハタラキ(真の限定)が現れる」
くだいた言い方をすれば、我々が自己を捨てた至誠の働きをする時、逆に絶対者(神、仏)の働きを引き起こし、その逆の働きにおいてかえって、自己の真の働きが現れるということです。「物となって見、物となって考え、物となって働く」時、絶対者の働きが現れるのです。自己が絶対者の自己否定において成立しているのです。
竹村牧男氏(東洋大学学長)はこういっています。「個」とは自己です。「私」です。
「神の自己否定において個物的多が成立しているということは、創造的世界がそこに成立し、個はその創造的要素となっているということである。我々は神の無の故に絶対に自由であり、絶対に自由であるがゆえに、創造的にも他ならない。我々は自己の個に徹すれば徹するほど、無底の自由を自覚する。そこにおのずから、歴史的世界創造的とならざるをえない。神の自己否定という愛において自己が成立しているが故に、心の底から当為というものが出てくる。仏教の言葉でいえば、仏道の悲願、大悲の世界から、我々の自己の真の当為が出てくる。ここまできてはじめて、西田の宗教哲学はその骨格の全貌を示すのであった。単に救われたという欣(よろこ)びにとどまるのではなく、この身このまま一転して、神の下にあることを自覚し、だからこそ歴史的世界の創造的主体となって働きぬく。それは、外からの命令によるのではなく、心の底から、おのずからのものである。」(「西田幾多郎と仏教」)
日本には、こうした世界最高の哲学、マインドフルネスがあります。哲学と実践があるのに、見失っています。専門家までも、これをかえりみません。このように力強い教示が、専門家からありません。先輩諸氏が教えてくれなくなってしまったようです。知識レベルであり、行為的レベルでない。昭和にはあったのに、今は消えてしまいました。どうしてこんなになってしまったのでしょうか。
「マインドフルネス」といいながら、舶来ものを追うばかりではなく、少しは日本のものを見直していくべきであると思います。日本の西田哲学を理解したいものです。そして、日本の深いマインドフルネスを実践し、あの自覚を得たいものです。竹村氏が指摘されたように、これで多くの人が実現すれば、社会貢献は絶大なものでしょう。神のものであるはずの自己なのに知らずに自己否定、自己嫌悪する苦悩、がん患者などの「死」の問題までも含みますから。
今、とても忙しいです。先月「マインドフルネスのための道元禅入門」を書き終えました。マインドフルネス瞑想療法士の講座で発表しました。あと、2本、大きな論文を書こうとしています。 「マインドフルネスのための西田哲学入門」のシリーズとして、2つ。
「場所的論理と自己の階層」
「西田哲学による実践論 〜 現代の人格的自己のマインドフルネス実践へ」
このために、とても多忙です。マインドフルネス瞑想療法士の講座の日記指導、【コメント】は、ようやく本日郵送し終えました。お手元に届くでしょう。風邪をこじらせたことも重なって、おそくなりました。
【目次】日本のマインドフルネスの再興を
(1)★日本には世界最高のマインドフルネス哲学と自他不二の禅がある
(2)★観察するもの、見るものが違う=マインドフルネスに浅いものから深いものまで
(3)★自己の階層すなわち、マインドフルネスの訓練の段階
(4)★日本的マインドフルネスは自他不二的
(5)今ここに生きるというが
(6)★絶対現在
(7)★内在の働きポイエシスと超越の働きプラクシス
(8)評価、判断ということ
(9)野球には哲学が必要・すべての領域にも
(10)★叡智的自己と人格的自己の自己形成作用
(11)専門家は行為的直観であるべきだが
(12)すべての人が行為的直観へ
(13)意志的自己から叡智的自己へ
(14)意志を越える
(15)主客合一(相対的一元観)
(16)行為的直観の訓練へ
(17)後期西田哲学ではどのような実践を提案するか
(18)ポイエシスとは
(19)プラクシスとは
(20)ポイエシス即プラクシス、プラクシス即ポイエシス
(21)内面のプラクシスは専門家こそすべきこと
(22)各人が思想・哲学を持つ
(23)自己の自覚の人はすくない
(24)先輩から教えられない「東洋道徳」
(25)新しいマインドフルネス瞑想療法士が10名誕生
(26)マインドフルネス瞑想療法士育成講座の第10回>
(27)対象論理的マインドフルネス
(28)学問がマインドフルネスに指針を
(29)★学問は何かの立場にたつので絶対的真理でない
(30)絶対にまかせる=徹底的無評価
(31)対象論理的見方は禅ではない
(32)主観主義的自己を残した哲学・仏教・禅
(33)現代のためのマインドフルネスの臨床的支援を実践する人の研究発表
(34)★後期西田哲学の実践論
(35)マインドフルネス学会の機関誌
(36)現代らしい実践)
(37)機関誌『マインドフルネス精神療法』第2号、編集の最終段階です
(38)機関誌『マインドフルネス精神療法』第2号・記事が増えまし
(39)古い記事が今読まれる
=マインドフルネス心理療法にも違うところが
(40)マインドフルネス精神療法発表大会
(41)マインドフルネスの自己洞察瞑想療法(SIMT)の活動家いっきに増加
(42)機関誌『マインドフルネス精神療法』第2号確定です
(43)機関誌『マインドフルネス精神療法』第2号
(44)熊本で被災者の方にマインドフルネス・セッション
(45)NHK Eテレビ「歎異抄」第4回
(46)いささかも己見を存せば人の言葉耳にはいらざるなり
(47)「宗教」に誤解が多い、そこからマインドフルネスにも誤解が
(48)閑人の閑事業
真剣人の真剣事業
(49)★どの自己の立場で観る、評価しないのか
(50)★実在諭・認識論・実践論
(51)★自己を知る所に現在がある
(52)★日本に最も深い哲学があったことがわかった
(53)マインドフルネス精神療法研究第2回年次大会で忙しくしています
(54)★各人が別の世界に住む、無数の世界
(55)時間は過去、現在、未来に流れる直線的時間だけではない
(56)熊本・小中学校生2千人にカウンセリングが必要
(人生には大きな出来事がある。そういう時にも貢献できるマインドフルネスでなくては)
(57)「正念」は広く観察
(58)「我空法有」と「我法俱空」
(59)マインドフルネス精神療法研究第2回年次大会終了しました
(60)深いマインドフルネス、弁証法的行動療法
(61)臨床マインドフルネス哲学 =臨床マインドフルネス精神医学?
(62)臨床マインドフルネス精神医学?
(63)至誠の実践=一毫の私なきところ
(64)熊本で被災者の方にマインドフルネス・セッション・会場と日時決定
=これこそ、現代のマインドフルネスでしょう
(65)西田哲学の証明
(66)マインドフルネス精神療法研究会(D1)
=日本伝統のマインドフルネスです。禅、西田哲学。
(67)自分は絶対的一者の自己射映点である
=念仏の回心の人がすべて仏となった境地を西田哲学ではこう 表現している
(68)今日、6月7日は西田幾多郎博士の命日
(69)「一般のビジネスパーソン向けのマインドフルネスSIMT」
(70)マインドフルネス瞑想療法士の認定講座第3期の第1回
(71)意識現象の浅い深い
(72)日本マインドフルライフ協会の定例会
(73)メディカルオンラインに収載されました
(74)全国で活躍するマインドフルネスの専門家
(75)これっぽっちも私がないところ
(76)「医中誌」(医学中央雑誌)に収録
(77)NHK= キラーストレス
(78)マインドフルネスには種々の流派があります
(79)自己の階層によってマインドフルネスの実践が異なる
(80)全生活の進行中にマインドフルネス実践
(81)種々の段階の問題を支援できるマインドフルネスSIMT
(82)二元観の自己で観ることとそれを越えた場所から見る
(83)★ 禅者の思想的な怠惰に対して言いようもない腹立たしさ
(84)不足も不安もないという人は自分に誠実でない
=人間として低い段階にあることをみずから告白するに等しい
(85)日本にはすばらしい伝統、最も深いマインドフルネスが
(86)自分を基体化しやすい専門家、学者
(87)最も内奥の自己「場所の自己限定」・円環的限定
(88)熊本の被災者の方のマインドフルネス
(89)ある人が禅者の怠惰を怒る)
(90)すべての人の自己の根底に超越的なものがある
(図)自分の意志的作用と意識できない絶対の働き
(91)悟り(見性)体験のただ中
(92)生即死、死即生
(93)マインドフルネス瞑想療法士の認定講座 第2回
(94)マインドフルネスは自己の探求、禅も、哲学も
(95)実在論、認識論、実践論の探求の学問
(96)実在論(自己とは何か)から実践(マインドフルネス実践も)へ
(97)ふつうの人が知らない自分・叡智的自己
(98)対象的知性を使うからその底の真の自己がわからない
(99)矛盾するものが一如=日本人
(100)全体のスケッチ(1)
(101)全体のスケッチ(2)
(102)全体のスケッチ(3)
(103)見て行為する=行為的直観
(104)沖縄講座の第1回
=うつ復帰支援の場、2種の役割
(105)社会を作る、社会を作る自己を作る
(106)〜(116)
「がん哲学外来」に寄せて
「がん哲学外来」に寄せて<目次>
(がん哲学のこと、日本的生き方があります。また、あとで、かえってきます)
(117)非定型うつ病、パニック症はマインドフルネスSIMTで治る
(118)自己自身は対象的でないので禅が理解されない
(119)マインドフルネス瞑想療法士講座の第3回でした
(120)叡智的自己は自分が偉い、しかし、禅はそれが実体がないといった
(121)マインドフルネスの体験会
(122)ジョン・カバット・ジン氏とマインドフルネス
(123) 意識の深さ、苦悩の深さ、自己の深さ(1)
(124) 意識の深さ、苦悩の深さ、自己の深さ(2)
(125)日本で世界でも深い問題を扱うマインドフルネス になる可能性のある=『後期西田哲学の実践論』
(126) 死の問題のマインドフルネスには日本人が得意
(参考)心底、苦悩する人は哲学者になる
(127)自殺を考えた人が4分の1
(128) 驚愕! 悲痛!
(129) マインドフルネス瞑想療法士講座第4回
(130)マインドフルネス心の健康体操
(131) 日本人が長い伝統を重ねて洗練させてきた マインドフルネス
(他の連続記事)
★(目次)哲学を知り実践するマインドフルネスSIMT
★早稲田大学での講義
★見て見ぬふりする社会
(132)マインドフルネス瞑想療法士の認定講座 第7回
=ビパッサナー瞑想のある初期仏教=大乗仏教、現代の学者から批判
(133)日本の西田哲学、禅の再検討を
=現代の「マインドフルネス」と禅の位置づけのために
(134)西谷啓治=禅には「観」があるが、科学にはない
=仏教や禅の学問にも「観」がないということ
参考
【目次】西田哲学からみる科学学問、そして哲学
〜マインドフルネスSIMTと表裏
★(目次)NHK E テレビ、こころの時代「日本仏 教のあゆみ」
ある特定の集団の立場に立たないで、根源的な人間のありのままの立場から学問をしようと する例のようです。
★(目次)道元禅師のマインドフルネス
★(目次)人格的自己の「マインドフルネス」へ
★(目次)さまざまなマインドフルネス
★(目次)最も深いマインドフルネスの実践の哲学
★(目次)昔から日本にあったマインドフルネス
★(目次)人格とは何か
★専門家は独断におちいりやすい
=人格的自己でなくある目的、立場の専門家としての叡智的自己だから
★専門家のエゴイズム
=自分が世界になろうとする構造
★学問における画一主義を戒めるフランクル
★メディアも経営上から学問的に深い仏教やマインドフルネスを伝えることが難しい
★自覚的直観、創造的直観
★高史明さんと金光さんの対談
★人間存在=自己洞察法の構造
★理論と実践
★理論と実践(2)
【さまざまなマインドフルネスの最新記事】
盤珪の利他の方法(5)心理禅の批判
(4)公案禅の否定
がん患者の自殺対策
寺院消滅どころか 〜 この団体も消滅..
(15)6つの煩悩のうちの「悪見」とは
Posted by MF総研/大田 at 22:21 |
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◆このブログのすべての記事の目次
◆大震災のあと、長期間にわたってうつ病、不安症、PTSDが
◆第4世代の認知行動療法SIMT
、で現代の心理社会問題の対策に活用を
◆マインドフルネス心理療法SIMTによる改善効果
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★内閣府の地方創生SDGsプラットホームの会員であり、ソリューション登録
★募集しています(リンク)
★SIMTが活用できる孤独・孤立対策の領域
★SDGs3.4自殺防止にマインドフルネスSIMT
★SDGs4 公平公正な教育
★自殺防止2023年
★自殺防止2022年
★自殺防止2021年
(1)うつ病は完治させないと自殺の危険がなくなっていない
(2)家族ができることがある
(3)家族が動かざるをえない状況
◆うつ病
◆治りにくい非定型うつ病