• もっと見る
«(9)フランクルも自己を越えたものがあるという | Main | 宮城県石巻で»
(10)仏教哲学は大きな違いがある [2015年08月29日(Sat)]
★8月30日に、宮城県石巻市で、うつ病、PTSDなどを改善できるマインドフルネス心理療法、SIMTの 説明会を開催します。


★9月5日(土)マインドフルネスSIMT研究会(A1)を開催します。会場は、さいたま市です。JR宇都宮線。
 はじめての人と、マインドフルネスを研究するベテランの人向けの2本建てです。後者は、意志的自己から、叡智的自己、人格的自己までも実践探求。 学究的なマインドフルネスは、マインドフルネス精神療法研究会(D1)で。(10月3日)

★9月11日(金)夜、日本マインドフルライフ協会の講演会。 「戦後70年にあたっての平和とマインドフルネス 9.11の夜に」 会場は、東京大学の会議場。大田健次郎もお話しします。

☆9月12日(土)マインドフルネス瞑想療法士認定講座第4回

★9月18日(金)、午前、マインドフルネス心の健康体操。蓮田市。


西田哲学からみる科学学問、そして哲学(10)
 〜マインドフルネスSIMTと表裏

(10)仏教哲学は大きな違いがある
 現代人には、現代にふさわしく再点検を

 日常生活、修行形式のそのままではなくて、根底的に空である。「平常」の「底」は、空である、絶対無である。だから、大乗仏教も禅も、意識的な「苦」も実体がないからこそ、救済される。親からさえも愛されなかった苦、低い自己評価、無価値、 自己嫌悪、罪を犯した苦、過去の出来事の苦、意識された自己の死が近いというがん患者の苦からも解放される。

 NHK テレビで、福島の原発事故でふるさとをおわれた人たちに、PTSDが多いことを報道した。西田哲学によれば、自己は世界の中で生きる。その世界=故郷が住みにくくなった。自己、世界の「底」に底があるという西田哲学的実践によって、PTSDを乗り越えていただけるのかどうか、わからない。 大きな事件があり、その後も住む世界をおびやかされ続ける新しいPTSDに、どういう治療法があるのだろうか。理論を仮説して、賛同してくださる人に、ためしていただくのであろう。

 フランクルのロゴセラピー哲学、西田哲学、鈴木禅学、竹村仏教学は符合する。SIMTは、これらによる。しかし、哲学そのままでは現代的社会的マインドフルネス実践にはならない。理論研究、実践法開発、臨床による検証が必要である。何十年もかかる作業である。もちろん、私はいない。この方向でのマインドフルネスの研究、開発をしてくださる人も多勢現れてほしい。 輸入でない、日本発の世界に発信できるマインドフルネスになるだろう。宗教間、民族間、国家間の争いにも解決の方向を見出すだろう。(9月11日の講演のテーマ)

 また、日本には大きな可能性がある。 西田がいうように、基本的に、道元禅師、親鸞上人、キリスト教(エクハルト、イェーガーなど)などは、西田哲学やフランクル哲学と類似するので、道元禅師、親鸞上人の言葉を重点においた深い現代的社会的マインドフルネスも開発できる。そちらの専門家に期待したい。
★<目次>西田哲学からみる科学学問、そして哲学
 〜マインドフルネスSIMTと表裏

 30日は、石巻が私の生きる「今ここ」。全力であたります。
Posted by MF総研/大田 at 08:54 | 深いマインドフルネス | この記事のURL