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深さが違う苦悩とマインドフルネス [2014年10月18日(Sat)]

深さが違う苦悩とマインドフルネス

 人の悩みは深さが違うものがあります。 さまざまなつらいこと(苦悩)を受け入れて乗り越えて、自分の人生を生きていくのがマインドフルネスです。従来の、臨床心理学でカバーしきれなかった苦悩をマインドフルネス心理療法で解決支援しようという動きが世界に広まっているようです。

 (1)苦悩があっても、それから離れることで、家族、配偶者などに受け入れてもらえると何とか生きていける苦悩があります。通常のうつ病はそれです。対象的に考えられる苦悩によるうつ病です。将来解決できる可能性がありますから家族の愛情で生きていけます。ただし、うつの症状としての自己嫌悪、低い自己評価があり、これを絶望だと思うと自殺がおこります。治りたいと思う、治れば復帰できるうつ病です。意志的自己の修練で改善するでしょう。
 (2)しかし、症状でなく原因系、本音としての自己嫌悪、低い自己評価は、対象的なものの苦悩ではなく、自己自身の苦悩です。やすまるところがありません。(1)より深刻です。仕事中でも、遊ぶ時でも、家族の愛情があっても苦悩しており、うつになりやすく自殺がおこります。これも意志的自己の修練で解決するでしょう。それでも解決しない人は、深い叡智的自己、人格的自己の探求に向かうでしょう。
 (3)活き活きと仕事などをして、他人がうらやむほどに成功していたのに、失敗したり大きなものを失うことで、うつ病になり、自殺が起ります。これは、そのことだけを過度に重視して、他の人生価値があることに気づかないことによるうつ病です。これは、価値の喪失によるうつです。他の人生価値の確認のマインドフルネスが必要でしょう。叡智的自己の自覚まですすんだマインドフルネスでないとすまない人がいるでしょう。
 (4)自分の死が近いと思い、もう仕事があっても愛するものがいても問題ではない苦悩です。(1)のような将来がないと思う苦悩、(3)のような実現すべき当為価値の喪失の苦悩ではなく、自己存在の消滅の苦悩です。最も深刻です。がん患者さんや難病の人のうつ、自殺はこれでしょう。叡智的自己の探求を必要とし、さらに人格的自己の探求になるひとがいるでしょう。

 こうしてみれば、うつでも薬物療法が奏功するのは、一部であることが予測できます。マインドフルネス心理療法は、さまざまな苦悩、レベルの違う苦悩を受け入れて生きていく手法ですが、上記のように、苦悩の深さが違うので、マインドフルネス心理療法ならどれでもいいわけではありません。

 明日は、埼玉でのマインドフルネス心理療法(SIMT)の基礎講座の第1回目です。6−10か月かけて、 うつ病などを改善できるほどの、中程度の深さのマインドフルネス心理療法を習得します。意志的自己レベルの自己洞察瞑想療法(SIMT)の理論と手法を学習します。 うつ病は、自殺があるほど深刻な苦悩であるのですが、SIMTは、これを改善できるので、かなり深いマインドフルネスです。 深いものは、浅いものを広く包含します。 このレベルに包含できる苦悩は対象的であり浅いもので多くあるので、うつ病以外の苦悩に応用できます。
Posted by MF総研/大田 at 22:22 | 新しい心理療法 | この記事のURL