CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
«マインドフルネスを推進するのは誰か(1) | Main | マインドフルネスを推進するのは誰か(3)»
マインドフルネスを推進するのは誰か(2) [2014年07月05日(Sat)]
『 不安、ストレスが消える心の鍛え方  マインドフルネス入門(清流出版) が出版されます。
7月20日(日)記念の講演を行います。

マインドフルネスを推進するのは誰か

(2)マインドフルネスと似た仏教がなぜ衰退したか

 元来、仏教は「苦しみ」の解決のためでした。 ということは、何か悩みがある、不満足なことがある、苦しみが解決しないのです。そこで、 仏教に入る。これが宗教です。

 マインドフルネスが求められているのも、同様です。西洋医学の処置をしても、まだ痛みが とれない。従来の医療では、痛みという苦しみが取れない。そこで、新しいマインドフルネス の手法、MBSR(マインドフルネス・ストレス低減プログラム)を実践してみたら、痛みが軽く なったのです。

 第2世代までの認知行動療法で治らないうつ病の人にマインドフルネス心理療法をしてもらうと治る人がいるのです。

 従来の医学、心理学、第2世代までの認知行動療法などの支援法では、クライエントの苦 悩が解決しなかった苦悩がある。長引く軽症うつ病、非定型うつ病、不安障害、薬物依存などの苦悩 が解決しなかった。ここで、昔のインドのように、仏教が解決してくれれば、マインドフルネス は起らなかったはずです。しかし、仏教はその苦悩を解決してくれなかった。

 マインドフルネスの苦の解決という目的と瞑想の手法が仏教や襌に似ています。 かなり実践が重視されていて、正しく実践できるかどうかが決めてです。 仏教はさまざまに分派して、あるにはあるが、現実の苦悩を解決できなくなりました。 そうなると、大変似ている、マインドフルネスも同じ歴史を経過するおそれがあります。

 仏教はなぜ、現実問題の解決ができなくなったのでしょうか。仏教の専門家が、真剣に、 正しく、実践して、それを現実の問題で悩む人々を支援しなくなったからでしょう。規則どお りの修行はする、思想的な文献研究はする、講話はするが、外部の人々の現実の苦を知ら ずその解決方法を具体的に支援しなかった。救済実践よりも、他の喜び(人生価値崩)を選 択して、それにエネルギーを注いだ。江戸時代までは為政者が庶民を苦しめていたので庶 民の苦の救済を言うことができなかったが、昭和になっても庶民の苦の支援のスキルを持 つことができなかった。

 マインドフルネスが期待されている現代に、それを言う専門家がその手法(仏教や襌がそ うであったように容易ではない)をよく知り、庶民の苦悩をよく知り、その解決のために」どれ ほどの時間をさくことができるか。専門家が多数の時間と多くのエネルギーをそそがないと、仏教や 襌と同じような経過をたどるでしょう。専門家による文献研究は多いし、講話をする人は多い (それらが専門家の喜こび、人生価値、を得るからだが)が、現実の苦(これに取り組む暇 がない)を知らず、具体的な解決実践をしない(大変なエネルギーを必要とするが、他のことに忙しくて時間をさくことができないし、そういうことが好きではない)、そうなるおそれがあります。どうしたらいいのでしょうか。文字を相手の文献研究と、対人カウンセリングとは全く違う行為です。違うスキルと違う情熱が必要です。
マインドフルネスを推進するのは誰か
参考
Posted by MF総研/大田 at 21:36 | 新しい心理療法 | この記事のURL