虐待(7)虐待する母の支援は誰が担うのか
[2013年12月20日(Fri)]
虐待(7)=虐待する母の支援は誰が担うのか虐待する母の支援は医療か保健か福祉か民間か虐待する母親が見つかった時、あるいは、母親から支援を求められた児童相談所、民生委員や保 健所、産婦人科医は、その援助を求めてどこへつなぐのか。精神科医の医療との連携も行われてい ます。福祉や保健がどこまで援助できるか難しいということが報告されました。
虐待する母親を治療する病院虐待する母親が精神疾患である場合、援助の難しさが報告されました。
援助できるのは、虐待問題に詳しい人母親がうつ病、非定型うつ病、PTSD,パーソナリティ障害などである場合、確かに難しいでしょう。 幼い子どもを持たない、こういう精神疾患でさえも、薬物療法では治りにくい人がいます。家族に守ら れている患者でさえも、治りにくいのに、幼い子どもがいると子育てのストレスがあるので、感情的に なりやすいでしょう。薬物療法だけでは治りにくい人がいます。こうした人を公的な福祉、保健の機 関が治す援助をするのはなおさら、困難があるでしょう。医療による薬物療法で軽くならない母親には、認知行動療法やマインドフルネス心理療法、その 他の心理療法があるでしょう。しかも、一般的なそういう心理療法のスキルを持つ援助者では不十分 です。そうした一般的心理療法のスキルに加えて、虐待の問題に詳しい人でないと援助できないで しょう。だから、マインドフルネス心理療法がありますが、実際、援助できるのは、虐待の問題に詳しく 、信頼関係を持つみなさまだと申しあげたのでした。 マインドフルネスが盛んに研究されていますが、実際、うつ病の援助をする人が増えていないのは 、マインドフルネス一般しか知らず、うつ病そのものを知らないからです。坐禅や仏教がマインドフル ネスに似ていますが、仏教の研究者や襌の専門家がうつ病の患者を治す支援ができないのは、うつ 病そのものを知らないからです。これと同様のことが虐待関連の問題にも言えるのだと思います。 そこで、マインドフルネス心理療法は、うつ病、PTSDなどを治すことができますが、虐待する母親 の援助をマインドフルネス心理療法で行うとすれば、4つの方向が考えられます。
(続く) 虐待
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