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宗教でないマインドフルネスと宗教レベルのマインドフルネス [2012年11月30日(Fri)]

宗教でないマインドフルネスと宗教レベルのマインドフルネス

 前の記事で、こう書きました。
     「マインドフルネスには、宗教ではないレベルと宗教レベルがあるのです。うつ病 、不安障害などを治すのは、宗教レベルでないマインドフルネス心理療法です。もう すこし深刻な問題でも、宗教レベルでないマインドフルネス心理療法で改善可能だと 思います。欧米でも、リネハンの弁証法的行動療法が宗教レベルでないマインドフル ネスです。深い哲学、実践のある日本人ができないはずはないでしょう。 」
 近々、出版される本では、セッション1から10まで、少しづつ深く広く、自分を 探求していきますが、宗教レベルではありません。仏教語を使わず、絶対者(神、仏 、開祖など)を頼まず、「自分の意志」によって、自分の作用を探求して、自分を救 済します。うつ病、不安障害、依存症、人間関係の不和などは、このレベルで改善し ます。 感覚レベルではなく、思考、感情、本音・本心(気づきにくい執着・嫌悪、価値基準 など)を観察し受容し、価値実現の行動をするマインドフルネスのトレーニングをします。
 なお、セッション10までを用いる活動は、私は、うつ病、不安障害、過食症などの方に多くおあいしましたが、もっと幅広い問題や精神疾患に、広く適用できるはずです。そのような問題解決や軽減への入り口として活用できると思います。

すべての人に

 セッション10までは、すべての人に実践していただきたいものです。 クラスメート、友人、親子、夫婦、職場の同僚、部下などの間で、不愉快な思いをさせないとか、人間関係を悪化させないとか、心の病気に追い込まないとか、心の様子を知り、健康な心の使い方を習得できます。いわゆる、心の健康の維持と、自己成長、自己実現の基礎になる人の心の探求です。

さらに深い探求

 セッション10までの課題実践で改善しない問題は、今回の本では扱いませんが、さらに深く探求します。真の自己は、さまざまな作用、 意志作用を起すものであること、意志作用を超えた作用を探求します。自分の意志作 用を超えた作用として、西田哲学では「直観」を言います。対象も作用も自己の場所 であるという直観です。一元観のこの直観の繰り返しのトレーニングによって、もう 少し深刻な苦悩が改善するはずです。ここまでは、宗教レベルではありません。絶対 者をいいません。自分の意志で直観します。

宗教レベルのマインドフルネスもある

 ここまででも、解決できない苦悩は、 宗教レベルになるでしょう。この先は、その前とは断絶があると西田は言っています 。 自己を超えたものにゆだねるアクセプタンスとマインドフルネスとなるでしょう。 自己を超えたものだから宗教です。自己の罪の意識に苛まれる苦悩であったり、宗教レベルの探求、つまり自他不二の自己を体得したい人であり、対象者は それほど多くはないと思われます。
 宗教でないレベルのマインドフルネス、アクセプタンスで、かなり多くの人たちの 苦悩が軽減すると思います。西田哲学で言っていますが、浄土真宗、襌宗、キリスト 教の教えでも、同様のレベルになると言います。だから、そのどれもが、浅いレベル 、つまり、あまり信仰が深くない段階でも、この3種の教え、実践でうつ病などが軽 くなると思います。マインドフルネス、アクセプタンスの要素がありそうだからです 。

宗教団体も心の病気の人の支援を期待したい

 私は宗教の中立が要請される公的な場でマインドフルネスを普及したいし、 宗教者でないので、宗教の布教はしませんが、宗教者が信仰は深くない人にも、うつ 病などの改善の支援に乗り出していただけないものかと思います。よびかけないと、 わからないと思います。そして、やさしく、わかる程度の言葉で導くのです。心の病 気のかたや、家族関係の苦悩が多く、宗教者も支援可能だと思うからです。
 浄土真宗、禅宗、キリスト教、どの宗教でも、戒、実践、心の持ち方の教えがありますが、よく検討してみると、それらが心の病気の改善になるのです。ぜひ、研究して、さまざまなことで苦脳する人の支援にのりだしていただきたいです。そうなれば、そういう場所は、日本に1万箇所もできます。
 先進国の中では、実に自殺の多い日本ですので、宗教者、心理士に限らず、医療関 係者、介護福祉関係者、教育関係者そのほか誰でも、自殺防止の活動に関心ある人は マインドフルネスを習得できると思います。
★宗教のマインドフルネス、宗教でないマインドフルネス
Posted by MF総研/大田 at 19:26 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL