参考にした西田哲学は難しいけれど心理療法はやさしく [2012年03月07日(Wed)]
参考にした西田哲学は難しいけれど心理療法はやさしくここ、2,3日、マインドフルネス心理療法(SIMT)と西田哲学の関係を考察しています。 これは、SIMTで、うつ病などが治る理論のところです。 患者さんは、理解する必要はないけれど、カウンセラーは理解しておいたほうがいい理屈のところ です。このブログをご覧になるかたは、患者さんと専門家の両方がおられるようですから、両方の記事 を書いております。 マインドフルネス心理療法は、たとえ(メタファー)をよく用いる心理療法です。 そこで、たとえをいいます。 西田哲学とマインドフルネス心理療法(SIMT)との関連の説明は、医者はセロトニン神経と うつ病の関係や副作用、限界などを知っておいたほうがいい、などと、薬の作用などを理解する学 習をするでしょう。そのように、治療する人は背景の薬(課題)の働きを知るべきだとうことです。でも患者さんは、そういう難しいことを理解しないでも、きちんと薬を飲めば いい。 それと似ています。マインドフルネス心理療法(SIMT)のカウンセラーは、患者さんには難しい西 田哲学を参照して作られた心理療法的仮説(哲学)は詳しくは説明しません。呼吸法をしましょう、ただ見る、運動しましょう、思考や感情を観察しま しょう、それは意志作用といいます・・・などと、高校生なら理解できるような課題をすすめます。薬に相当しますね。 こうやっていると、患者さんは治るのです。 しかし、カウンセラーや医師は、形式上のマインドフルネス、アクセプタンスの課題をして「そんな簡単なことで治るのか」と懐疑的でしょう 。だから、セロトニン仮説のような、理論の説明が必要になるのです。「根底にそういう理屈(自己探求の哲学と神経生理学的な影響)があ るのか。それなら納得する。」ということになるのです。(もちろん、信じてくださるのは一部ですが) そういうわけで、マインドフルネス心理療法(SIMT)のカウンセリングでは、患者さんには、動機づけになり理解できる程度の説明がされます。 西田幾多郎は、自己を意志的自己のレベル、叡智的自己のレベル、人格的自己(創造的自己)のレベルがあるといいます。うつ病が治る実践は、意志的レベルで可能です。だから、やさしいレベルです。6月に、本が出版されますので、ご覧ください。このレベルではすまない問題をかかえる人は、さらに深い自己の探求に入るでしょう。 ただし、意志的レベルとはいっても、SIMTのセッション1から10までには、西田哲学を参照して、多くのところに、西田哲学から考案した技法(場所的論理の応用、包む、映すという論理の実践化など)がおりこまれています。叡智的自己のレベルにはいりこんでいます。叡智的・創造的レベルの途中のアクセプタンス、マインドフルネスなのです。うつ病などが治ればいい、再発しなければいいという人(それがほぼ100%ですが)は、このレベルの実践を生涯続けていけばいいのです。もっと、深いものを知りたいという人(25年前の私もそうでした)は、直観の実践、叡智的自己の探求の道があります。そこでもなお、宗教的レベルではありません。 このブログの記事で、わかりにくいのは、叡智的自己、創造的自己のレベルに触れている時だと思います。直観、自他不二がわかりにくいのです。意志的自己は、対象的に見る意志作用の活性化のレベルです。課題の意義を容易に理解できます。理解できても、実践が難しい人には、家族や支援者の助言、支援が大切です。 自他不二の哲学は、昔から日本の芸術芸能、宗教、詩歌(松尾芭蕉、宮沢賢治など)などにも現れていますから、余裕が出てきた時に味わってみられるといいと思います。意志的自己が対象と見る客観も自己の内と見る(だから自他不二)もので、この心理療法のすぐ先に位置づけられます。 その方向への準備的な実践がセッション10までに含まれています。見えるもの、不快なものも、器の自己にある(自己と客観が一つですね)とみるトレーニングを続けます。見えるもの、不快なものが鏡である自己に映っている(鏡=見えるものは映ったもの=自己)とみる瞑想実践を続けます。セッション9、10の課題です。自他不二の哲学を実践しています。まだ、叡智的自覚はなくても実践しています。続ける人はいつか、心のひるがえりが起きるでしょう。スポーツや芸術でも、指導者の言う意味がわからないなりにも、実践していると自在にできるコツに木がつくのではないでしょうか。西田哲学の場合には、ものとなって見、ものとなって考え、ものとなって行為するといっています。自己を脱落してという現実の行為です。 次に、うつ病などが治るわけを書いていますが、これでもわかりにくいでしょう。 薬ではなくて、治るわけを書いているからです。実践する課題は書いていません。やむをえません。課題を具体的に書くには、相当のボリ ュームが必要です。本の250ページくらいで、詳しく説明します。 |


