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集団認知行動療法プログラム [2011年10月13日(Thu)]

集団認知行動療法プログラム  

 NHK Eテレビで10月10日、集団認知行動療法プログラムが紹介されました。
 「薬物治療が一般的な「うつ病治療」。しかし今、薬だけに頼らない治療法「集 団認知行動療法」が注目されている。うつ病に悩む当事者同士で話し合い、考え方 を前向きに変え、回復につなげていこうというものだ。番組では、この治療法を日 本でいち早く取り入れた、沖縄県立総合精神保健福祉センターの「うつ病デイケア 」。仲間同士励まし合い、家族や職場に支えられながら」
うつ病と向き合っていく 。
ここの「うつ病デイケア」の 対象となる方は、原則、
(1)「慢性のうつ病と診断」され、
(2)「長期にわたって生活障害を持つ方」で、
(3)「年齢が30歳以上55歳未満」とし、
(4)「沖縄県内に生活基盤があり、3か月間、通所が可能であること  このような、認知行動療法プログラムは、今はいくつかの病院でも行われていま す。紹介された期間の参加者の21人のうち修了18人で、14人の症状が改善し たそうです。慢性うつ病の方が回復されていくようでいいプログラムのようです。
 しかし、非定型うつ病や不安障害、依存症などは、3か月くらいでは改善できま せん。考え方を変える手法ではない、マインドフルネスとアクセプタンスの心のトレーニングによって、1,2年もかかります。毎月1回、2,3時間しかかけていませんが、ここで行われているように、毎週1回(=月4回)午前と午後に実習を多くすることと、期間を6か月にすると、もう少し多く、早く改善するのかもしれません。精神科の看護師や作業療法士が病院で行い健康保険扱いでできるといいですね。 (⇒こんなスタッフが協同で)
 これから、さらに必要なのは、ここまで慢性化していないうつ病、非定型うつ病、不安障害、 依存症などの方のための認知行動療法プログラムです。 ストレスや葛藤が強くて症状が重篤(鉛様麻痺感、過食、フラッシュバック、逃避回避など)で、ストレス対処法の習得が求められる病気です。 元通りの、ストレスの強い職場にも復帰しなければならない人たち。 考え方を変えるおだやかな手 法ではうまくいかない患者さんが多いのです。長引くと慢性化してしまいます。
 おだやかな環境では、いくら、理屈(考え方)で偉いことを考えられても、急に起きる感情に負けずに、考えたように行動できない、これは、 私も多く経験してきました。考え方だけでは変われない厳しい状況があります。今は特に、その状況が強まっているのでしょう。
 不快な対人関係、強いストレス、激しい不安嫌悪の感情がおきても嫌悪的な思考 や激しい行動を抑制して適切な行動をする心が活性化しなければならないのです。 今、みている、ワーキングメモリ(作業記憶)の機能でも葛藤の抑制がかなり活性 化しないと、ある種の心の病気は、回復しないようです。注意の欠如のある障害も 考え方を変える手法ではうまくいかないようです。治りにくい心の病気の治療のた めの心理療法は、まだ、研究すべきことが多くありそうです。 ワーキングメモリ(作業記憶)には、仕事を順調にこなしていく注意維持のほかに 、葛藤の抑制の機能があります。非定型うつ病、依存症、不安障害などは、強いス トレス、葛藤の対処の心理的反応、これが、脳神経生理学的な基盤に裏づけられた ものにならなくてはいけないのでしょう。
 次に、継続してみている「ワーキングメモリ」について、ストレス、葛藤の抑制 に関係している ことをみます。
Posted by MF総研/大田 at 06:27 | うつ病 | この記事のURL