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うつ病、不安障害、過食症の人は<病人>か精神障害者か [2011年09月29日(Thu)]

うつ病、不安障害、過食症の人は<病人>か精神障害者か

 9月22日、NHK Eテレビで「精神保健福祉士」について紹介されました。 県の精神保健福祉センターなどに勤務して精神障害者の自立支援をしていく。 精神障害者は全国で323万人という。

 精神障害者とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」で定義されている 。
    「第五条  この法律で「精神障害者」とは、統合失調症、精神作用物質による急性中 毒又はその依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有する者をいう。」
 うつ病の人も治らないと「その他の精神疾患を有する者」の認定を受けて、精神障 害者手帳をもらうことができる。うつ病は、治る人も多いので、みな「障害者手帳を」ということにはならないだろう。私もうつ病になったことがあるが、うつ病は治ると、かかる以前とまったく同等になる。いわゆる「障害」は残らない。長期間治らない人は、病人としての医療支援も効果がなく、障害者としての復帰支援プログラムもまだその段階ではないということで、なおすための 支援をたたれてしまっている。
 テレビでは、精神科などで治療して軽くなった人が1年間入所して社会で自立して いく生活スキルを習得できるプログラムを紹介した。 「精神障害者」であると、こうした支援を受けられる。精神科または心療内科の治療 によって軽くなれば、この自立支援が受けられるが、統合失調症の人が中心のようだ。
 自殺の多いうつ病やパニック障害、PTSDには、こうした支援からもれている人 がいる。こうした精神疾患や、過食症、パーソナリティ障害も長引くと、抑うつ症状 を併発して、自殺も起きる。こうした、 うつ病などは、「精神障害者の手帳」をもらわない段階がある。まもなく治る「病人」である(はずなのである)。 うつ病は、治療によって治ると期待されている。うつ病の患者も家族も、「精神障害 者」とは思っていない。ところが、 治療を受けても治らない場合に、支援からもれるという大きな問題がある。 医者から薬物療法を受け続けるか、薬物療法も中断している段階で、まだ、治っていな いので、自立支援のサポートに入りたいという段階ではない人たち。まだ、復帰支援を受ける前、症状がつらいので治したい 、という気持ちがある人たち。
 薬物療法で治らないうつ病、非定型うつ病、不安障害、過食症、パーソナリティ障 害の人たちの「治療」支援の公的支援プログラムがない。こうした、病気には、欧米では認知行動療法が効果的であると定評が確立しているが、日本にはそれができるカウンセラーが少ない。 ようやく、1年前に、東京に「認知行動療法センター」が 設立されて、認知行動療法のカウンセラーを育成する。その人たちによる公的支援を 各県の患者さんが受けられる場所が設置されるのを期待したい。 ただ、認知行動療法も発展しているので、治療効果の高い認知行動療法を提供しても らいたい。第2世代の認知行動療法を受けても治りにくい人がいる。
 難治性のうつ病、不安障害、過食症などを治す支援をする公的、私的な施設の計画 がはっきりしないので、こうした支援のスキルを習得して支援したという人が現れな い。国や県が、難治性のうつ病、不安障害、過食症などの「治療」支援をする計画を 立てて、こういう分野で活動する人材を育成すべきである。今は、心理職は、治療を 期待しないところにばかりにしか進路が開かれていない。医者による薬物療法が効果 がない人を治療する心理士が育成されていない。
 私は、高齢でもあり、種々のこと(福祉施設の活動、心理療法の研究、患者さんとカウンセラー向けのテキストの開発、カウンセラ ーの育成など)で忙しいので、治療プログラムにはわずかな時間しかさいていないが 、それでも難治性(薬物療法で治らなかった)のうつ病、不安障害、過食症などが軽 くなっている。もし、治療に専念できる若手の人が数人で、多くの時間をさけば、多 くの難治性のうつ病、不安障害、過食症の患者さんを治せると思う。入所合宿しての 治療プログラムも効果的であると思う。
 東日本大震災の被災県には、薬物療法で治らない人が多くなるだろう。 1,2度のカウンセリングでは治らない。難治性なのである。 本格的な治療組織が必要である。 被災地の方は60歳以上の人も多いようですから、 月1,2回通所で自宅学習するという方式だけでは無理な人がおられそうです。デイ サービスを提供するのがよいと思います。主任のカウンセラーのほか、呼吸法の指導 スタッフ、脳活性化のトレーニングをするスタッフがいるのが望ましいと思います。 デイサービスのため、費用の点で、現地にお住まいのスタッフがいたほうがいいです 。被災地に 「マインドフルネス心理療法センター」を設立したいが、私は、遠いので色々な問題 がある。私のほかにも、支援したいという看護師もおられる。 現地の方々で難治性のうつ病、不安障害を治したいと願う人がいっしょに考えてほし い。
Posted by MF総研/大田 at 08:33 | 新しい心理療法 | この記事のURL