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成功なさった方(2) [2011年07月31日(Sun)]

成功なさった方(2)

 政治、ビジネス、芸術、芸能、医療、教育、・・・どの領域でも、多くの国民が あこがれをいだくほど成功なさった方が自殺なさることがあります。
 そういう人に、意外な側面が見られることが伝えられます。
  • (A)感情的になる。粗暴、暴言、トラブルメーカーのよう。家族にも職場でもそ ういうことがある。家族には、暴力を振るうこともある。自分の感情をコントロー ルできないよう。また、本人がそう言う。
  • (B)繊細な心もある。自分を責めることがある、後悔をする。 おだやかな側面をみせることも多い。知性にあふれ、外部での業績はすぐれている ことも多いです。職業的には、顕著な業績をあげており、地位も高く、評判がいいのに、家庭で家族に非情なほど厳しい、暴力を振るうという2つの側面があるのも類似します。
 こういう2つの局面は両立しないように見えます。性格だろうと思われて「治療 」をしないかもしれません。 しかし、こういう2つの側面をみせながら、社会的には、すぐれた活動をする人が 多いのです。こういう場合、非定型うつ病やボーダーライン(境界性パーソナリテ ィ障害)である可能性が否定できません。2つの側面が持続すると、家庭の崩壊、 社会的な活動(仕事)からの撤退を余儀なくされて、抑うつ症状を起すようになり 、自殺もおこります。 児童虐待やDV(異性のパートナーに対するの暴力)も、こうしたものであって治 療の対象となるのかもしれません(もちろん、これらでない場合もあるでしょう) 。性格だろうと決めつけて放置していては、治せません。 やはり、家族ぐるみで、ふつうのうつ病の勉強のほかに、非定型うつ病やボーダー ラインについても勉強して、「うちの家族ももしかしたらこれかも」と思うならば 、治療にむすびつけることが大切だと思います。 本やインターネットで、そういう問題を扱う医師やカウンセラーをさがして、治療を受けると 原因がわかり、治療が成功するかもしれません。
 非定型うつ病、ボーダーラインは 、発作的に感情的(不安ではない、怒り、激しい不満、落ち込みなど)になる ことが現在の薬では十分な治療成績があがっていないようで、欧米では心理療法で 治療しています。 欧米では、非定型うつ病やパーソナリティ障害には、認知行動療法やマインドフル ネス心理療法が行われています。 ボーダーラインには、リネハンの弁証法的行動療法がすぐれているといわれており 、日本語の翻訳書が多数出版されてきました。
 将来性のある人が苦悩し自殺しています。国も心理療法者の育成に予算をさけば いいのにと思います。自然災害、原発事故災害の対策に膨大な予算が必要である状 況になってしまって、心のケア支援が遅れそうで、心の病気、自殺が減少しないの ではないかと危惧します。
Posted by MF総研/大田 at 12:45 | 自殺防止対策 | この記事のURL