カウンセラーも自己洞察スキルの体験が必要(3) [2011年06月25日(Sat)]
カウンセラー(セラピスト、医者)も自己洞察スキルの体験が必要(3)アメリカのマインドフルネス心理療法者は、それを提供しようとする セラピスト(医者、カウンセラー)が、マインドフルネス、アクセプタ ンスの体験者であるべきであるというのです。 さもないと、従来の認知行動療法にあったリラクセーション法を付加し た程度になってしまって、第二世代の認知行動療法と同様になってしま うのでしょう。マインドフルネス心理療法は、支援者がその手法をしっかりと体験し ていないと支援が難しいだろうといのは、ACTの支援の言葉をみれば 、わかるでしょう。ACTは、アクセプタンス・コミットメント・セラ ピーで、アメリカのマインドフルネス心理療法の一つである。 ACTでは、文脈としての自己がキイーなのであるから、ACTの支 援者は、観察者としての自己、文脈としての自己を体験していないと クライアントに指導できないだろう。 文脈としての自己の指導を全くせずに、形式的に、ACTの技法らし いことを 患者さんにためしてみたが、「効果がみられなかった」という報告をす れば、ACTの創始者はがっかりするだろう。 リネハンの弁証法的行動療法(境界性パーソナリティ障害の心理療法)にも「賢明な心」の哲学があり、その習得 は簡単ではない。簡単な心理療法で、非定型うつ病や境界性パーソナリ ティ障害が治るのであれば、ノーベル賞ものだろう。全世界の人がこう いう問題で苦しんでいるのだから。 マインドフルネス心理療法には、いくつかの流派があり、それぞれの哲学や背景の理論があっ て、習得されるには、かなりの体験が必要である(読解だけではなく) ようである。体験を通して、その理論の背景になっている、深い自己( 賢明な自己、文脈としての自己など)を体験する。だから、種々の精神的 苦悩が解決する。 それぞれの哲学が違うが、みな、かなり深く「自己」を実践的に探求し たものである。深いから多少の違いがあっても、割合、浅い位置におけ る心理作用がひきおこしている精神疾患などは、どの流派のマインドフ ルネス心理療法でも、改善するのである。
マインドフルネス心理療法は、 患者さんが、相当量の課題を実習しないと効果が現われにくい。 マインドフルネス、アクセプタンスは、その心理スキルのトレーニング の様相を呈しており、30分から40分が標準であるようだ。ジョン・ カバット・ジンのマインドフルネス・ストレス緩和プログラム(西洋医 学の治療でとれない痛みの緩和で知られる)でも、同じ程度の時間が指 針である。 薬物療法であっても、何グラムという量があるはずだ。 芸術やスポーツなどに似て、指導者自身がかなり、実習していないと、 そのように長時間の実習をできるように患者さんを導く指導技術が身に ついていなくて、効果が十分に発揮されないタイプの心理療法がマイン ドフルネス心理療法であると思う。 切れる頭のいいカウンセラーが理屈で用いる心理療法ではなくて、ある 意味でどろくさいとみられる実践を着実に実習できるように助言できる支援者、 習得が遅くてもイライラせず、辛抱強くやさしく指導できる カウンセラーが向いている。気が短い人は向かない。自分が、アクセプタンスしない。 (こういう点で、私は向いていないので、カウンセラーを育成したい) 忙しい医師よりも、看護師(または、医療補助職)が向いているのではないだろうか。看護師が忙しくないというのではない。医師は、次々と来る患者の診断、薬の処方に多大の時間をさく。 看護師が、週に1,2回、実習指導のための時間をさくことができれば、うつ病や不安障害、過食症などが治る割合が飛躍的にふえるだろうと思う。試験的にやってみたいと理解ある医師、看護師がいないだろうか。 |


