カウンセラーとしての倫理、行動指針 [2010年11月01日(Mon)]
当研究所の指針です。ホームページに掲載しています。
うつ病、不安障害の方は、その病気でもつらい思いをしておられます。
おいでになって、嫌な目にあったということのないように、カウンセラーとしての倫理条項、行動指針を定めています。
悪いカウンセラー薬物療法が効果がなくて困っている人のつらさにつけこんで、心の病気の活動領域には、カルトがはいってくることもあり、被害が出るおそれがあります。カルトでなくても「良いカウンセラー 悪いカウンセラー」ということが盛んに言われるくらい、エゴ的なカウンセラーに泣かされる患者さんも多いようです。相談、カウンセリングに言っても、金もうけ主義のカウンセラー、スキルのないカウンセラーにであって、苦しみ、2次的な苦悩をもらって、かえって症状を悪化させ、カウンセリングや心理療法に不信感、嫌悪感を持たれる患者さんがふえていく。こうした状況があれば、うつ病、不安障害は治らず、自殺が減少しません。こうなっているのも、国や国民がうつ病を治す心理療法を重視してこなかったせいでもあります。 病気を治す心理療法のスキルのないカウンセラーうつ病、不安障害は病気です。薬物療法で治らない場合、病気を治すスキルを持った心理療法者でないと治せません。1,2回のカウンセリングでは治りません。前頭前野や扁桃体、HPA系に病理があるので、病理と病理を治す理論のある認知行動療法やマインドフルネス心理療法などを提供しないと治る保証がありません。 患者さんがカウンセラーによって2次的に苦しまないように、しっかりとした治すスキルを持った心理療法者を育成していただきたい。国が動くまではNPOがやるしかない薬物療法は全国で受けられますが、心理療法を受けられる場が限られています。 早くしっかりとした心理療法を受けられる場所を作ってほしいものです。国がうつ病、不安障害を治す心理療法者を育成して、安い料金で患者さんに提供すべきです。しかし、関係者の対立、心理療法の価値を認めない偏見などにより、進展がきわめてのろいです。そういうなかでは、NPO、まさに、非営利で活動するNPOが代行するしかありません。あまり金もうけを優先させず、しっかりとした治すスキルを持つ心理療法者のいるNPOを作っていく。 みなさんの町にはマインドフルネス心理療法のNPOは不要か西田幾多郎のふるさと、石川県かほく市で講演させていただいたのも、こういうことを理解していただきたいからです。 福井県でのシンポジウムでは、時間がなくて、マインドフルネス心理療法についてご紹介することは無理ですので、別に機会を設けました。シンポジウムにお招きいただいたので、北陸での講演を企画しました。北陸地方に、うつ病、不安障害を治すスキルのある心理療法者のいるNPOを作りたいと思う方、うつ病、非定型うつ病の現実を知りたい方、そういうNPOがあってほしいと思う方、お集まりいただきたいと思います。 別な地域、やはり、埼玉から遠くて、マインドフルネス心理療法のカウンセリング、カウンセラー講座に参加しにくい地方にもそういうNPOを作りたいものです。そういう方向をさぐっていきます。 60歳以上の自殺者の71パーセントは同居の家族がいました。 同居する家族がいるのに、自殺される。家族の苦しさを家族でさえも救えない、うつ病が治らない、医者にかかっても治らない人も多い。悲しい日本です。 |