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なぜうつ病が治りにくいのか [2010年10月23日(Sat)]
◆シンポジウム、11月3日、福井県の「いのちつなごうキャンペーン」
パネルディスカッションのパネリストの1人として参加します。
→詳細=福井県HP、福井テレビのHP
◆講演会、11月27日、『うつ病を治し自殺防止』
 (西田哲学を応用した心理療法)

石川県かほく市、西田幾多郎記念哲学館で。
→FMかほくHPまたは、 研究所のHP

「どうやってうつ病、不安障害を治し自殺を防止するのか」

 自己洞察瞑想療法(SIMT)の仮説、治癒理論(この記事は指導者向けではなく病気の人の ために)
 ( SIMT: Self Insight Meditation Therapy )はマインドフルネス心理療法の一種である が 1993年、日本で開発適用を開始した心理療法

自己洞察瞑想療法(SIMT)の見方(理論)

<第1> 苦悩のありさま  =自己を知らない

 =うつ病になる時、自己の意識作用の対象しか知らずストレスにふりまわされる
  意識の種々の作用を知らない、意志作用を行使できない、自己自身を知らない

A)メランコリー型うつ病の場合

A-2)なぜうつ病が治りにくいのか

非叡智的フュージョン(心理的な苦痛の連鎖)

 メランコリー型うつ病(以下、「うつ病」)になぜなるのか、前の記事で述べたが、こ こでは、治らない人がいるのはどうしてなのかを述べます。
 うつ病になってからも、自己の作用を知らずに、意志作用、直観的な叡智を働かせるこ となく、つらかった過去の想起、後悔、自己嫌悪・他者増悪などの思考、つらい症状を嫌 悪する思考、追い込まれた現状、将来の復帰の不安などを心配する思考を起すことが多い ので、心身が疲弊して変調を起した部位が回復しません。扁桃体の興奮、ストレスホルモ ンの分泌により、前頭前野の機能低下による症状が回復しません。こういう非叡智的な反 応パターンをやめて、 治すという合目的的な意志を起して、改善効果のある意志作用、行為をしないので改善し ないのです。前頭前野の機能低下は前頭前野のリハビリテーションによって回復するので すが、そういう方針を持って、回復させる行為の実行をしないので治りにくいのです。 前頭前野の機能低下による症状は、ストレッサー(ストレスを与えるもの)をとりのぞい ても、傷ついた前頭前野の機能を回復させないことがあります。傷ついた脳神経回路がそ の低下のままに回復しないのです。現在の抗うつ薬は、前頭前野の機能低下までは充分に 回復させることができない患者がいるのです。
 うつ病になってもストレス的な環境を変えることができず持続している場合 (仕事をやめずに治療、介護、経済的な問題、家族の不和、がんなどの慢性的な身体疾患、大切な家族の死亡など) には、特に、発病前のストレスに加えて、精神機能が変化しているので、つらい状況になり、苦悩の思考が繰り返されるので、治りにくいです。

神経生理学的フュージョン(脳神経生理学的な変調の連鎖)

 ライフ・イベントにあって、つらい思考を繰り返したためにうつ病になってしまうケー スが多いのです。うつ病になると、抑うつ症状、睡眠障害、食欲不振などの症状がありま すが、こういう症状は、薬物療法で軽くなることが多いです。しかし、うつ病には、もっ と深刻な症状があります。前頭前野の機能低下です。 作業記憶(ワーキングメモリ)、注意の分散、意欲(何かしらしようという意欲、目標あ る行動へ)、自発性、思考、創造、他人とのコミュニケーション、意思決定、感情の制御 、行動の抑制、記憶のコントロール、意識注意の集中などの前頭前野の機能がなかなか回 復しません。学校や職場に復帰できずに苦しみます。こうした前頭前野の機能低下が薬物 療法だけではなかなか回復しない人がいるのです。薬物療法はセロトニン神経、ノルアド レナリン神経などに作用しますが、必ずしも前頭前野の障害を回復させません。

 薬物療法によって、非常に重症の段階から重症や軽症の段階にまで軽くなっても、その 後、学校や仕事、家事、対人会話などがスムーズにできるようになるまでになかなか回復 しない人が いるのです。こうした状況が長く続くのは、自分の意識の表面しか知らずに、自分につい てよく知らずに、ストレスを処理できないからです。特に、うつ病になってしまった不幸 な状況をなげく思考を起すと悪化させます。過労やセクハラ、いじめなどでうつ病になっ て薬物療法だけで治療すると、つらかった過去の想起、つらい現状、将来の復帰の不安な どを心配する思考を起して、充分薬の効果を期待できません。

薬物療法だけで回復させる場合

 薬物療法だけで、メランコリー型うつ病を回復させた場合、人生上には、また別のライ フ・イベントがありますから、再発するのは当然でしょう。ライフ・イベントにまつわる 心理的ストレスを克服する心を向上させていないのですから。
 たとえば、会社勤務の頃、人間関係のつらさからうつ病になったが薬物療法だけで治っ た。その後も、子どものことでの悩み、定年後の何もいきがいがみつからない生活、介護 状態、配偶者の死亡、自分のがんなどライフ・イベントがたくさんあります。 薬では、こうした心理的ストレスを処理できません。処理するのは、心です。薬は、発病 してから治すのですが、治るまでの間、苦しみが続きます。ライフ・イベントの苦悩が強 ければ、薬で治る保障もありません。
 心因性のうつ病といわれるうつ病で、メランコリー型うつ病の場合、そうなったのは、 心理的柔軟性に問題があったものと自分の弱点を認めて、成長向上の努力をする機会だと 思うのがいいです。スポーツや勉強や芸能などは練習、訓練、学習など努力します。 心理的ストレスの乗り越え方の訓練も当然努力した方がいいのです。認知療法やマインド フルネス心理療法を受けた人は再発しにくいので、心理的ストレス克服の心も学習すれば 身につけることができるスキルです。「心の免疫力」活性化のスキルです。
 過労、いじめなど、あまりに外的ストレッサーが強い場合は除きます。個人の心理的柔 軟性できりぬけるのは限界があります。

(続く)

石川県でマインドフルネス心理療法について講演

 薬物療法で治らずに長引いて、大切な人生の貴重な数年を苦悩のなかで暮らさざるをえ な い人が大勢います。絶望すると自殺もありえます。うつ病になぜなるのか、心理療法によ る治し方が教えられていません。全く、つらい状況です。 うつ病にならない、治すマインドフルネス心理療法についての情報が不足しています。石 川県で講演いたしますので、関西、北陸の方はこの機会にぜひご参加ください。マインド フルネス心理療法による臨床を実際に行っている病院は日本にはほとんどありません。治 らないと自殺もあるのがうつ病です。がんでも、治る治療法をどこまでもさがすはずです 。1年たっても治る見込みがないならば、他の治療法を試みる価値があります。
 西田幾多郎の生まれた石川県かほく市。西田哲学を生んだ北陸にもマインドフルネス心 理療法の治療組織を作っていただきたいです。マインドフルネス心理療法は西田哲学に理 論的な根拠を導かれています。
 種々の意識の対象、種々の作用、統合的意志作用、自己自身を見る直観的な叡智。深く 自己を探求すれば治る、再発しないうつ病、不安障害。

「どうやってうつ病、不安障害を治し自殺を防止するのか」

 自己洞察瞑想療法(SIMT)の仮説、治癒理論
 ( SIMT: Self Insight Meditation Therapy )はマインドフルネス心理療法の一種である が 1993年、日本で開発適用を開始した心理療法

Posted by MF総研/大田 at 22:07 | 私たちの心理療法 | この記事のURL