CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
«うつ病を治す方針 | Main | (2)-2症状が起きる原因(2)»
症状が起きる原因(1) [2010年10月13日(Wed)]

(2)症状が起きる原因(1)
 =心理的柔軟性の欠如=直観的な叡智の欠如

 そのような症状が起きる原因は何だろうかというのです。 他の心理療法は過去を分析して、過去に原因があるとするかもしれません。しかし、 現在一元論の自己洞察瞑想療法はそういう原因さがしはしません。 現在、その本人にどういう種々の連鎖が起きるのかという方針で分析します。たいていの 心の病気は、心理的柔軟性の欠如が原因であるとします。現在の本人に現在、心理的柔軟 性の欠如があるから、そういう症状が起きる。 知覚、思考、感情、身体反応、衝動、行為、意志作用などを分析します。対象と作用の区 別を知っているか分析します。 たいてい、対象、作用の区別を知らない、不快事象(うつ病は不満、嫌悪に関係があり、 不安障害は不安に関係が深い)の受容のしかたを知らない、意志作用をうまく活用できな い、などの原因が解明されます。意志作用の不活性、直観的な叡智の欠如が原因であると します。それぞれ、病気によって、クライアントによって、少しづつ違いはありますが、 おおよそ、みな、意志作用の不活性、叡智の欠如があります。
    (薬物療法も、過去の出来事が何であろうとも、セロトニン神経に作用する薬で治る人も います。SIMTも、過去の出来事が何であろうとも、過去を置き換えることを標的とせず、 現在の種々の心の使い方を変えようとします。それで、難治性のうつ病、不安障害が治る 人がいるからです(有用性基準)。アセスメントの時に、うつ病や不安障害になった過去 の出来事を簡単に聞きますが、それは、外傷性や器質性の病気ではないことや他の身体性 の病気による類似症状との区別の確認のためです。病気の原因、治る理論に該当しない病 気の治療を行うことはSIMTの倫理に反します。)
 認知のゆがみが原因であるというかもしれません。それも一理あります。認知は「思考 」です。認知だけが原因とはみないのが自己洞察瞑想療法です。認知を修正しても、症状 が軽くならないうつ病、不安障害もあります。しかし、そういう場合も、 自分について(認知だけではなく)よく知らない、意志作用を使いこなせていないという ことはあります。なお、特定の認知が特に問題である場合には、認知の修正の技法を併用 することは可能です。ただ、認知の修正の技法のみ用いることはありません。それは、認 知療法になります。意志作用および直観的な叡智の活性化の技法を第一に用います。認知 のゆがみの修正を標的にしなくても、叡智の活性化の技法によって症状が軽くなる、うつ 病、不安障害が多いのです。認知療法を行っても反応しないうつ病、不安障害があります 。
 原因は過去にはない、現在にある、これが、(SIMTの仮説の一つです。禅や西田哲学からきています。原因が過去にあるという分析をしないので、ふれたくない過去にはふれずに、治療する。現在のつらい反応パターンを変える、そういう理論です。

 もう、一つ、現在ある原因を検討します。
 こうした原因がわかると、治療の方針が導きだされます。

(続く)

「どうやってうつ病、不安障害を治し自殺を防止するのか」

 自己洞察瞑想療法(SIMT)の仮説、治癒理論
 ( SIMT: Self Insight Meditation Therapy )はマインドフルネス心理療法の一種であるが 1993年、日本で開発適用を開始した心理療法
Posted by MF総研/大田 at 19:26 | 私たちの心理療法 | この記事のURL