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幼少期から形成される反応パターン [2010年09月30日(Thu)]
 うつ病、不安障害、自殺は種々の要因が複合しておきる。治療法があるのに受けれらないのは、社会の問題である。 社会全体がとりくむべき課題であるが、心の病気、自殺に至る要因の一つに、心の反応パターンがある。養育期から形成される。今回の講演のテーマは、家庭の心得である。
    「自殺は人生に前例がない出来事のように見える。しかし、人生全般にわたる対処のパターンには深層心理に一貫性を認める。」
 これは、自殺の心理を研究しているシュナイドマンの言葉である。「自殺に共通する一貫性は、人生全般にわたる対処のパターンである」という。
 この問題は「子どもの養育が終った私には関係ない。」と思わないでもらいたい。人生全般にかかわる。 次のように、常にこの問題に直面している。
 仕事が順調なときは、あたたかくふるまっているのに、 仕事のストレスがあると、イライラ、周囲の人や家族にあたりちらす。これは、やはり、反応パターンがおそまつである。この反応パターンは職場や家族に大きな影響をもたらす。
 結婚ということを通して、違う養育環境で育った人が、自分の家族に加わる。 その人の養育方針次第では、新しい家族(義理の親子)や孫の心に影響がある。
義理の父母との確執もよく言われる。子どもや孫はそれを見ている。
 中高年の夫婦も互いに愛情を持ち尊敬しているか、夫婦の会話が断絶していないか。義 理の親との不和はないのか。そういう様子は、子どもや新しい家族、孫などの心に深い影 響を与えている。
 夫婦間で、きびしい態度をとり、自分の思いどおりに相手を抑圧していないか。 長い間に、心の病気、心身症に弱い心を配偶者が作ってしまうことがある。家庭内暴力もある。定年後に、仕事に行かな くなった夫が妻に強いストレスを与えてうつ病、心身症に追い込むことや、夫の 厳しい態度に嫌気がさして離婚もある。夫婦がお互いの感情を 配慮して、居心地のよい家庭でないと、心の問題による危機はいつでもある。
 愛しあう夫婦であっても、がん、介護状態になって、うつ病、自殺もあるのは、幼少期からのかねて からの心の使い方が影響している。すべてのがん患者、介護される人、する人がうつ病に なり、自殺するわけではない。一部の人であり、やはり、「人生全般にわたる対処のパタ ーンには深層心理に一貫性」があるかもしれない。
 一方、うつ病や不安障害になったから、親が悪いという家族の責め合いは、悪化させる だけである。家族の心得は、過去は問わず、これからうつ病を治す心のトレーニングをすることにある。現在、努力すれば、治せる。過去がつらいというのも、現在の心が余裕をもてれば、過去の出来事を違った目で見直すことができる。変えるのは、過去ではなく、今の心である。
 うつ病、自殺に至る反応パターンを変えておきたいものである。これも可能である。本人や家族の決意によって、うつ病、不安障害、自殺に強い心をトレーニングすることは可能である。
 それでもいう。親は養育時に、子どもの感情は豊かに育つように振舞ってほしい。 外部社会でも通用するような感情豊かな反応パターンを家庭内でも。家庭こそ、最もいやされる場所でないと、傷つきそうになる心をやすめる場所がない。
Posted by MF総研/大田 at 10:07 | 自殺防止対策 | この記事のURL