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メランコリー型のうつ病はなぜ治りにくいのか [2010年09月27日(Mon)]
<第2>メランコリー型のうつ病はなぜ治りにくいのか、なぜ再発するのか

 メランコリー型うつ病(以下、うつ病という)は休養して薬を飲めば治るといわれる。非 定型うつ病でなければ、確かに抗うつ薬を服用して治る人がいる。しかし、治らない人、再 発する人もいる。なぜだろうか。
 うつ病は、種々の脳神経領域が変調を起こしている。睡眠障害、抑うつ症状などと前頭前 野の機能をになう領域は別な部位である。

前頭前野の機能

 前頭前野の機能とは、 作業記憶(ワーキングメモリ)、注意の分散、意欲(何かしらしようという意欲、目標ある 行動へ)、自発性、 思考、創造、他人とのコミュニケーション、意思決定、感情の制御、行動の抑制、記憶のコ ントロール、意識注意の集中などの機能である。自己洞察瞑想療法(SIMT)でいう「意志作用 」も前頭前野の機能である。
 薬物療法は睡眠障害、抑うつ症状にはよく効く。しかし、前頭前野の機能の回復には十分 な効果があるとはいいがたい。薬はセロトニン神経に作用する。セロトニン神経が前頭前野 にも軸策を伸ばしているが、前頭前野の変調を回復させるかどうかわからない。 うつ病になって不幸な状況、症状のつらさ、治らないかもしれないという思考などネガティブな思考を繰り返すので、前頭前野の悪化が持続する。 これが、うつ病が治りにくい理由である。前頭前野の機能は仕事を遂行する機能であるから 、そこが回復しない限り社会生活に復帰しにくい。睡眠障害や抑うつ症状が軽くなったから といって復帰してみたら、仕事を従来のようにスムーズに遂行できない。前頭前野の障害が 回復していないからである。1,2か月で、苦悩して再発する。
 1回目の病気が起きる前に、心の使い方(SIMTでは主に意志作用)がうまく遂行されなか ったために発病したはずである。心理的ストレスにあって、ネガティブな思考を繰り返した ために、あるいは、過労によるストレスによって、ストレスホルモンを過剰に分泌して前頭 前野、帯状回、海馬などの神経細胞を傷つけたはずである。
 治療中に、心理療法を受けて、心の使い方を全然変えないのであれば、もとと同じ位のス トレスを感じる現場に戻ったり、別の会社に就職すれば、また、うつ病が起きる(再発)の は当然であろう。また、同じような心の使い方をする。これが、うつ病に再発が多い、完治 しない理由である。
 復帰する時に、相当、長期間にわたって、初回の発病時のストレスよりも軽い仕事 (職種を変わる、管理職から非管理職へ、就業時間が短い職種など)に復帰できれば、再発 しないだろう。薬で治ったという人はこのような条件があるだろう。以前よりも軽い仕事に つくか、就職しないですむ環境にいられる場合である。再発しないためには、以前よりも軽 い仕事についている期間は、相当に長期間(年単位)でなければならない。なぜなら、心の 使い方を変える心理療法を受けていないからである。こういう状況を許してくれる職場は少 ないかもしれない。それも、完治しにくい理由である。生活のために再就職する。ストレス が強くて、心の使い方が同じであると再発しやすい。
 働きながら、うつ病を治そうとして、薬物療法を受ける人も治りにくい。心理療法を受け てストレスへの対処法を習得しないで、ただ薬物療法を受けるだけであるから、薬で症状を 軽くしても、仕事のストレスを感じてまた症状を悪化させる心の使いかたをすると薬の効果 を打ち消すだろう。そのような状況では、前頭前野の変調が回復しない。心理療法を受けな いでいると、うつをひきおこした心の使い方が変化しない。これが、休職しないで薬物療法 だけではうつ病が完治しにくい理由である。前頭前野の機能が低下しているため頭が回転し ないので仕事がすすまず、ネガティブな思考、苦悩の思考を起して段々悪化していく。ついに、仕事に行けなく なる日がくる。
 薬物療法だけで治療した場合、心の使い方を変えていない。これが、メランコリー型うつ 病が完治しない理由、再発が多い理由である。

非定型うつ病

 次に非定型うつ病が治りにくい理由である・・・・。非定型うつ病は、メランコリー型うつ病うつ病とはかなり違う。拒絶過敏性による感情の不安定、鉛様麻痺感、過眠、過食。
(うつ病は認知行動療法やマインドフルネス心理療法で治る人もいる。心の使い方を変えるので、治療中のネガティブな思考、感情、ストレスホルモンの分泌が減少する。心の使い方を変えるので、復帰後のストレスを別の心の使い方で処理するので、再発しにくい。) )
Posted by MF総研/大田 at 20:51 | 私たちの心理療法 | この記事のURL