宇宙を見、聴き、感じて(2)=直接経験 [2009年10月30日(Fri)]
宇宙を見、聴き、感じて(2)=直接経験明川哲也さん(創作家)は、次のように言っています。
認知療法は、言葉によって苦悩の少ない思想をみつけるように助言するが、マインド フルネス心理療法では、本人は言葉を駆使することを控えるように助言する。ただし、 心理療法者(治療者、カウンセラー)は、クライアントに向かっては、多くの言葉で説 明する。「黙って坐れ」というような禅の指導法とは異なる。 マインドフルネス心理療法は認知療法のような言葉による別の思想の探索を用いないので、かなり異なる心理療法となる。クライアントによって、カウンセラーによって、向き不向きがあるだろう。認知行動療法で効果がなかった人がマインドフルネス心理療法で改善することがあるのは、両者がかなり異なるからである。 明川さんが「宇宙は、人間に何を課したのか。それは宇宙を見ること、聴くこと 、感じることだ」というのは、上記に通じることのようだ。「見ること、聴くこと 、感じること」は、宇宙の意思による働きだろう。「あれがいい、これはきらいだ、不 満だ」というのは、人間の小細工だろう。宇宙の意思の働きの瞬間、それが直接経験だ ろう。宇宙の意思と自己の意思との違いをよく知るということが自己を知るということ だろう。そういう自己洞察が深まっていくと、うつ病や不安障害は治癒する。たとえ宇 宙の意思による不快事象があっても自己の細工を加えなければ生きていける(受容)こ とに気づくのだろう。宇宙の意思にゆだねると、うつ病や不安障害などの心理的ストレスによる症状は軽快または消失する。だが、もちろん、心理的ストレスによらない病理(がん、身体傷害など)は、マインドフルネス心理療法で治るわけではないが、病気(宇宙の意思)を悩む(ヒトの細工)ことによるうつ病は克服できる。 |