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非定型うつ病を治した方のブログ [2009年10月30日(Fri)]

非定型うつ病を治した方のブログ

 非定型うつ病をマインドフルネス心理療法(当研究所の自己洞察瞑想療法)で治した 方のブログを承諾を得て、ご紹介します。

<ブログ>うつ病〜完治を目指して

 発症から、マインドフルネス心理療法で治っていく経過が記載されていて、マインド フルネス心理療法の治癒経過がわかる貴重な資料です。
 まだ、完治していない頃に始めたブログですから、タイトルは「完治をめざして」で すが、「寛解」の時期があり、1人で復帰プログラムを行って意欲、集中力の回復の段 階を経過しておられますので、現在は、もう「完治」です。今後も、呼吸法(自己洞察 を入れる)や行動時の自己洞察を続けていけば、ストレスがあっても再発しにくいでし ょう。
 カウンセリングを受けて、いくぶん軽くなった段階から日々の症状やトレーニングが 記述されています。身体症状もありました。だんだん軽くなっていくが、一直線ではな く、小さな登り下りの波がありながらも、真剣にマインドフルネス心理療法のトレーニ ングを継続して寛解に至り、さらに、復帰に向けて仕事に必要とされる集中力の回復の ために1人で復帰プログラムのような作業をしてすっかり回復し、就職されました。
 マインドフルネス心理療法を受けておられる方、今後、各地でマインドフルネス心理 療法の指導をされるカウンセラーの方にとって貴重なデータになるでしょう。
 薬物療法でも他のカウンセリング、認知行動療法で治らなくても、マインドフルネス 心理療法(特に自己洞察瞑想療法)で治る人がいる実例です。 アメリカでも、マインドフルネス心理療法は、うつ病、 不安障害、アルコール依存症などに効果をあげており、日本でも、メランコリー型うつ 病、 非定型うつ病、パニック障害等の治療法として、新しい選択肢が増えたのです。
    (注) マインドフルネス心理療法には、いくつかの流派<弁証法的行動療法、ACT、マインド フルネス認知療法、自己洞察瞑想療法など>があり、すべてのマインドフルネス心理療 法の流派が、必ずしも、うつ病に効果があるわけではありません。 他の流派のマインドフルネス心理療法はうつ病の人が実行するのは難しいようだと感じ るものもあります。マインドフルネス心理療法にも種々あるから、患者さん、指導者( 医師、心理士など)にとって選択肢が多くていいでしょう。 当研究所の自己洞察瞑想療法( SIMT: Self Insight Meditation Therapy )は、うつ病 、非定型うつ病、不安障害に効果がみられます。この基本的プログラムに特定領域に特 有の治療技法を付加すれば、応用領域は拡大していきます。認知療法がそうであったよ うに。
 ブログの著者の方、ありがとうございます。うつ病になったことがあると告白するこ とは偏見がある中で勇気ある行動です。トレーニングの経過と症状の変遷を公開してくださっ て、ありがとうございます。 非定型うつ病が治らずに困っている方に希望を与えてくださるでしょう。また、当研究 所のカウンセラー講座を受けて、各地で指導していこうとされるかたにとって、クライ アントのかたに助言する時に、貴重な教訓を得るでしょう。非定型うつ病、パニック障 害が治らず、自殺が多いという重大な社会問題がある中で、マインドフルネス心理療法 の普及に貢献が大きいと思います。
 うつ病、非定型うつ病には、脳内に神経生理学的に変調が生じており、傾聴だけでは 、その変調が回復する保障はないのです。薬で、一定程度の効果があるのは変調がある ためです。そして、薬物療法で効果がない患者さんに、脳神経の変調が回復する可能性 のあるようなトレーニングをすることで、うつ病やパニック障害の回復をはかるのです 。 マインドフルネスもアクセプタンスも、従来の心の使いかたを変えるトレーニングをく り返しますので、脳神経生理学的な変化が生じると推測されます。
 この方は、1年半ほどで完治に至りました。ブログから貴重な教訓を得ることができ ます。マインドフルネス心理療法は日本では継続して行う機関がなく、定型的なプログラム(*)で完治した事例で公開できることは貴重なのです。多くの人が非定型うつ病になって治らない日本では、今後、マインドフルネス心理療法は普及させる必要のある治療法です。

 (*)テキスト「マインドフルネス心理療法の基礎」セッション1から10までの構造化された課題を実行。その後、自発的に基本的なトレーニングの続行と行動活性化の手法を実践。
非定型うつ病
パニック障害、うつ病は、マインドフルネス心理療法で治しましょう。
Posted by MF総研/大田 at 09:21 | 私たちの心理療法 | この記事のURL