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マインドフルネス心理療法で治す [2009年10月28日(Wed)]

マインドフルネス心理療法で治す

=長引くうつ病を治す
=非定型うつ病を治す
=長引く不安障害を治す(パニック障害、対人恐怖症、PTSD)
=過食症、リストカット、家族の不和
=がんや痛みや難病、介護からのうつ、自殺したくなる気持ち
=これらによる自殺を防止する

2種の技法

 マインドフルネス心理療法(自己洞察瞑想療法、SIMT) は、精神疾患や心理的問題は、6つの心理的柔軟性の欠如によって起きるという仮説に 基づきます。これを改善するための技法が6つあります。
 「目標技法 」だけを説明してもクライアント(患者)が実行することは難しい。そこで、「形式技法」 の中で実行することを指導する。どちらか、一方だけを実行しては、改善効果が早 く現われない。
 マインドフルネス心理療法の一つ自己洞察瞑想療法(SIMT)は、グループ・セッション に参加すること(対人コミュニケーションのリハビリ)、心理的柔軟性のスキル向上の 心理教育を受けること、テキストを読むこと(集中力のリハビリ)、心理的柔軟性の欠 如を改善する課題を実行すること、毎日実施量、気づいた問題を記録することから構成 される。
 自分独りで学習するよりは、カウンセラーの指導によるセッションに参加したほうが 効果が高い。自分ひとりで実行しては、自分に都合の良い部分だけを読み、実行して偏 り、無理解が起こり、やがて中断してしまうからである。セッション10まで参加する 人は6つの心理的柔軟性の向上の点で何らかの改善がみられる。そのことにより症状の 軽減がみられる。社会的障害が克服されるまでには、個人によって3か月から2年かか る。メランコリー型うつ病は比較的短期で治癒する。発作的症状の重い非定型うつ病、 不安障害は1−2年かかる傾向がある。

セッション1 基本的なトレーニング法

セッション1では、次のことを学び、次のセッションまでに課題を実行する。
  • 長い間に学習した非機能的反応パターン(きっかけ→思考<感情が起きる>→非機 能的行動)のために、心の病気や問題が起きているのだから、それを治すにも、一定の 期間の反応パターンを変えるトレーニングが必要であることを認識する。
  • 従来の反応パターンを変えて問題を軽くするためには、学ぶことがいくつかあるの で、3−6カ月の間、何回かのセッションに参加して、反応パターンを変える課題を実 践することが大切であることを理解する。
  • 心理的柔軟性の欠如があり、6つの心理的柔軟性の向上のスキルを習得することが 必要であることを理解する。
  • 問題の改善のために、次のことが効果があることを学ぶ。そして実行する。この実 行の中《形式技法》で、6つの心理的柔軟性の向上のトレーニング<目標技法>を織り 込む。
    • 問題や症状を持続させる生活習慣を変える《生活技法 》
    • 呼吸法《形式技法》を実行する(毎回、種々の心理的柔軟性の向上の技法が織り込 まれる)
    • リズム運動(種々の心理的柔軟性の向上の技法を織り込みながら実行する)《運動 技法 》
    • 日常生活のすべての時間において、心得ることがある。それを学んで実行する。 《生活技法、感覚等観察法》
    • 症状の改善になることを実行する。 《行動活性化技法、高次脳機能活性化技法》
  • 呼吸法を実行する。その時、なるべく考えに入らないように注意しながら呼吸法を 実行する。(直接経験注意集中法)
    このルールのとおりに実行するつもりで始めるのに、 しばしば、自覚ないうちに自動思考の状態に入っていることに気づく。
  • 呼吸法を実行しているうちに<思考>に入っていたことに気づいたら、すぐ呼吸法 に戻る。(連合解消法のうち思考連合からの解消)
  • 日常生活の行動中に、目前のことに注意集中するトレーニングを実行する。 (直接経験注意集中法)。この実行を通じて、何かをきっかけとして、すぐ、つらい自 動思考や行動に移る傾向があることに気づく。激しく反応すると症状を悪化させるパタ ーンを実地に観察する。(機能分析法の基礎)
  • この自動思考の内容によって、つらい感情が起こり、それが繰り返されると、通常 の行動をとりにくくなったり、病気が改善しないことを理解する。(機能分析法の基礎 )
    つらい自動思考が始まった時に早く気づいて、呼吸や身体の動き、感覚に、意識をもど す方法を実行する。 (連合解消法)
  • 自分の悩みや心の病気を改善するためには、意識で自覚される出来事がつらくても ありのままに観察して(徹底的受容法、直接経験注意集中法)、回避・無茶な行動をし ては自分や家族が不幸になることを思い(価値確認法)、価値実現の方向にある 行動を選択するスキルが大切であることを理解し、その基礎的な方法を学ぶ。(価値確 認法)
 こうして、初級は、セッション10まで行う。(約5,6ケ月)。うつ病は前頭葉、海馬、帯状回の機能低下が推測されて薬物療法でも治療期間が長くかかる病気である。心理療法も長くかかるがやむをえないであろう。 パニック障害も薬だけでは、予期不安や広場恐怖がなかなか改善しない。パニック障害も認知行動療法やマインドフルネス心理療法が効果がある。 心理療法で治すと、種々のストレスに対する反応パターンが変わるので、長い人生上で、起きるつらい出来事に対処できる心が向上するだろう。 薬で軽くなった段階で完治をめざして心理療法を受けるのもよいであろう。
非定型うつ病
パニック障害、うつ病は、マインドフルネス心理療法で治しましょう。
Posted by MF総研/大田 at 07:34 | うつ病 | この記事のURL