戸外で心の健康体操 [2009年10月10日(Sat)]
本日10日(土)の「心の健康体操」は戸外で行います。
まちがえないようにしてください。
いつもの会場ではなく、
「われもこう」のうら、見沼代用水わきの駐車場に集合です。
用水路沿いの散歩道、田園地帯を歩きながら、
うつ病予防の心のトレーニングを行います。 戸外で行動する時には、どのように心の健康の工夫をするか。雄大な自然に対して、考える自分の小さいことや移りもので固定していないこと、自己の根底の偉大なこととを実感できるでしょうか。 雄大な風景の中に立つ時、
人と環境が一体であること、環境からの情報を自我を交えずあるがままに受け取る時に安心があることを実感できます。それを人間関係の中でも応用していく。マインドフルネス心理療法です。第二世代の認知行動療法のさらに進化した第3世代の認知行動療法です。第二世代の認知行動療法は、自然と向き合うような場面でのトレーニングはないでしょう。第3世代の認知行動療法、マインドフルネス心理療法は環境と人との相互作用の現場(ACT
では「文脈」という)での行動を重視するものですから、まさに自然もトレーニングの現場です。ここ、絶対現在という時と場で、環境から自己が情報を受け取る、そして、賢明な智慧によって自己の自由意思によって判断して環境に向かって行動を返す。社会活動もそうしたものですが、大自然の中で、そうした人と環境との相互作用という自己をよく実感できます。
たとえ、つらい事情があろうとも、そのままに受け止めて、自分の全力を尽くしてできることを行動して、その結果には責任をもち、悔いをしない。過去を思わず、先を憂えず、ただ今を真剣に行動する。そのために、全力を尽くしてできることを探求して向上につとめることとなります。死ぬ瞬間まで成長できます。
事故のような展開で心の傷をおった人が大自然の中で自分の小さなことを悟った時、苦悩から洗われて立直っていく様子を描いた文学がありました。志賀直哉の「暗夜航路」や川端康成の「千羽鶴」がそうです。マインドフルネス心理療法に通じる心があります。 もう、こういうアクセプタンス(受容)による救済の文学はなくなったのでしょうか。そのような自然にふれてももはや苦悩を克服できないぽどに 日本人の心が変質したのでしょうか。 夏目漱石もそうですが、こういう文学には、 マインドフルネス心理療法に通じる心があり、うつ病患者全般の 自己無価値観、レイプ等事件の被害者、自死遺族の自責の苦悩の克服につながるのではないかと思います。 |