心理療法・2種を使い分ける(8)
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認知行動療法は一定の期限で効果をあげることを目標とする
心理療法やカウンセリングには、大きく分けて2つあります。精神分析療法(傾聴が
主)と認知行動療法(積極的助言)です。
認知行動療法は、ある期間提供してみて、改善効果が高い割合で現われるか臨床試験
で確認しています。
無期限に提供してみて効果のある人もいたというような効果が何割あるか期限はどうか
問わないというものではありません。
長期間、カウンセリングを行ったら、軽くなったというのは、そのカウンセリングの効
果ではなくて、他の要因に(その間に読書した、別の人からの助言が効いた、ある出来
事が影響した)よる効果がまぎれこんでいるかもしれないから、あてにならないのです
。
うつ病は学校、仕事に行けなくなり(行っていても頭が回転せず苦しむ)、自殺念慮
という深刻な症状のある病気ですから、患者や家族の苦しみはひどいものです。だから
、「このような問題定義」で、「このような改善の理論・仮説で」治るはずの「治療技
法(課題)」を何回くらい参加すると、高い割合で改善効果が出ていますということを
示してあげることが患者さんには必要なのです。
何年、何十回かかるかわからないというカウンセリング、心理療法では、患者さんが
受けるか受けないか迷います。早く治りたい、どれくらいの期間と費用で治る可能性の
あるカウンセリング、心理療法か知りたいというのが患者さんの希望でしょう。苦しい
症状が軽くなり、社会復帰したいのですから。
次の記事は、最近、アメリカで発展している新しい認知行動療法である、マインドフ
ルネス心理療法(*注)の試験は8回から10回程度、定型化した課題(呼吸法、瞑想
法など)を行ったところで効果のあった人が何割だったということで「高い割合で効果
がある」と確認しています。
(*注)たくさんの心理療法者によって種々の心理療法プログラムが開発されています
。弁証法的行動療法、マインドフルネス認知療法、行動活性化療法、ACTなど。マインド
フルネス総合研究所の自己洞察瞑想療法も、同じ仲間です。認知的技法を用いる認知療
法ではなく、マインドフルネス(つねに価値実現の直接経験に意識を集中する心のスキ
ル)とアクセプタンス(不快事象の受けいれ)の技法を用います。
精神分析療法(傾聴型)と認知行動療法(積極的課題提供型)