よいカウンセラー、セラピストの条件 [2009年10月07日(Wed)]
◆配偶者、子ども、子どもの配偶者、孫などを
薬物依存症、心の病気、犯罪者にしないために
知っておくほうがいいこと、自分を変える方法のこと。
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心理療法・2種を使い分ける(7)
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よいカウンセラー、セラピストの条件
良い医師、良いカウンセラーということは患者さんにとって大きな関心である。
良い心理療法者(セラピスト)について記述している本を見た。20回くらいは治療に
来ることが前提となっている継続治療のセラピーの場合である。1,2回で来なくなる
かもしれないカウンセリングの状況が違えば、こうはできないが、参考にはなる。
日本では、セラピストだけではなく、種々のカウンセラーも、うつ病の人を治療しているので、うつ病の良いセラピストはうつ病の良いカウンセラーの条件ともいえる。うつ病は相当長期間にわたって支援して治すべき病気だからである。
◆よいセラピストの条件
「では、よいセラピストとはどんなセラピストか? 以下に
私たちの目から見た<よいセラピストに共通する特徴>をあげておこう。
……最初の面接からただちに治療を開始しない。
……患者の問題についてどう考えているか、患者に説明する。
……治療の段階がどこまで進んでいるか、患者に説明する。
……患者と一緒に現実的な目標を設定する。
……患者の導師(グル)になったり、友人になったりしようとしない。
……ほかのセラピーの悪口を言わない。
……患者が治療を中止したいと申し出た時、それについての意見は言うが、最終的には
患者の意志に従う。この時、患者を不安にさせたり、あるいは患者に罪悪感を持たせる
ようなことはしない。
セラピーとはどんなものか? V.C.レイミーはこう言っている。《
セラピーというのは、わけのわからない技法を用いて、本当にあるかどうかもわからな
い病気を治すための、治療の効果があったのかどうか確かめることもできない、そうい
った怪しげなものであってはならない》。まさにそのとおりである。」
「自己評価の心理学」(クリストフ・アンドレ&フランソワ・ルロール、紀伊 国屋書店
)340頁。
日本では、カウンセラーとセラピストの区別がなく混乱しているようである。
ここに言われているように、うつ病のクライエントを扱うならば、その問題(うつ病)
についてどう考えるか、治療法はどうか、目標をどうするか、今どういう段階にあるか
など説明できなければならないだろう。自殺もありうる病気であるのに、病理も説明で
きず、その病理と技法との関連も説明できないのであれば「良いセラピスト」とは言え
ない。日本では、こういう厳しさを自覚してうつ病の人に会っていないのではないか。
医師側から、「カウンセリングをやって悪化させてこちらにまわしてくる」というよう
な批判があることも承知していなくては。うつ病の人に接し、自殺対策にたずさわるな
ら「カウンセラー」「相談員」も、せめてうつ病についての理解は必要であり、治す局
面では医者を紹介するか自分がどこまで介入するスキルがあるのかどうか反省しておき
たい。(私自身もうつ病ならすべて扱えるとは思わない。まだ治すスキルのないうつ病
がある。メール、初回面接、途中経過で判断する。)
上記の案に同意するが、「最初の面接からただちに治療を開始しない。」は違う。
この心理療法のセラピストは「良いカウンセラー」ではないことになるが、それでも、
初回の面接(1.5時間から2時間)から、助言する。次回の面接までに、何が起きるかわからない(離婚・退職などの決意、自殺も)クライアントさんであるから。次回面接までの当初の治療(助言)を行う。
私のところにおいでになる方は、1回きりの人も多い。せっかく遠いところを時間と
費用をかけておいでになるのだから、初回でも、治療を始める。すなわち、初期段階の
助言をする。遠くて症状がつらくて1回だけしかこられないことになる患者さんに、話
しを聴くだけに終始した「カウンセリング」では、何のためにおいでになったのか申し
訳ない。傾聴だけのカウンセリングならば、これまで受けたが効果がなかったという人
がおいでになる。1回でも、初期の助言をする。10〜20回が、推奨されるが、患者
さんのおすまいの距離、症状、家庭の事情によってそんなに通えない人も多い。治る割
合が違ってくる。
NHKが疑問を呈したうつ病治療、自殺対策はうつ病や自殺念慮を治すスキルを持った人
材の不足という重大な局面で対策の遅れがある。
精神分析療法(傾聴型)と認知行動療法(積極的課題提供型)
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Posted by
MF総研/大田
at 12:14
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自殺防止対策
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