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違法薬物依存(12) [2009年08月29日(Sat)]
◆配偶者、子ども、子どもの配偶者、孫などを
 薬物依存症、心の病気、犯罪者にしないために
 知っておくほうがいいこと、自分を変える方法のこと。

違法薬物依存(12)
 =どうすればいいのか(4)

どうすればいいのか(4)
 薬物依存症や心の病気を治す心得について、今度は、「自己評価の心理学」 (クリストフ・アンドレ&フランソワ・ルロール、紀伊国屋書店)の提案をみ ている。
 違法薬物依存に限らず、うつ病、不安障害、摂食障害、自傷行為をするなど の人は「自己評価」が低下している。いじめる心理、攻撃心、虐待、暴力(D V)、非行犯罪にもみられるので影響が大きい。多くの人が関係しているので 、理解して、自己評価を高めることを身につけておくことがいいことになる。
 自己評価を改善する方法として3つの分野、9つの鍵がある。 (310頁)
3つの分野
9つの鍵
自分自身との関係 @ 自分を知る
A 自分を受け入れる
B 自分に対して正直になる
行動との関係 C 行動する
D 自分の心の中の批判を黙らせる
E 失敗を受け入れる
ほかの人との関係 F 自己主張をする
G ほかの人の気持ちや立場を理解する
H 社会的なサポートを受ける

@自分を知る

 自分のことはよくわかっているつもりだが、実はわかっていないことも多い 。知っているか、いないかで4つに区分する。
     「<自分を知る>ことができるようになるためには、自己理解の道具として セラピーなどに用いられる<ジョハリの窓>が役に立つ。これは自分に関する あらゆる事柄を<自分が知っているか知らないか>、<ほかの人が知っている か知らないか>の2つに分け、この2つを組み合わせることによって4つの領 域をつくりだし、そこから自己理解を深めていこうとするものである。」 312頁
 
自分が知っている
自分が知らない
ほかの人が知っている
開放領域
盲点領域
ほかの人が知らない
隠蔽領域
未知領域

4つの領域
意義
開放領域 自分のことで自分が知っていて、ほかの人も知っている領域 「私は友情にあつい、親切な人間だと言われる。自分でもそう思う」
盲点領域 ほかの人が知っているのに、本人はあまり自覚していない領域 「自分では才能はないけれど愛想のよい人間だと思っているのに、 人からは「あのこは頭はいいけれど、プライドが高すぎる」と思われている。
隠蔽領域 自分のことで自分が知っていて、ほかの人も知っている領域 「人には隠しているが、自分はとても嫉妬ぶかい。それに自信もない。 ほかの人にはいつも落ち着いた余裕のある顔を見せているが、本当は不安でし かたがない」
未知領域 自分について、自分自身もまわりの人もまだ気づいていない領域 仕事をバリバリやって、自他ともに強い人と認めていた人が後になってうつ病 になり「こんなに精神的弱いところがあるとは知らなかった。」ほかの人も驚 く。

 「自己評価を改善するためには、この四つの領域のうち、<開放領域>を広 げることが必要になる。そのためには、具体的に3つの方法が考えられる。」 313頁
  • (1)「<盲点領域>を<開放領域>に変える。 このためには周囲の人に意見を求め、自分についてどう思っているか教えても らうことも大切である。」
  • (2)「<隠蔽領域>を<開放領域>に変える。ここで大切になるのは<自 己開示>である。すなわち、<たとえ自分の意見や気持が相手とちがっていて も、あるいはそれを知って相手が気を悪くするという可能性があったとしても 、その意見や気持ちを伝えられるかどうか>ということである。」313頁
  • (3)「<未知領域>を<開放領域>に変える。このためにはあまり経験し たことがない状況に身をおいてみたり、新しいことに挑戦してみることが大切 である。」314頁
 こうしたことを達成するために、認知行動療法やマインドフルネス心理療法 がある。心の病気になる人には、自分、心について未知の領域があり、そのために、 ストレスがある時に、建設的に乗り越える心を知らなかった。認知行動療法などは、未知の領域に気づく援助、新しいことに挑戦する援助をする。

(続く⇒)
違法薬物依存、心の病気、非行犯罪に家族を巻き込まないために
Posted by MF総研/大田 at 22:51 | 非行犯罪 | この記事のURL