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がん患者もうつ病の治療へ・11の提案の一つ・それでいいのか? [2009年07月22日(Wed)]

病院での自殺防止
 =入院中の患者さんもうつ病の治療へ・11の提案の一つ・それでいいのか?

   財団法人「日本医療機能評価機構」は、院内自殺予防対策を提案している。11カ条からなる。そ の中の第3は、 「自殺者の80%以上が、最終的には精神疾患に罹患した状態で自殺していたということが明らかに なっている(ただし精神科を受療していた割合は高いとはいえない)。」である。
 第7は「精神・心身医療専門家への相談を行う」であり、その中で「アンケート調査によれば、一 般病院の自殺者全体で、直前に精神科を受診していた患者は29%に留まっていた。」とある。
 このようなデータから、入院中の患者が自殺するのは、うつ病などにかかっていたのに、精神科医 の治療を受けていないからだ。だから、今後は入院患者のうつ病の可能性を理解して、入院患者さん のうつに気づいて精神科医の治療に結びつけようという対策案である。
 これは、これで必要である。日本のうつ病の治療は薬物療法が主流である。入院中のがん患者さん がうつになっているとわかったら、うつの薬物療法が行なわれるだろう。それで治る人もいるだろう 。

 だが、もちろん、これだけでは不充分だ。提案の  第7には「アンケート調査によれば、一般病院の自殺者全体で、直前に精神科を受診していた患者 は29%に留まっていた。」とあった。これを別の視点からみると、精神科医の治療を受けていなが ら、29%もの患者さんが自殺していると読めないだろうか。精神科医の治療(薬物療法が多いだろ う)を受けていても、自殺する人が多い?!!!。
 病院に入院中の患者さんの自殺を防止するためには、精神科医の薬物療法だけでは不充分であることを物語っている。 死期が近いと思う、あるいは、医者から死が近い(余命○カ月)と告知された患者さんの厳しいスト レスに対して、薬物療法だけでは不充分だ。一般の人のうつ病(仕事や対人関係など)でさえも、治らない割合が高いのだ。下流の前頭前野の変調を薬で変えようとしても、最も上流の心理的ストレスによる苦悩がコントロールされないならば、薬の効果が相殺されるだろう。 死を意識するがん患者さんの入院中の自殺を防ぐには、精神科医の薬物療法だけでは充分な対策とは言 えない。医者か、他の人による心理的ケアを加える必要がある。もっともいいのは、がんになる前から、心の健康の向上を考えて、実行することだろう。糖尿、肥満、メタボ、介護などの予防のための「身体の健康」だけではなくて、「心の健康」の向上をかねてから実行したほうがいい。ある意味で、がんになった時、自殺のリスクの高い人がいる。がんにならないうちから、自殺するリスクが高いとされる人がいるから、予防の対策をとったほうがいいといえる。
病院に入院中の患者さんの自殺防止
Posted by MF総研/大田 at 21:36 | がん・ターミナルケア | この記事のURL