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(3)研究者は偏ろうとも、教育者は偏らないで [2021年12月04日(Sat)]
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4875
無評価で観察のマインドフルネスを超えて


(3)研究者は偏ろうとも、教育者は偏らないで

 フランクルは全体主義、画一主義、還元主義の教育が多いのを批判している。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2674
★フランクルの教育論


 フランクルは、ヨーロッパの人ですが、全体主義、画一主義、還元主義の教育は、どこの国でも、どの時代でも起こりえる。

 オルテガも同様のことを指摘していた。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4100
★オルテガ、大衆の反逆

 大学人は多数説のみを教える。簡単なものに還元した解釈を画一的に、全体に押し付ける。複雑な現実、複雑な人間なのに、単純なものに還元して、全体に適用しようとする。昭和の時代に、仏教学、禅学で、学問の偏向が論じられた。還元主義、画一主義だと。
 現代、まだ続いているようだ。鈴木大拙の明らかにした仏教、禅を教えられているところは少ないだろう。
 現代の新しい「マインドフルネス」は大丈夫か。 多数説のみが教育されていないか。

 研究者は自分の関心あることに集中せざるをえない。他のことを知らないか、理解不足となる。自分のことに集中する専門家だから。
 しかし、専門家が教育すると自分の解釈だけを学生や社会人に教える。かくて、聞くものは、還元的、画一的、全体的となる。
 その一つに還元した枠外にあるものを聞くものは、知らない現象が起きる。生命にかかわるものもある。たとえば、ある病気の治療法は「これしかない」と教えられた学生は、その治療を受けても治らないと、苦しみ続けて自殺するかもしれない。
 昭和の時代には、禅に少数説もふれる機会があったので、ある人は、少数説の禅僧の教えを受けて、うつ病を克服して自殺せずにすんだ。今でも、そういう流れの人がいるが、大学で教えられることはないという。そこには、うつ病の人も受け入れている。ただ坐禅するだけの禅は、うつ病の人を引き受けない。
 多数説の禅は、現代の「無評価で観察」するマインドフルネスに極めて類似している実践である。3,40分坐禅するし、歩く瞑想(きんひんという)もある。精進料理を黙って食べる「食べる禅」もある。そんな坐禅は、対人場面ではできない。

 教育者は、多数派説だけではなくて、少数説のよさも広く学習して、幅広く教えることができるひとがなってほしい。 聴いた複数のどれを選ぶかは、学生が決めてよい。教えるものが、一つを選択して全員に押し付けることは、未来の若者の選択肢を狭めて、時には、生命までも奪う。

 フランクルのほか、 類似のことを何人かの哲学者などが指摘している。 次の記事の上部の囲みに関係する記事の索引をつけた。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2611

 今、「マインドフルネス」を標榜するサイトが無数にある。禅ではこういうことはなかった。何がこういう違いになったのか。禅が、こんなに多数によって支持されたら、日本は変わったかもしれない。なぜ、禅はすたれたのだろう。

 地方創生SDGsのゴール4は「質の高い教育」をである。「すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」である。

http://mindfulness.jp/sdgs/21-goal-4.pdf

 多数説のみを画一的に教えるのは、このゴールに反する。

 「すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育」として、現在の大学での教育も包括的ではなくて偏っていて質が高いかは議論して、変わる必要があるだろう。

http://mindfulness.jp/sdgs/20-02-target3-4.pdf
★地方創生SDGs3.4 自殺の減少

 このゴールの実現のためにも、一部、仏教、禅、マインドフルネス、西田哲学の少数説が貢献できるはずである。

 SDGsの会員、6000以上の団体には、このことを訴えていきたい。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4875
【目次】無評価で観察のマインドフルネスを超えて


Posted by MF総研/大田 at 16:31 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL
(2)見て、考えて、行動、そうするものは何か [2021年12月02日(Thu)]
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4875
無評価で観察のマインドフルネスを超えて


(2)見て、考えて、行動、そうするものは何か

 自己に関する事実の哲学には、西田幾多郎によれば、認識論、実践論、実在論があるという。

 認識論は、どう観るか、実践論は、どう行動するか、実在論は、見て行動する主体(自己)とはどういうものか。

 意志的自己であれば、図のようになる。

自己の階層.jpg

 精神療法では、どう見て考えるかが、認知療法で詳細に教えられる。どう行動するかが、行動療法として教えられる。
 自己とはどういうものであるかを教える精神療法は? 自分とは何か。どう観察すればいいのか。禅はそれを探求するが、それは宗教である。精神療法にはあるのか? 

 マインドフルネスのうち、MBSRは、無評価で見る、新しい認識論である。行動、実践論はない。ACTには、実在論まである。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2199
★アクセプタンス・コミットメント・セラピー

 MBSRは、 認識論の部分であり、どう考えるか、どう行動するかという領域の哲学は記述されない。 ACTは、3つカバーする。そこには、ACTの哲学がある。

 マインドフルネスSIMTは、西田哲学を背景として、3つの論がある。  観察する全体はそうなる。MBSRは、瞑想時の認識論についての新しい療法であることになる。人生の全体ではない。

 人生は、瞑想時において見るだけではすまない。対人関係の場で、見て、考えて、行動する。行動するのは、目的のためである。目的は、長い人生価値を実現するためである。そのように見て考えて目的を設定して行動して生きがい価値を実現したという自分がいる。そういう「自分はどういうものか。これが人生の全体である。このどれかが記述されていない精神療法は、欠けている部分を他の療法で補って用いるものがある。MBSRと認知療法、MBSRと森田療法。そのような用いられ方をしていくであろう。ACT,弁証法的行動療法にも、MBSRが取り入れられた。
 SIMTは、西田哲学のみで内面の観察(プラクシス)の全体である。だから、純粋SIMTは、他の療法を付加しなくても完結する。しかし、他の療法と併用することもできる。これから、そういう応用が開発されるだろう。たとえば、産後うつ病の精神療法があるとすると、それにSIMTを実践する時間を付加する。ロゴセラピーにSIMTを付加する。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/3572
★判断する自己、見る自己、目的へ行動する自己、価値を実現する自己。・・・。

 MBSRは、人生の一部分、瞑想の時に、用いられる。対人場面では用いられない。ポージェスのポリヴェーガル理論が指摘した。
 ところで、無評価の観察のマインドフルネスは、禅とは違う。禅は人生全体だから。ただし、禅を言う人のなかにも、瞑想時だけをいう人もいる、自己とは何か、実在論を言わないひともいる。死の哲学言わないひとがいる。だから、禅はターミナルケアに用いられることがなかった。MBSRもそうであろう。見る自分が消える恐怖、不安。瞑想していても、死のことがかすめる。
 「マインドフルネス」=自己の観察は、種々あるので、指導者、受け手のニーズに応じて、解決したい問題に応じて、用いられていく。仏教がそうであったように、種々の需要に応じて、それぞれを遂行する人がいる。「みんな違ってみんないい」

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4875
【目次】無評価で観察のマインドフルネスを超えて


Posted by MF総研/大田 at 21:26 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL
(1) 無評価で観察のマインドフルネスを超えて [2021年12月01日(Wed)]

無評価で観察のマインドフルネスを超えて(1)

 アメリカでは、認知行動療法(第2世代)でも改善しないうつ病、パーソナリティ障害などに、「マインドフルネス」を織り込んだ精神療法で、そういう疾患の改善に活用されてきました。

 それでも、なお、よく改善しない疾患があるわけです。 マインドフルネス認知療法(MBCT)は、再発予防法が中核です。「治療法」としては、 いまひとつです。実際8週間ではとても改善しない重症、慢性のうつ病、非定型うつ病の人が多数おられます。
 慢性の痛みも、8週間のプログラムとしての「マインドフルネス・ストレス低減プログラム(MBSR)は、痛みの緩和法として、定評が高いのですが、それぐらいでは治らない慢性疼痛のひとがたくさんおられます。
 こうした、慢性うつ病、慢性の痛みが、10ー18か月のマインドフルネスSIMT(自己洞察瞑想療法)で治る患者さんがおられます。それで、「無評価で観察」が、第三世代ならば、SIMTのような精神療法は、第3世代とはかなり違うので、私は、第4世代と称することにしました。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4236
★第二世代の認知行動療法でも改善しない問題を第3世代の認知行動療法でと言われたがそれでも改善しない苦悩が、マインドフルネスSIMTで改善。第4世代とよぶ。

 日本では、精神療法を提供する医師が少なくて、うつ病などが治らない患者さんが、精神療法を受けられる環境がととのっていません。SIMTでなら、一部は治って、薬から解放され、自殺もしないですむひとがいるのに。ほかにも、効果ある精神療法があるかもしれません。希望するひとが受けられるようになっていません。この領域は遅れています。
 新しい精神療法は、最近は輸入ばかりです。フランクルのロゴセラピー、MBSR,MBCT,弁証法的行動療法が輸入されました。
 日本では、うつ病、非定型うつ病が治らずに、苦しみ、自殺していかれる患者さんが多いです。いじめからも、働く人の過労、ハラスメントからもうつ病、自殺があります。 日本では、うつ病がいったん薬物療法で治らないと、なかなか精神療法を受けられないありさまです。私は、こんな状況をみて、こういってきました。
「無視・傍観・軽視・放置・見放される病」
https://blog.canpan.info/jitou/archive/1812

 医師、心理士、宗教者(宗教的苦悩、たとえば、死、自己)、哲学者は心理の専門家ですが、 難治性のうつ病の患者さんのすぐそばに、専門家がおられます。 無視、傍観、あきらめられている、見て見ぬふりされているように見えます。

 昔の2世紀のひと,龍樹が、自己満足して、支援を忘れて見捨ててはいけないようなことをいっていたのです。大乗仏教の須高な精神です。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/2425

 現代の専門家は「これがいい、これでいい」と枠をはめているような気がします。その枠を超えたところで苦しむひとがいるわけです。龍樹は、どこにもとどまってはいけないといっていたのです。2世紀の仏教者がこんなことを言っていたのです。つまり、仏教は「これさえすればいい」といってはならない、人々の苦悩がある限り、それを支援すべきと。そして、苦悩は、時代により、場所により違っていきます。

 「今の状況に満足できない。もっとすすんだ治療法を開発すべきだ」という専門家が研究していただきたい。もっともっと、すぐれた治療法でないと治らない患者さんがいるのだから、さらにそれを解決する方法を開発しなければいけない。現状にとどまってはいけない、ということだろうと思います。若手が、従来の方法を超えた革新説を提案した場合、長老が排除することは避けるべきでしょう。未来の長い人生は若手のものです。現状を憂えるのは当然です。現状の問題を解決したい、さもないと、未来があぶない。長老が若手の革新説を排除するのはさけていただきたい。
 科学はとどまってはいけないでしょう。宗教者の思想や実践の解釈も、宗教学、仏教学などの学問であり、「科学」の側面があります。
 仏教(解釈や現代的課題の解決実践など)も、心理療法も、マインドフルネスも、時代、環境の変化、状況の違いに応じて、進歩すべきなのではないでしょうか。仏教については、西田幾多郎博士がそんなことを指摘していました。75年も前に。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4875
【目次】無評価で観察のマインドフルネスを超えて


https://blog.canpan.info/jitou/archive/4877
(3)研究者は偏ろうとも、教育者は偏らないで

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4876
(2)見て、考えて、行動、そうするものは何か

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(1)第3世代の認知行動療法

Posted by MF総研/大田 at 20:59 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL
マインドフルネスSIMT自己洞察瞑想療法で改善事例 うつ病など治る 自殺しないですむ [2021年11月25日(Thu)]
hon2013s4.jpg 下記の改善事例は、このテキストによって実践した人々の1−2年の熱心な実践の賜物です。

★精神疾患や対人関係の苦悩は、批判される場面で起こります。一人で正座瞑想、ヨーガ、ボディスキャン、歩く、食べる時の「無評価で観察」だけでは改善しません。「一人で瞑想時に無評価で観察」を超えた「対人場面で起きる感情にある本音を評価し評価される場で発言や行動をどうすべきか評価して表出する行動時自己洞察」の実践で、こういう難治性、慢性の問題が改善します。

うつ病などが3年、10年も治らず苦しみ続けるひとが多数おられます。そのうちに、自殺も起こります。 こういう長くつらい問題で苦悩し続けるひとを支援するスキルを習得して、支援者になっていただきたいです。 こういう難治性の問題をかかえた人を支援するスキルを持つひとは、まだ、大変少数です。
新しい治療法が開発されるまでの間だけでも、SIMTで改善できるひとがいるでしょう。長く苦しむ患者さん、ご家族のために、新しい薬物療法、新しい精神療法が開発されることを切に願います。
【連続記事】なぜうつ病になるのか なぜ自殺が起きるのか

(30)マインドフルネスSIMT自己洞察瞑想療法で改善事例
 〜うつ病、パニック症、慢性の痛みなど治る 自殺しないですむ

 SIMTで難治性のうつ病やパニック症、そして、慢性の痛みなどが治った事例です。
http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/kikansi/hp-07/ohta6-kaizenrei.pdf

 機関誌7号を編集中ですが、発刊は12月になります。この記事だけを先行掲載します。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4834
★一体だれが担うのか

https://blog.canpan.info/jitou/archive/4022
★日本型マインドフルネスを推進する背景

 状況をみましたように、今は、臨床できる人がほとんどおられません。 難治性の患者さんは、数十万人はおられるはずです。 近くに苦しむ人が多数おられるのに、専門家からも無視、傍観、見て見ぬふりされがちです。 だから、自治体、組織、業界団体などが検討して、新しい支援の仕組みを構築していただきたいのです。
 地域でSIMTができるひとを育成して、慢性のうつ病や慢性の痛みなどで苦しむひとを支援してください。

【連続記事目次】なぜうつ病になるのか なぜ自殺が起きるのか
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4786



【新しい記事の目次】痛み・痛みの緩和
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4867


Posted by MF総研/大田 at 13:41 | 自殺予防対策 | この記事のURL
価値実現のネットワーク [2021年11月20日(Sat)]
【目次】痛み・痛みの緩和

慢性の痛み 〜 慢性の「身体の痛み」がどうしてSIMTで治るのか(2)
 〜 価値実現のネットワーク

 マインドフルネスSIMTの1年前後の実習によって、慢性のうつ病、パニック症、痛みなどが改善する事例を多くみた。どうして、SIMTで改善するのだろうか。

島皮質の低下が改善する

 これらの疾患に共通に見られる機能低下している部位が「島皮質」である。この機能は、こうである。

 主観的価値の評価に関わる脳領域群は2つのタイプの領域に分類できるという(乾110)。一つは、上記の眼窩前頭皮質、前帯状皮質、側坐核である。もう一つは、前島、背側線条体、背内側前頭前野、視床などである(乾111)。
 「内受容信号と外受容信号の統合および主観的感情状態の生成には、島皮質が中心的役割を果たしている(乾49-50)。」
  島は意識的で主観的な感情の中枢である(同26,115)。
 「島には多くの種類の情報が来て後方から前方へと処理が進められるが、なかでも前島は、視覚、嗅覚、味覚、聴覚、体性感覚など多くの種類の情報を統合する(乾81-82)。」

 島には、様々な情報が入力される。側頭葉(ここに視聴覚など外的感覚が入力される)、内受容信号(内臓感覚)、ホメオスタシスの運動機能(視床下部、扁桃体)、環境刺激(嗅内野)、側頭極)、快楽状態(側坐核、眼窩前頭皮質)、モチベーション、社会的認知的要因(前帯状皮質、腹内側前頭前野、背外側前頭前野)などがある(乾82図)。 これを図にしたものである。
2021-4-価値づけ3.jpg

 側頭葉には外的感覚の情報が集まる。この島皮質には、外的感覚(見る、聞くなど)も内的感覚(内臓から)の情報も、感情、報酬評価、行為選択までの情報が集まっている。島皮質がこれらを統合する機能は、マインドフルネスSIMTで意志作用にあたる。
 マインドフルネスSIMTにより観察するのは、意識現象のすべてである。 次のように図で示す。
2021-4-こころの階層.jpg

マインドフルネスSIMTの構造と島皮質の対応

 SIMTでいう「本音」と比較評価は、扁桃体、前帯状皮質や眼窩前頭皮質の機能であり、価値の想起が側坐核の機能であり、行動の決定が淡蒼球の機能にあたる。外的感覚は、側頭葉から島皮質の情報にあたる。 これらのすべてを現在進行形で観察評価し行動選択する働きをSIMTでは、「意志作用」と呼ぶ。見た聞いた感じた(内臓感覚や症状など)ものが不快であっても、価値を想起して価値実現の行為や発言は何かを結果を評価して選択し表出する。それは、脳では「島皮質」の機能に該当する。

慢性のうつ病やパニック症が治るわけ

 慢性のうつ病やパニック症のクライアント(患者)は1年ちかく、意志作用の実践を繰り返す。一人で考えている場面や 対人場面は過去の想起、未来の予測で感情が起きた時、また、対人関係で感情が起きた時、本音を観察し、感情が起きた理由を評価して、価値的反応をするようにトレーニングする。その実践を繰り返し行うので、島皮質が炎症を起こしていても、少しそこを動かして血流が生じて、SIMTのトレーニングは、島皮質の本来の機能を動かすというリハビリテーションのような実践にあたるのだろう。 このことによって、眼窩前頭皮質、前帯状皮質、側坐核、淡蒼球、島皮質の機能が正常化して、うつ病などが治癒すると考えられる。

慢性の痛みも改善する理由

 慢性うつ病・パニック症などに併存していた「慢性の痛み」が改善する理由はどうしてだろうか。意志作用の繰り返しのトレーニングによって、少しづつ実践効果を感じるのでクライアントは、喜びを起こすことで、ドーパミン神経系が活性化し、側坐核に価値実現の反応が学習されて保存されて、不愉快な出来事があっても、価値実現の反応を選択することが容易になる。結果、日常生活で喜びを感じることが多くなる。治るだろうという未来の報酬予測が強まり、一層、SIMTの課題を実践する動機づけが起こる。こうなると、ストレスがあっても衝動的な反応少なくなるので、慢性ストレスが慢性ストレスではなくなっていって、ストレスホルモンや炎症性サイトカイン分泌が少なくなり、痛みをひきおこしていた部位の炎症が治癒していくのではないか。慢性の痛みがSIMTで治癒する理由をこのように推測する。

 慢性の精神疾患や慢性疼痛で苦しみ続ける人が大変多いのだから、 マインドフルネスSIMTを試してほしい。そのためにも、臨床試験をする医療機関が現れてほしい。

 こういう対策は、市町村単位では対策をとりにくい。広域の都道府県規模で対策をとってもらいたい。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/1807
★2009年の記事。県単位で慢性の疾患に薬物療法以外の支援対策をとらないと、自殺が2万人くらい継続するだろうと予測していた。

【参照文献】
乾敏郎(2021)『感情とはそもそも何なのか』ミネルヴァ書房.
仙波恵美子(2010)「ストレスにより痛みが増強する脳メカニズム」
日本緩和医療薬学雑誌、3号

栗原里美、石村郁夫(2016)「慢性疼痛研究の動向と今後の展望
〜心理社会的側面に焦点を当てて〜」
東京成徳大学臨床7心理学研究、16号

高橋大樹etc.(2019/9/17)北海道大学 プレスリリース「慢性痛が気分を落ち込ませるメカニズムを解明」

大田健次郎(2013)『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社
(本音の評価、価値実現の行為選択までを含むマインドフルネスSIMT)
【新しい記事の目次】痛み・痛みの緩和
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4867


【別の記事の目次】痛み・痛みの緩和
http://mindfulness.jp/kunou/fl-itami/ix-itami.htm

Posted by MF総研/大田 at 20:19 | 痛み | この記事のURL
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