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NO5720 11月1日 『トランプ大統領の中東大変革』 [2019年10月31日(Thu)]
トランプ大統領はとんでもないことを、考えているのかもしれない。一つは、仲良しと言いながら、イスラエル国家を、撲滅させる気ではないか、ということだ。その第一歩は、アメリカによる大使館のテルアビブからエルサレムへの移設だった。しかし、その非難を受けるのは,イスラエルであり、イスラエルが世界から顰蹙を買うになったのだった。
そしてもう一つは、トルコ領土の分割と、クルド国家の樹立だ。トランプ大統領はシリアから、アメリカ軍をほぼ撤退させ、クルド人を放置し見殺しにした、と非難されている。しかし、トランプ大統領は部分的には、アメリカ軍をシリアから、撤退させたものの、まだしっかりと、残留させている。加えて、シリアから撤退したアメリカ兵が、いま駐留しているのは、シリア国境に隣接する、イラク領内なのだ。
加えて、アメリカ軍撤退の前には、大量の武器弾薬を、クルド側に渡してある。当分の間、クルドはトルコとの戦闘が可能な量の武器弾薬を、入手したということであろう。また、ユーフラテス川東岸の石油地帯では、アメリカに並んでクルドも、石油を盗掘しており、それをイスラエルに売っている、ということだ。つまり、クルド側はこれで一定の軍資金を、手に入れることが出来る、ということだ。
 トルコはシリア領内縦34キロ、横400キロを超える、安全地帯を創るとし、占領を始めているが、それは当然、シリアの国益に反することであると同時に、クルドにとっても不都合な話だ。シリアにロシアが加担し、露土戦争が起こりそうだし、戦争は大規模になるのではないか。
 このトルコ軍のシリア侵攻は、トルコ国民とエルドアン大統領に、オスマン帝国の復活を、期待させているが、結果的にトルコは敗走し、トルコ国内ではクルドによるテロが頻発しよう。戦線はシリア領土内だけではなく、トルコ国内にも広がり、最後にはトルコが敗れるのではないか。その後には、トルコの東部領土5分の1を割譲させ、クルド国家が出来上がるのではないのか。
 このクルド国家には、アルメニアの領土の一部も組み込まれ、クルド国家は黒海に面した、海岸線も確保しよう。そうなれば、懸案であったアメリカのロシアに対抗する、黒海沿岸の海軍基地が、誕生するということだ。
最近、トルコのシリア侵略は、サイクス・ピコ条約を塗り替える行為、という話が出ていたが、まさに中東大変革であろう。その大博打を、トランプ大統領は打ち始めている、ということではないのか。今回書いた話は、嘘が半分、本当が半分だ、と思って読んでいただきた。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:03 | この記事のURL
NO5719 10月31日『ドイツ国民トルコをNATOから追放しろ』 [2019年10月30日(Wed)]
ドイツ国内では、左右両党がトルコの、NATO加盟国に、留まることに反対している。ドイツ国民もしかりであり、トルコのNATOからの追放を、希望するドイツ国民の声は、高いようだ。


10月25日に行われた、ドイツでの世論調査の結果は、トルコをNATOから追放することを、支持する国民の割合は、何と58パーセントだったのだ。

これは、ドイツに限られたことではなく、NATO加盟のヨーロッパ諸国や、アメリカ、カナダでも、同じ傾向が出ている。トルコをNATOから追放することに、反対する意見は、18パーセントに、過ぎなかったのだ。

こうした国民や政党の意向を受け、ドイツ政府はトルコに対して、強硬な対応を取ることになろう。例えば、経済関係で制裁をするとかだが、国民の61パーセントが、そうした政府のトルコ対応を、歓迎している。

驚くことに、ドイツ国民の69パーセントが、完全な経済制裁を、トルコに果たすことを、望んでいるのだ。しかし、他方、武器のドイツからトルコへの輸出は、完全な禁止にはなっていない。いまだに武器は、ドイツからトルコに輸出されているのだ。

ところで、NATO加盟国をメンバー国から、追放することは、可能なのであろうか。結構細かい規約があり、そう簡単ではないようだ。追放する場合には、全ての加盟国の支持を、取り付けなければならないことに、なっているようだ。

それでもドイツでは、左翼政党も与党も、トルコのNATOからの追放に、賛成している。こうした動きから、やがてトルコをNATOから追放する話は、現実味を持って語られるようになろう。

その場合、トルコの国際政治での立場は、当然弱まることになろう、ということだ。周辺諸国でトルコを、快く思っていない国々は、強硬な対応を取り始める、ということであろう。どうやらトルコは、危険な淵に追い込まれつつあるようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:09 | この記事のURL
NO5718 10月30日『アメリカのシリア支援は石油泥棒のため』 [2019年10月29日(Tue)]
 大悪党がいると、ここまで居直れるものなのであろうか。アメリカはシリアを支援し、IS(ISIL)をシリアから追放し、クルドを支援すると宣言してきていた。しかし、実際にIS(ISIL)を 掃討したのは、ロシア軍とシリア軍であって、アメリカ軍ではなかった。

アメリカがシリアでやったのは、偽旗作戦をホワイト・ヘルメットを使ってやり、シリア政府を悪者に、することだけだったのではないのか。IS(ISIL)に対しては、空から軍事物資を投下して、支援していたのではなのか。

 これまでは危険なので、書かなかったが、欧米の専門家の間から、少しずつ情報が流れ始めているので、大丈夫だろうという判断をし、今日の報告を書くことにした。それはまさにアメリカのシリアにおける、犯罪を証拠付けるものだ。

 アメリカはシリアのユーフラテス川東岸一帯を支配しているが、。ここは石油が埋蔵されている地域であると同時にガスもまた埋蔵されている地域だ。そこにアメリカは居座り、こともあろうにそこからシリアの石油やガスを盗掘し密売しているのだ。デルズールなどは大産油地域なのだ。

そのアメリカがシリアから盗み、密売している石油による収入は、月額にして3000万ドルだというのだ。もちろん、それとは別に、ガスの密輸による収入が、これに加算されることになろう。ちなみにシリアの石油生産原価は、38ドルということだ。

最近になって、トランプ大統領は居直ったのか、勘違いしたのか、10月21日の会議の席で『シリアの石油の採掘はエクソン社に任せようと思う。』と語っている。勘違いしては困るのが、シリアはアメリカの領土ではないということと、シリアはアメリカ軍の駐留を、許可していないし,依頼もしていないのだ。

言ってみれば、強盗が突然人のうちに入り込み、そこにある金は俺のものだ、と言っているようなものだ。お前らそれを分捕り分けていいぞ、と強盗の親分が言っているのと、同じではないか。

さすがにこれについては、法律家たちの間から、どう見てもアメリカには、シリアの石油を奪う正当な権利はない、という意見が出始めている。それにもかかわらず、アメリカがシリアに居続けるのは、クルド人を守るためだ、という理屈のようだ。

そのクルド人の保護ですら、今回のアメリカ軍のシリアからの、部分撤退はクルド人に、アメリカに裏切られという感情を、爆発させている。撤退するアメリカ軍に対して、クルド人たちはジャガイモを、投げつけたということだ。

最近になって、中東では第二のサイクスピコが交わされた、という情報が流れている。これは、ロシアのソチで開催された会議のなかで、ロシアとトルコが、シリア北部の切り離しと、そのトルコへの併合を認めた、とされているからだ。

これでは、クルドの建国への夢は、遠ざかったということであろう。ロシアはクルドとシリアに対して。トルコが設定した安全地帯から、出て行けと言っているのだから。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:15 | この記事のURL
NO5717   10月29日『バグダーデイ死亡という情報と今後』 [2019年10月28日(Mon)]
IS(ISIL)
のリーダーであるバグダーデイが、トンネルの中で子供たちと、自爆して死亡した、というニュースがアメリカから伝わってきた。何事にも何人にも、終わりがあるのだから、仕方のないことであろう。

しかし、アメリカとは文化的レベルの、極めて低いレベルの国であることを、強く感じざるを得なかった.トランプ大統領はバグダーデイの死について、『臆病者』『犬のような死にざま』などと公言し、嬉嬉としているのだ。

そのトランプ大統領の発言を聞いて、アメリカ国民も喜んでいるのであれば、歴史の短さによるというよりも、アメリカの国土がそうした性格を、国民の間に創り出すのであろうか。たとえ憎むべき相手だとしても、そうした言い草はないだろう。日本人なら決して口にしない、一言であろう。

さて、そのバグダーデイが死亡した後、IS
はどうなっていくのであろうか。多分、アルカーイダと同じ様な形に、なって行くのではないか。アルカーイダはアフガンを離れ、ビンラーデンがアメリカの特殊部隊に殺された後、アラブ各地に新しい組織を誕生させている。曰く、マグレブのアルカーイダ。イエメンのアルカーイダ、湾岸のアルカーイダ等というという組織だ。

今後は、マグレブのIS、アフリカのIS、東南アジアのIS、中央アジアのIS、ヨーロッパのISなどが誕生しよう。何せアメリカに言わせると、IS(ISIL)
は300億ドルの資金と、3万人を超える戦闘員を、いまでも抱えているのだから、そう簡単には終わるまい。

問題は、今回のトランプ大統領の宣言により、バグダーデイが殺害されたということになり、アメリカはイラクとシリアでは、IS(ISIL)
を必要としなくなった、ということだ。しかし、それ以外の地域では、今後必要性を高めていこう。

さて、バグダーデイの死について、各国はどう言っているのであろうか。ロシアはバグダーデイの死を確認する、何の証拠も示されていないと語り、信用していないようだ。

フランスはバグダーデイの死はIS(ISIL)にとって、きついボデーブローであろうが、現段階ではIS(ISIL)との戦いの、一段階でしかない。

イラクはIS(ISIL)から最も被害を受けた国だが、バグダーデイがシリアのイドリブにいることを、知っていたと語っている。

イランはバグダーデイ殺害で、IS(ISIL)
のイデオロギーが、消えたわけではない。彼らはいまでもアラブのペトロ・ダラーに、支援されている。アメリカは彼らの創り出した者を、殺したに過ぎない。アメリカの来年の大統領選挙宣伝には、このバグダーデイの死が、大きな意味をなそう。

世界各国の反応は、余り興奮しておらず、バグダーデイの死に、疑問を抱いている国が、少なくないようだ。そこまでアメリカの信用は、落ちているということであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:35 | この記事のURL
NO:5716   10月28日『トランプはクルド国家樹立支持しよう』 [2019年10月27日(Sun)]
とんでもないニュースが飛び込んできた。それは、トランプ大統領がクルド国家の樹立を、支持するという話だ。それでは、アメリカとトルコとの関係は、どうなるのか。アメリカ国民はトランプ大統領が、エルドアン大統領を嫌っていることを、知っている。エルドアン大統領がトランプの要求した、ブロンソン牧師を釈放しなかったからだ。

エルドアン大統領はアラブ湾岸諸国との関係も悪く、イスラエルとの関係もよくない。つまり、エルドアン大統領は周辺諸国のほとんどから、嫌われているという、大の嫌われ者だということだ。

 従って、トランプ大統領はトルコ対応を、どうにでも出来、それに何処の国も反対しない、ということだ。

 トランプ大統領はイスラエルを愛している、と言いながら実際の行動を、起こさない時期に、ある人物は『あなたはトランプを知らない。』と答えている、その後、トランプ大統領はエルサレムを、イスラエルの首都として認めたのだ。

 トランプ大統領はクルドの場合も、イスラエルと同じように、とんでもないことを言い出すであろう、彼はサイラス(アケメネス朝ペルシャの初代国王キュロス)のような、偉大な人物だというのだ。そして、それはクルド国家の樹立を、認めるということだ、というのだ。

 イラクの北部地域はいまでは、エルビルを首都とする、クルド自治国家となっている。そのイラクのクルド自治国家の樹立も、決して容易なことではなかったろうが、実現しているのだ。従って、シリア・トルコにまたがるクルド国家の樹立も、まんざら夢ではあるまい。

 トランプ大統領はクルド人に対して、彼の好きな言葉『メリー・クリスマス!!』と言うのであろうか。クリスマス・デーは近い。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:18 | この記事のURL
NO:5715   10月27日『アメリカに激変が起こるか』 [2019年10月26日(Sat)]
アメリカでもしかすると、激変が起こりそうだ、と思われるニュースが、二つ流れている。一つは、トランプ大統領の意向とは別に、軍がシリア駐留を強化している、ということだ。次いで、アメリカのなかではトランプ大統領を告発し、クーデターで追放する動きが、起こっているということだ。
まず、アメリカ軍がシリアで軍を増強し、武器を大量に送り込んでいる、という情報だ。これは、シリア東部のユーフラテス川の東岸の地域での動きで、ここには大量の石油が、眠っている。その石油をアメリカは手放したくない、ということだ。
  トランプ大統領もそう考え、数百人の兵員を、貼り付けることを、公言しているが、これでは足りない、というのがアメリカ軍の判断であろう。アメリカに切り捨てられたクルド・ミリシアが、最近ではアサド政権に接近し、アメリカの意向に真逆の動きを、し始めているからだ。
 どうも、トランプ大統領の発言には、ちぐはぐな部分が、多いようだ。彼はシリアの石油を手放さない、IS(ISIL)から守ると言いながら、そのIS(ISIL)対応をクルド・ミリシアにまかせており、しかもクルド・ミリシアを実質、見放しているのだ。
 トルコ対応では、トランプ大統領はトルコ政府が、停戦し大喜びしているが、マーク・エスパー国防相はトルコを、危険視している。トルコは攻撃を緩めていない、と判断しているのだ。
 トランプ大統領は最近になって、国防省がシリア展開を拡大していることを、知り始めたようだ。国防省としてはクルド・ミリシアを支援し続け、石油地帯を守らせ、シリア政府軍がこの地域に、進出することを阻止したい、考えのようだ。
 もう一つの情報は、アメリカ国内、しかもトランプ大統領の所属する、共和党内部で彼を弾劾する動きが、始まっているということだ。マット・タイビ議員は『我々はクーデター開始の、途中まで来ている。』と語っている。
 そして彼は『トランプ大統領は彼が考えている、シリアからの撤退は出来ない、アフガニスタンや中東全域からも然りだ。』とも語っている。どうやらトランプ大統領には、言い訳のチャンスが与えられないのではないか、と見られている。
 アメリカ国内ではそれほど、意見対立が目立ってきている、ということであり、その主因はアメリカの利益(石油)、ということのようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:29 | この記事のURL
NO:5714   10月26日『イスラエルがアラビ湾岸諸国と関係促進』 [2019年10月25日(Fri)]
アラブは一つであり、アラブはパレスチナ問題を支持し、イスラエルとの関係は持たないという、これまでのアラブの統一の大前提が、完全に崩れているようだ。バハレーンのハマド・ビン・イーサ・カリファ国王が、ハンガリーでネタニヤフと4月に、会ったというこことが、伝えられている。
このバハレーン国王のハンガリー訪問は、表向きはハンガリーのジャノス・アデル大統領との会談、ということであったが、その後には、ネタニヤフとの会談がもたれた、ということだ。
バハレーンは6月に平和の会議を開催しているが、その折にバハレーンは、『アラブ側の和平を受け入れるイスラエルは、存在を認められるべきだ。』と語っている。バハレーン国王はイスラエルとの関係促進を、強く望んでもいる。
他方、ネタニヤフ首相はサウジアラビアの、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子との、関係促進も進めている。両国はイランのアラブ諸国や、イスラエルに対する対応をめぐり、協力が必要なのだ。
しかし、こうしたアラブ湾岸諸国のイスラエル対応に、パレスチナのハマースは激怒している。曰く『イスラエルがパレスチナ人を襲撃し、イスラム教の聖域である、アクサモスクを汚しているなかで、関係を促進すべきではない。』というのだ。
しかし、10月〜22日にバハレーンの首都マナマで開催される、イランの侵攻をめぐる国際会議には、イスラエルが参加することになっている。そして、この会議の後には、アメリカが主催する、ポーランドの首都ワルシャワでの、反イラン会議が開催される予定になっている。
こうしたバハレーンのイスラエル接近の動きと、時を同じくしてサウジアラビアンも、イスラエルとの関係を促進している。イスラエルのベングリオン空港を、飛び立った飛行機が、最初にヨルダンの空港に着陸し、間も無くサウジアラビアのリヤド空港に、着陸している。
この飛行機はアメリカの企業が、所有するものであり、リヤド滞在は1時間程度だった、といわれている。リヤド行きの飛行機には、ネタニヤフ首相あるいは、モサドのヨシ・コーヘン長官が搭乗していたろう、と推測されている。
いずれにしろ、最近では国連の場などで、外交関係がまだ出来ていない、アラブ諸国とイスラエルとの、協力の動きが目立っている。つまり、いまではイスラエルに反対するという、アラブの大前提は完全に崩れ、個々のアラブ国家と、イスラエルとの関係が促進されている、ということだ。こうなると、パレスチナ問題の解決は、非常に厳しいものになる、ということであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:13 | この記事のURL
NO:5713  10月25日『アメリカとロシアは二重の顔か』 [2019年10月24日(Thu)]
アメリカとロシアが国際問題の、仲介に取り組んでいる。アメリカはエジプトとエチオピアの間で起こっている、ダム建設と水の配分の問題の、仲介に取り組んでいる。もし、この問題が大きくなっていけば、ダムの破壊もありうるわけであり、その事は甚大な被害を、エジプト側に生むということだ。

他方、ロシアはトルコとシリアの、クルド・グループとの仲介を進め、一応、トルコとクルド・グループの停戦は成立したようだ。しかし、アメリカの仲介もそうだが、ロシアによる仲介も、極めて脆弱なものであり、それが真の成功に繋がるか否かは、いまだ不明だ。

 アメリカのトランプ大統領は、ロシアの仲介の成果を評価し、トルコに対する経済制裁を、取り止めると言い出し、トルコのアカル国防相は、クルド・グループとの再度の、戦闘は必要無い、と言い出している。

 しかし、どうも信用出来無い部分もある。例えば、アメリカはシリアのホワイト・ヘルメットに対して、420万ドルの支援を送っている。このホワイト・ヘルメットは表面的には、人道支援組織とされているが、実際はアメリカの戦争マシーンの、歯車の一枚に過ぎない。

 アメリカは自分の手を汚すのではなく、こうした組織を使って代理戦争と、挑発を行っているのではないのか。シリアが化学兵器を使って、住民を攻撃している、という偽旗作戦は、ほとんどがこのホワイト・ヘルメットによって、でっち上げられていたのだ。

 ロシアとてあまり誉められたものではなかろう。これまでアメリカの支配下に置かれていた、中東諸国の切り崩しを進めているし、ロシア製兵器の輸出も進めている。トルコはまたロシアの、S400ミサイルを購入する交渉を、始めているのだ。

 ロシアは兵器輸出や、平和への仲介努力の結果、大分、中東諸国の印象を良くし、同地域諸国への影響力を拡大している。CNNなどは『プーチンの夢が、現実に向かっている。』と書いているほどだ。

 天使の顔と悪魔の顔のマスクを、アメリカもロシアも使い分けている、ということであろうか。
Posted by 佐々木 良昭 at 06:51 | この記事のURL
NO5712  10月24日『ロシア・トルコがクルド対応で合意』 [2019年10月23日(Wed)]
ロシア政府とトルコ政府がシリア北部の、クルドミリシアへの対応で合意した。この合意は非常に意味のあるものとして、両国は合意に至ったことを喜んでいる。何せ明日にでも戦闘が展開され、多くの死傷者が出ることを、予想されていたのだか、ら無理もあるまい。

 ロシアとトルコはシリア北部の係争地で、ロシア・トルコ合同軍が10キロまで入り、パトロールすることに合意した。次いでYPGは150時間以内に、シリア北部の係争地から、武器を移動することを、受け入れた。

 この合意は水曜日まで延長可能、ということだ。また32キロ以外では、YPGの行動は許され、トルコ軍は攻撃を加えない、ということだ。YPG側はマンビジュとテルラファアトから、撤退することにを受け入れた。

 トルコ軍はYPGなどに攻撃を、当分加えないことを受け入れた、といった内容だ。この合意が実施されるのであれば、トルコ軍の側にも犠牲は生まれまいし、クルド側にも犠牲は出まい。確かにエルドアン大統領が語るように、歴史的に偉大な合意、ということになろう。

 エルドアン大統領にしてみれば、国際環境は必ずしもトルコにとって、いいものではない。EUはトルコのシリアからの撤兵を、強く主張しているし、アメリカも場合よっては、トルコを攻撃する、と語り始めている。

 ただ、アメリカの軍部はシリアからの、アメリカ軍の撤退に反対しているが、トランプ大統領はシリアからの、完全撤退を希望している。そのためには、トルコを何とかなだめたい、と思っているのであろう。トランプ大統領はこの時期、トルコが被ってきた国境での犠牲について、言及しているのだ。

 ここに来て、欧米はシリアのクルド人に、大きな犠牲が出ることを、何とか阻止したい、と考え始めたということであろう。そうでなければ、アメリカがIS(ISIL)対応で、クルドをさんざん利用した後、見捨てたという不評を、買うことになるからであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:15 | この記事のURL
NO5711  10月23日『ISがイラク北部でテロ攻撃兵士2人死亡』 [2019年10月22日(Tue)]
イラクの北部ハウイジャから、30キロのアラス油田で、IS(ISIL)が攻撃をかけ、イラク兵士2人が殺害された。IS(ISIL)はアラス油田に通じる、チェック・ポイント2か所を攻撃したために、今回の被害がイラク軍側に、出たということだ。

IS(ISIL)側はイラク軍の軍事車両に、爆弾を仕掛け、それを爆破した模様だ。なかなか鮮やかな手口、というべきであろうか。逆にイラク軍側には気の緩みが、あったのであろうか。これ以外にも、3人の兵士が、IS(ISIL)の攻撃で、負傷した模様だ。

 シリアからイラクの北部に繋がる地域では、これまでのIS(ISIL)による、攻撃が繰り返し行われているが、それはアメリカ軍の撤退に連れて、増加している模様だ。このイラクの北部地域は、そもそもIS(ISIL)がイスラム国家宣言をし、バグダーデイがそれを宣言した地域なのだ。

 加えて、この地域には油田が多く、IS(ISIL)は豊富な軍資金を、この地域を占領した際に、手にしていたのだ。そのかつての旨酒を再度飲もう、というのがIS(ISIL)の意向であろう。

 アメリカ軍が撤退したということは、これまでとは全く異なる状況を、同地域に生み出している、ということだ。その地域には、トルコ軍が入ろうとしているが、それを許せば、トルコはイラクとシリアの石油を支配し、それを許さなければ、凄惨なIS(ISIL)による殺戮が、再度繰り替えされることになろう。

 つまり、シリア・イラクの北部の状況は、極めてデリケートだということだ。そして、その理由は、この地域の地下全てには、膨大な量の石油が眠っているということだ。アメリカはシリアから撤退すると宣言したが、石油地帯は手放さないと言っている。

 トルコは安全地帯を、トルコ・シリア国境に設立することと、自国のクルド・ミリシアからの防衛にかこつけて、同地域を支配しようとしている。欲の皮の厚さは、何処の国も同じということか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:11 | この記事のURL
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