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NO:5492 3月31日『アメリカ軍シリアで削減されず逆に増えている』 [2019年03月31日(Sun)]
トランプ大統領は昨年末の段階で、シリアのIS(ISIL)を打倒し、アメリカ軍をシリアから撤退させる、と豪語していた。それから既に3ヶ月以上が過ぎているが、どうもトランプ大統領の発言は、嘘に終りそうな雲行きになってきている。

アメリカがトランプ発言後に行ったのは、シリアにある軍の物資の搬出であり、それはイラクのアメリカ軍基地に、運ばれただけだった。つまりアメリカ軍の物資はシリアから、イラクに場所を変えただけだったのだ。

アメリカ兵はというと、400人残すとか1000人残こす,とかといった話は聞こえてきたが、どうもそうではなく、逆に増えているような感じになっている。毎6ヶ月ごとに400人ずつ減らすとか、2000人の兵員の轍退を終えるという話は、何処へ行ってしまったのであろうか。

アメリカ軍の反対があり、トランプ大統領は安全地帯やタヌフに、軍を駐留させ続ける方針に、変更したようだ、安全地帯駐留は、クルドのSDFを、トルコ軍から守るためであろうし、タヌフはイスラエルを守るためであろうか。

アメリカ軍の幹部は400人の兵員を、シリアに残すと言っているそうだ。アメリカ軍の幹部はどれだけ兵員を削減するか。何時までに撤退させるかについて、議論していないと語っている。

アメリカ軍が武器などをシリアから搬出している段階では、3000人に兵員が増え、それが今では、2000人になっているということだから、数字のごまかしのようなものではないの
か。

その事に加え、かつてのブラック・ウオーターのような、傭兵が増えていくということであろう。いまではブラック・ウオーターは、アカデミと呼ばれているそうだ。アメリカはちょくちょく名前を変えることにより、以前にその組織が行った、悪い評判をごまかす、ということであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:17 | この記事のURL
NO:5491 3月30 日  『明日はトルコの地方選挙投票日』 [2019年03月30日(Sat)]
3月31日はトルコの、地方選挙投票日だ。その投票日に向け与野党は、熾烈な選挙戦を戦ってきたということだ、なかでもエルドアン大統領は、彼の面子と将来にかけて、相当なことをしたようだ。

既に報告したとおり、国家のあらゆる 機関を使って、与党AKP有利のための工作を、してきていた。国営放送TRTのほとんどの選挙情報は、与党AKPを支持する内容であり、野党に振り当てられた時間は、15パーセントだけだった、と伝えられている。

与党を支持する者の発言は、大きく取り上げられ、与党支持の右翼の頭目なども、英雄のようにエルドアン大統領が、賞賛する始末だ。マフィアのボスですら担ぎ出されたのだから、常識を疑うしかあるまい。

アメリカとの関係がいいことが売りだった、エルドアン大統領だが、今ではアメリカは完全に、エルドアン大統領と敵対している。エルドアン大統領が輸入したい、アメリカのF35戦闘機については、アメリカ下院議員の間から、トルコには売るなという声が、上がっている。

エルドアン大統領がどうしても手に入れたい、ロシアのS400ミサイルについては、アメリカ政府の高官が、S400の購入は止めて、アメリカ製のパトリオットを買え、と圧力を掛けている。誰が考えても、トルコとアメリカとの関係が、悪くなっていると感じるであろう。

選挙を間近に控えた段階では、トルコ・リラの下落が起こっている。これについて、エルドアン大統領はアメリカによる陰謀だ、と噛み付いた。しかし、それは間違いであり、彼が進めたトルコ・リラ価格操作、外資呼び込みのための高金利対策などの、失敗が原因であろう。

そして、ニュージーランドのテロ事件も、エルドアン大統領は何度となく、選挙運動で利用している。選挙集会に集まった人達に、惨状のビデオを見せ、イスラムの敵だと主張しているのだ。

加えて、最近ではイスタンブールにある、ハギア・ソフィア教会をイスラムの礼拝所モスクにする、と言い出している。このハギア・ソフィア教会は、東ローマ帝国が建設したものであり、勝利したオスマン帝国も、モスクとして活用することに、躊躇していたようだ。

こうなると、何でもありなのであろう。そして地方選挙の最大の焦点、アンカラとイスタンブールの市長選挙で、エルドアン大統領は勝利しようと、相当力を入れているようだ。彼の面子がかかっているのだから、無理もなかろう。

選挙予想会社には与党AKP絶対有利、という報道をさせているのだ。しかし、国民はそんなことより、失業問題対策や物価高対策の方が、最大の関心事であろう。選挙結果は4月1日、つまりエイプリルフールの日には分かろう。アハハと笑うしか無い。
Posted by 佐々木 良昭 at 08:37 | この記事のURL
NO:5490  3月29日『IS敗退後のシリアなど地域の今後』 [2019年03月29日(Fri)]
シリアでのIS(ISIL)の敗退が確定的となった。もちろん、そうは 言っても残存戦闘員による、小規模なテロ攻撃は続いている。しかし、大所が片付いた今では、その後どのようにシリアと周辺地域を、コントロールしていくかが、問題となっている。

 つい最近、シリアの首都ダマスカスでイラン、イラク、シリアの国防トップ・クラスの会議が開催された。そこではシリアの領土問題、シリアとイラクの国境の戦略的カイム・ブカマル・ボーダー問題などが、話し合われたようだ。

 これらはSDFに対する直接的なメッセージ(警告)であり、トルコへの間接的メッセージであった。トルコについては、シリアのイドリブ地域を、トルコが手下のFSAを使って、コントロールしていることに対する、反発があるのだ。

 しかも、そこにはアルカーイダの、ハヤート・タフリール・シャーム組織も、陣取っている。これらすべての問題が、IS(ISIL)敗退後の問題として、重要視され始めている。もちろん、シリア政府にとってはアメリカの傘下で活動してきて、シリア北東部を占領支配しているSDFを、どうするかという問題もある。

 SDFはシリア北東部、ユーフラテス川の東側はかれらの自治区だ、と認識しているのだ。それは、アメリカがバックについているからという、安心感からであろうが、今回のイラン・シリア・イラクの軍高官の会議の結果、そうもいかなくなりそうだ。イラクはアメリカとの関係を悪化させ、ロシアとの関係を強めているからだ。

 アメリカはイラクにある軍事基地を守り、イランを監視したいと望んでおり、そのことからある程度、イラクとは妥協が必要と、考えているかもしれない。イラクのアサーイブ・アハルルハック組織の代表カイス・ハザリは、アメリカ軍を追放すると語っている。

 イラクの外相が最初に訪問した国はロシアだったが、それは、イラクがロシアを重要視していることの、証であろう。ロシアのショイグ国防相が、アサド大統領と討議したテーマは、イドリブだった。

 そのことはトルコのシリアにおける存在が、時間切れになることを、意味しているのではないのか。シリアのトルコに対する我慢が、そろそろ切れそうでもある。ただ言えることは、シリア政府のSDF締め付けが厳しくなることは、トルコにとって有利であろう。トルコはSDFが軍事侵攻してくることを、懸念しているからだ。

 そこで、イドリブがバーゲニング・チップになるのではないか、ということが語られている。イドリブとトルコの主張する安全地帯とを、交換するということだ。そのことは
SDFを、追い込めることになるからだ。SDFはアルバグーズでの勝利を土産に、シリア政府と自治の交渉に、入りたいと考えている。しかし、シリア国防相は『シリアには一つの軍しか置かない。』と語っている。つまリ、自治は認めないということだ。

SDFやロジャバ(クルドの政治組織)は、シリア政府との交渉を望み始めたのだが。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:20 | この記事のURL
NO:5489  3月28日『トルコの選挙勝利に汚い手幾つも』 [2019年03月28日(Thu)]
もうすぐトルコでは、地方首長選挙が実施されることに、なっている。選挙投票日は3月31
日であり、すぐそこまで迫っているのだ。その選挙での投票結果は、大統領の権限には影響しないのだが、与党AKPのイメージには大きく影響し、その先には大統領の権威が、失墜することにも繋がろう。

従って、エルドアン大統領はこの選挙で、あらゆる作戦を採っているようだ。投票予測を出す会社(幽霊会社)が設立され、そこは述べるまでもなく、与党AKPが大躍進している、と報じているようだ。

その選挙予測会社の予測を、一部マスコミは引用しているのだから、それなりに効果が、あるかもしれない。新聞はともかくも、テレビで与党AKP有利を、何度も繰り替えされれば、大方の国民はエルドアン大統領側、つまり、与党AKPに流れることに、なるのではないか。

また、与党AKPの議員は立候補者でPKKと関係ある者、テロと関係ある者は、当選しても失脚することになる、と語っている。これでは誰でも落選にできる、ということではないのか。なかでも首都のアンカラや、トルコ最大の都市イスタンブールの市長選挙で、与党AKPは敗北するわけにはいくまい。

エルドアン大統領は何とか、彼の党を有利にするためにと、ニュージーランドで起こったムスリム大量虐殺テロ事件の、テープを選挙運動先に持ち込み、何度もそれを選挙集会で公表している。つまり、彼は「私こそがこのムスリムたちを、危険から救うのだ。』と訴えているのであろう。

また、シリアのゴラン高原の帰属をめぐっても、エルドアン大統領は声高に、アメリカのトランプ大統領非難を、繰り替えしている。『我こそがイスラム世界のリーダーだ。』と言いたいのであろう。

しかし、その行動はトルコ国内では、あまり評判がよくないようだ。ニュージーランドのテロ事件は、欧米諸国にとってはまさに汚点であり、早く忘れ去りたい、ということであろう。

今回の選挙では、エルドアン大統領に批判的な、ヨーロッパ各国のジャーナリストが多勢取材に入るし、EUの選挙監視委員会も、押し掛けることになっている。その結果、あちこちで与党AKPの選挙違反行為が、指摘されるのではないだろうか。

そうしたヨーロッパやアメリカの、ジャーナリストたちに対して、エルドアン大統領や与党AKP
が、どう対応するのか見ものだ。選挙が近づくにつれて、トルコ・リラが値上がりしたりしているが、これは、政府のリラ値上げ作戦の結果であり、長期的なものではあるまい。選挙が終わった途端に、トルコ・リラの暴落が起こるのではないのか。

今ではエルドアン人気は、大分国内的にはへこんでいるし,アメリカもヨーロッパ諸国も、エルドアン嫌いが目立って、強くなってきているのだ。結果はすぐ出よう。それまで深入りのコメントは控えよう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:07 | この記事のURL
NO:5488  3月27日 『アメリカのIS打倒は嘘とザリーフ外相』 [2019年03月27日(Wed)]
イランのザリーフ外相はアメリカのトランプ大統領が宣言している『IS(ISIL)打倒』は嘘だと語った。トランプ大統領は昨年12月の段階で既にIS(ISIL)は打倒された、と語りアメリカ軍のシリアからの、撤収を宣言していた。

 シリアの駐留する2000人のアメリカ兵を、トランプは撤収させると言ったのだが、その後も、1000人の兵員がシリア国内に留まっている。そのアメリカ軍はは当分の間、駐留し続けるようだ。

 今年に入っても、先週の金曜日にトランプ大統領は、再度『IS(ISIL)が完全にシリアでは打倒された。』と語った。しかし、これまでアメリカはIS(ISIL)を、支援し続けてきていたことを、ロシアとシリア政府は、明らかにしている。

 アメリカがシリアに未だに、留まろうとしていることについて、アメリカ政府はバグダーデイの掃討が目的だ、と説明している。しかし、イラクの議員の語るところによれば、アメリカはIS(ISIL)のバグダーデイを保護しており、イラク西部の砂漠の中のアンバルに、バグダーデイは匿われている、ということだ。

 アメリカはIS(ISIL)と交渉し、彼らをシリアから逃げ出させている代わりに、大量の金(50トン)をせしめたということだ。そのためIS(ISIL)の戦闘員たちは、シリアのイドリブなどから脱出出来、イラクのアンバルにたどり着けた、というのだ。

 そうであるとすれば、これからもシリアやイラクで、IS(ISIL)が戦闘やテロを、継続することが予想できよう。そして、それはアメリカがイラクに、軍を駐留させる、口実になろうということだ。

 アメリカ軍のイラク駐留については、イラクの首相や政府高官たちが、口を揃えて『出ていけ。』と言っているが、アメリカは表向き、イラン対応のために、イラクに駐留させておきたいと考えている。何のことは無い、本当の目的はイラクの石油を、抑えることであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:04 | この記事のURL
NO:5487  3月26日『ガザのテルアビブ攻撃はショック』 [2019年03月26日(Tue)]
ガザからのロケット攻撃が、イスラエル第一の都市テルアビブ近郊の、住宅を破壊した。その結果、住民7人が負傷を負ってもいる。この出来事は少なからぬショックを、イスラエル国民に与えた模様だ。

アメリカを訪問していたネタニヤフ首相は、訪問期間を短縮して帰国するほどだった。また今回の問題で、予定されていたイスラエルの首相選挙が、遅延される可能性が高くなった、と専門家たちは見ている。

 多くの専門家たちは、今回のハマース側の攻撃が、尋常なものではないとし、イスラエルも応分の反撃をする、と予測しており、場合によっては、大規模な地上軍のイスラエルから、ガザへの侵攻が起こるかもしれない。

 そのイスラエル軍がガザに侵攻すれば、ゲリラ戦、市街戦となるため、相当の犠牲者がイスラエル軍の側から出ることになろう。パレスチナ側の犠牲者数は、想像さえしたくないほど出る、ということになるのではないか。

一部の専門家たちはこのような事態を、ハマースは有利に運ぼうとし、アメリカ軍の介入を、即しているのではないかとみている。そうなれば、国際舞台でのパレスチナ側の主張のチャンスは、増すということになろう。

 ハマースのガザからテルアビブ近郊への、攻撃に対してイスラエル空軍は、即座に反撃し、ガザのハマース拠点数か所を空爆した。それに対し、ハマース側も反撃している。つまり、イスラエルとハマースの武力衝突は、専門家たちの予測通りの、拡大展開になっているということだ。

 今回のロケット攻撃が、大問題になっているのは、テルアビブ近郊の住宅が狙われた、ということに加え、住民7人が負傷したことにあろう。また、テルアビブ近郊へのロケット攻撃は、ハマース側に十分な攻撃能力があることを、イスラエル国民に知らしめることに、なったということだ。

 また、問題になったのは、イスラエル軍が誇るアイロン・ドームによる、ロケット攻撃阻止が、今回は何故出来なかったのか、ということだ。これまでは、このアイロン・ドームが完ぺきな防御能力を、維持できるとイスラエル政府は、イスラエル国民と内外に、説明していた。

 それはアメリカにとっても、悪いニュースであろう。アメリカ製の武器は欠陥が多く、価格が高いという評価が、国際的に拡大しているからだ。加えて、民間旅客機ですら、問題があるとし、エチオピアでの墜落事故、それ以前のボーイング社製旅客機の事故が、国際的に大問題となっている。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:18 | この記事のURL
NO:5486 3月25日 『発足からこれまでのISの足跡』 [2019年03月24日(Sun)]
2013年に誕生したIS(ISIL)は、急速に拡大しシリアとイラクの、3分の1の領土を支配するに至った。しかし、それはまた急速に縮み、消滅することとなった。そのIS(ISIL)はどう誕生し、どう拡大し、どう消滅したのかということは、IS(ISIL)の足跡を追えば、少しは分かろう。

:2013年

:4月―シリアとイラアクにイスラム国家誕生。


:2014年

:1月―ISがイラクのファッルージャ、西アンバル、ラマデイ、シリアのラッカ支配。

:2月―アルカーイダのアイマン・ザワーヒリがバグダーデイと縁を切る。

:6月−イラクのモースル、テクリーテイをISが支配。イラク・シーア派イランから武器戦闘員支援受ける。

:6月29日―イスラム国家設立宣言とカリフ制度の開始。バグダーデイがカリフ就任。

:7月4日―イラクのヌール・モスクでバグダーデイ初の演説。

:8月8日―米軍イラクのIS攻撃

:9月22日―米軍指導の合同軍IS攻撃開始。


2015年

 米軍支援の下イラク・クルド部隊モースル近郊の街からIS追放。シリアのクルドは米軍支援でコバネ奪還。これはIS初の敗北。

:4月1日―米軍支援でイラク軍テクリーテイ奪還。イラク軍初の勝利。

:5月20日―ISがシリアのパルミラ支配。


2016年

:2月9日ーイラク軍ラマデイ奪還。

:6月26日―イラク軍ファッルージャ奪還。

:7月3日―バグダッド郊外のショッピング・モールでISが特攻攻撃300人程度死亡。

:10月17日―ハイダル・アバデイ首相モースル奪還宣言戦闘開始。

:10月21日―ISによるキルクーク特攻作戦で80人程度が死亡。

:11月5日ーシリアのSDFがラッカ奪還。


2017年

1月24日―ハイダル・アバデイ首相東モースル完全解放宣言。

2月19日―イラク軍モースルに侵攻空港、軍基地など奪還。

5月10日ーSDFがタブカ・ダム奪還。

6月6日ーSDFがラッカ本格攻撃。

6月18日ーイラク軍モースル旧市街侵攻。

6月21日ーISがモースルのヌール・モスク破壊。

7月10日―イラク首相モースル勝利宣言。カリフ制の終焉。

10月17日―SDFがラッカ完全支配。

:9月〜12月ーシリア軍がロシア軍、イラン軍支援の下、ISの支配する西ユーフラテス地域奪還。デルズール、マヤデーン、ブカマル解放。


2018年

:8月23日―バグダーデイIS戦党員に緊急メッセージ『忍耐し戦闘続けろ』


2019年

:2月〜3月−SDFがバグーズのIS打倒。

:3月23日ーSDF完全なバグーズ奪還宣言。ISのカリフ制終焉。
Posted by 佐々木 良昭 at 21:33 | この記事のURL
NO:5485 3月24日 『リビアに新たな動きカダフィ派の釈放要求』 [2019年03月24日(Sun)]
リビアのカダフィ大佐が殺害されて、既に8年以上の時が、過ぎようとしている。このカダフィ大佐の死は、彼の取り巻き連中を、国外に逃亡させるという事態を起こしていた。カダフィ大佐の子息サイフルイスラームや、彼の情報トップだった義兄弟の、アブドッラー・サヌーシーもその一人だ。

 以来、カダフィ大佐の幹部8人に逮捕状が出され、逮捕された後、投獄されている。そのうちの一人、アブドッラー・サヌーシーの釈放を、要求するデモが、最近トリポリで起こった。その理由は幾つかある。彼の健康上の問題であり、もう一つの理由は、彼と同じ時期に逮捕されていた、外国情報担当トップだった、アブゼイド・ドルダが釈放されたことだ。

 アブドッラー・サヌーシーの親族や、部族のメンバーがそれで、釈放デモを始めたということだ。その代表者であるマゲルハは、アブドッラー・サヌーシーの釈放を訴えるのは『受刑者の自由』であり、『リビアの再建』ということだ。そうしたことで、アブドッラー・サヌーシーを釈放しろというデモが、トリポリで起こっているということだ。

 アブドッラー・サヌーシーは革命勃発後、カダフィ大佐の次男サイフルイスラームと同様に、モーリタニアに逃れていたが、2012年にモーリタニア政府によって、リビア側に引き渡されていた。カダフィ時代の最後の首相バグダーデイ・マハムーデイも然りだ。

 カダフィの子息サイフルイスラームは、リビア南西部のジンタンに送られ、そこで長い間軟禁状態に置かれていたが、昨年だったか一昨年だったかに、自由の身になったのだが、リビア東部に逃れた後は、彼の所在は明らかになっていない。多分、彼の支持者は今でもリビア国内に、相当数いるのであろう。

 カダフィ体制の残党、カダフィ体制の最高幹部たちの釈放要求デモは、何故いま起こっているのか、関心が持たれる。最初に思うのは、彼らのデモがリビア政府によって,m何の制約も受けない、取り締まられない、自由があるということだ。

 それは外国のトリポリ政府、つまり、セラジ政府に対する働きかけが、あったためなのか、あるいはセラジ首相とハフタル将軍との、権力争いの結果なのかは分からない。いずれにしろ、サイフルイスラームにしろ、アブドッラー・サヌーシーにしろ、カダフィ・ファミリーのメンバーである事を考えると、今後のリビア内政には、少なからぬ影響を及ぼすのではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:16 | この記事のURL
NO:5484 3月23日 『IS最後の拠点で死闘展開』 [2019年03月23日(Sat)]
アメリカのトランプ大統領もIS(ISIL)を、シリアで殲滅することに真剣なようだ。そうは言っても、大所のIS(ISIL)幹部たちは既にアフガニスタンや、リビアなどの移送されて入るのだが。

 トランプ大統領はアメリカ軍を、シリアから撤退させると言っている以上、何とかシリアのIS(ISIL)を打倒した、と宣言したいのであろう。それでも、イスラエルを守る目的でアメリカ軍は、シリアに一定数残留する、予定になっている。その数は400人と言われたり、1000人と言われたりで、確かな数字は分からない。

 他方、アメリカ軍と協力関係にある、クルドのSDFはIS(ISIL)との、戦闘を続けており、IS(ISIL)の最後の拠点とされる、イラク・シリア国境のバグーズで、死闘を展開している。つい最近も、徹夜の戦闘が展開され、これにはアメリカ軍機も、二度出陣しているということのようだ。

 SDFの広報部のムスタファ・バリ氏は、SDFによってほとんどのIS(ISIL)支配地が、解放されたと語っている。彼の語るところによれば、IS(ISIL)の二つの拠点を奪還した、ということだ。しかし、IS(ISIL)の戦闘員たちはそれでも降参せず、地域に留まって戦闘を、続けているということだ。

 SDF側はIS(ISIL)の戦闘員に降参させ、投降させたいと考えており、戦闘は継続されている。しかし、いずれにせよ、いまの状況を見ていると、IS(ISIL)の敗北は確実であり、しかも 近日中ということに、なるのではないか。

 IS(ISIL)は一時期イラクとシリアの三分の一のエリアを支配していたが、いまではイラクとシリアの国境で、ユーフラテス川沿いを押さえているに留まっている。既に一時期のような戦意も相当喪失してきているのであろう。

 何処かのブログに出ていたが、バグーズの戦闘の後には、多くのIS(ISIL)戦闘員が、IS(ISIL)
によって処刑された死体が、転がっていたということだ。それは戦意を無くした者たちが、仲間によって処刑されたということであろう。哀れとしか言いようが無い。彼らの多くは、イスラムの聖戦の名の下に、収入と職を求めて、IS(ISIL)の戦闘員になっていただけではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:32 | この記事のURL
NO:5483 3月22  中東TODAY 『トランプがゴランをイスラエルにプレゼント?』 [2019年03月22日(Fri)]
もう50年も前の話になるが、アラブ・イスラエル間の戦争、第三次中東戦争が1967年に起こっている。この戦争は決定的な敗北を、アラブ側にもたらし、その戦争の結果が、その後のアラブ・イスラエル関係に、大きく影響を及ぼしている。

この戦争の結果シナイ半島は奪われ、1970年代にエジプトとイスラエルとの、和平協定が結ばれるまで、シナイ半島はイスラエルの、占領地となっていた。加えて、シリアのゴラン高原も、イスラエル軍によって占領され、以来、今日まで占領されたままとなっている。

そのゴラン高原について,イスラエル側は領有を主張し続けているが、何の根拠があるというのであろうか。一つはゴラン高原がイスラエルの水源の,重要な一つであることから,イスラエルとしては何としても手放したくない、ということのようだ。

加えて、ゴラン高原からはシリアが一望できるため、その逆の状態は認められない、ということであろう。つまり、ゴラン高原をシリアに返還し、シリア側がイスラエル領土を、一望にできる状態には、したくないということだ。

イスラエルが何度繰り返して、ゴラン高原の領有を主張しようとも、シリアは当然だが、アラブ諸国も認めない。そこでイスラエルのネタニヤフ首相は、トランプ大統領に領有権を、認めるよう依頼していた。

 その結果がつい最近出て、トランプ大統領はイスラエルにゴラン高原の、領有を認めることとなった。だが、トランプは何の権利があって、他国の領土をイスラエルのものだ、と言えるのであろうか。

 このばかげたトランプ大統領の決定を、どこの国が認めるのであろうか。多分ヨーロッパ諸国は態度を保留するか、反対するであろう。日本は一にも二にも無く、賛成するのではないか?その場合、日本はそのばかげたトランプの決定に、どう正当性を付けるのであろうか。

 戦争によって占領された場所が、簡単に占領国のものになるのであれば、北方領土は帰って来るまい。ロシアは戦争によって勝ち取った領土であり、そのためにロシア兵は犠牲になっている、と主張しているのだ。

 他国の問題も自国の問題のように、真剣に考えるべきであろう。どんなに優秀な日本の官僚たちが、屁理屈をこねくり回したとしても、ゴラン高原がイスラエルの固有の領土には、なるまい。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:03 | この記事のURL
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