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NO:5378 1月31日『トルコ経済確実に悪化傾向』 [2019年01月31日(Thu)]
トルコの中小企業は現在、厳しい状況に追い込まれているようだ。以前から言われていたのだが、トルコ・リラ安のおかげで、トルコ国内はインフレとなり、外国からの借入金への金利は、ドルやユーロ建てであることから、実質的に20パーセント以上増加している。

 こうした流れの中では現在、原材料費は高騰し、製造原価外国上がっている。従って、このことはトルコ国内の物価を押し上げて、インフレを国内に生み出している。

 こうしたことから、昨年のトルコの中小企業は、最悪の状態に陥り、全国で106167社が倒産したということだ。これらの企業の倒産原因も他と変わらず、原材料の値上がりや、借入金の支払いによって、追い込まれた結果だということだ。

中小企業のローンの額は、2017年では252億トルコ・リラであったものが、昨年2018年には、401億トルコ・リラに増えている。つまり、60パーセントもローンの額は増えている、ということだとトルコの調査会社は、報告している。

 こうした状態が起こったのは、昨年8月のトルコ・リラの暴落によろう。それまでのトルコ・リラの対ドルレートは、ほぼ4トルコ・リラであったものが、あれよあれよという間に、7トルコ・リラまで下がったのだ。

 その後、トルコ・リラは持ち直し、現在では5.3前後(1月31日現在は1ドル=5・23トルコ・リラ)で推移しているが、まだトルコ・リラは安いレートに、下がったままだということだ。

 そして、この時のショックで増えた、借入金の返済や、それにかかって来る、金利分の支払いが滞り、トルコ・リラが少し持ち直したとはいえ、全く焼け石に水のような状態に、あるということだろう。

 4月の地方選挙では、この経済問題が大きく、影響してきそうだ。だから与党AKPとエルドアン大統領は、不安を隠せないのであろう。ちなみに、現段階で与党AKPを支持する国民の割合は、35パーセントだということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:23 | この記事のURL
NO:5377 1月30日『トルコでは野菜果物価格高騰』 [2019年01月30日(Wed)]
トルコの高級レストランに入ると、季節に関係なく、大量の野菜が出てくる。友人に聞いたところによれば、安いレストランでは、そんなに大量の野菜は、出てこないそうだ。

テーブルの半分を占めるほどの量の野菜が、大皿に盛りつけられて、出てくるのだ。しかもサラダ菜などは、洗っただけで切らずに、丸ごと出てくるのだ。それをパキっと折って食べるのは、確かに旨い。

 さてそれは何をおいても、トルコ人が野菜好きだ、ということの証拠であろう。野菜を使った料理は多種類ある。ナスを焼いて白身の部分を、ペースト状にし、それに塩とオリーブ・オイルをかけたものは、パンにつけて食べる。ナスと肉の煮つけた料理や、焼いたものもポピュラーだ。

 パプリカ、唐辛子、ピーマンなども人気がある。ピーマンには肉とコメを混ぜて詰め込み,それをスープで煮た料理があるが、それは、トルコの名物料理のひとつだ。確かドルマという名前だったと思う。何せレストランに入っても、友人のオーダーを聞いているだけで、自分では注文しないので、全く料理の名前は覚えないのだ。

 その野菜好きのトルコでは、いま大問題が起こり、それが場合によって、エルドアン体制を、倒してしまうかもしれないのだ。トルコでは『野菜革命』が、起ころうとしている。

 このため難を逃れようと、大手のスーパー・チェーン店は、野菜の販売を止めることにした。仕入れ価格と販売価格が違いすぎる、と政府から圧力がかかり、政府は値下げしろというが、スーパーにしてみれば、そんなことをしたのでは、採算が合わないというのだ。

 例えば産地ではナスの価格が、1キロ9〜10トルコ・リラなのだが、スーパーでの価格は20
トルコ・リラで売られている。ほぼ倍ということだ、日本でも同じようなものではないのか。

 生産者と政府の板挟みになっている、スーパーとしてみれば、取引しない方が双方との問題が、発生しないということだ。政府、特にエルドアン大統領は、4月に地方選挙を控えていることもあり、諸物価の値上がりが、直接、投票につながるとして『国家に貢献し低価格で売れ。』とか「国家は利益をあきらめる。」とかわめきたてている。

 ところが、スーパーなど小売業者には、全国組合があるし、生産者側にも全国組合がある。その組合の上層部の決定が,全国の市場に影響を与えているのだから、値引きは生産者も販売業者も、そう簡単にはできないのだ。

 エルドアン大統領は野菜に負けて、権力を手放すのか?笑い話であろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:09 | この記事のURL
NO:5376 1月29日『安全地帯完成で400万人の難民シリアに帰国?』 [2019年01月29日(Tue)]
トルコのエルドアン大統領は大げさな話が,好きな人物のようだ。今回はトルコとシリアとの国境(シリア領土側)に、難民キャンプを造成し、そこにシリアからトルコに入っている難民を、帰国させるという発言だ。

 しかも、この難民キャンプは1か月以内に、完成させるというのだ。それは無理な話だと思うのだが、もしテントであれば、可能かもしれない。しかし、それでは難民は、吹きさらしの砂漠のなかに、投げ出されるも同様であろう。国境地帯は冬は厳寒、夏は猛暑であろう。

 そして、次にエルドアン大統領が発言したのは、安全地帯が出来上がれば、そこにトルコに居るシリア難民、400万人が帰って行くだろう、というのだ。そのことから不安になるのは、現在トルコ国内である程度、我慢できる状況で暮らしている難民たちが,エルドアン大統領の意向で、シリアに追放される、ということだ。

 エルドアン大統領は性急な性格であり、自分の発言はどうしても実行したい,と考えるタイプの人物だ。そのことは今後、トルコ国内で生活しているシリア 難民の、400万人が強制的に追い出される、追放されることになる可能性が、高いということだ。

 シリアの難民はトルコが造った安全地帯に、引き上げていくことを、希望している。彼らは帰国できることが嬉しいのだ、という宣伝をトルコはしよう。しかし、現実は生活の当てのない、破壊されたシリアに、いまの段階で帰って行くことは、シリア難民にとっては、大きな負担ではないのか。

 場合によっては、多くのシリア難民が、銃口を向けられて、強制的に帰国させられるのではないか。もちろん、そんな場面は間違っても報道されまい。シリア難民もトルコ国民も、喜びの表情を満面一杯で、送り出し、送り出される映像が、あふれることになろう。

 最近では報道の嘘が、当たり前のようになってきている。シリア・トルコの問題でも、いかんなくその時代光景が,発揮されることになろう。あるいは、強制帰国させられるシリア難民が、国境地帯で暴動を起こし、多くが銃撃され、倒れ犠牲になるかもしれない。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:15 | この記事のURL
NO:5375 1月28日 『イラン・シリア・ヘズブラがイスラエルと緊張関係』 [2019年01月28日(Mon)]
ここに来て突然のように、イラン、シリア、ヘズブラがイスラエルに対して敵対的なスタンスを取り始めている。それはイランの革命防衛隊司令官ムハンマド・バゲリ准将の発言や、キオマルス・ヘイダリ将軍の発言から、感じられる。

ムハンマド・バゲリ准将は『イランは外国を攻撃する、意図は持っていないが、自国を守る意思は固い。もしも、外国がイランに対して、攻撃する意図がある、と感じられたり、その証拠が出てきた場合は、即座に対応する。』といった内容の発言をしている。

 キオマルス・ヘイダリ将軍も「我々は防衛態勢から攻撃態勢に、切り替えている。敵がこちらを公撃すると感じた場合や、その証拠が出てきた場合は、それを放置せず即座に対応する。』と語っている。

 同じ様に、レバノンのヘズブラのリーダーである、ナスラッラー師もイスラエルを嘲笑する内容の、発言をしている。彼はこれまでイスラエル軍が発見した、と言っているトンネルについて、ヘズブラはこれでイスラエルを攻撃できなくなった、とイスラエルは発言したが、それらのトンネルは2006年戦争当時の、古いものであり、いまでは使っていない。

 我々はいまでも新しいトンネルを使って、イスラエル領土に、攻め入ることができる、と語っている。また、イスラエル国内のガリリー湖まで、攻め入ることができる、とも語ってもいる。

 何故いまの段階になって、突然イランやヘズブラは、攻撃的な強硬発言を、始めたのであろうか。これについては、幾つかの出来事が影響していよう。最近になって、イスラエル軍はダマスカス近郊の、イラン軍基地を複数回攻撃し、相当の犠牲が出ている模様だ。

 その詳細については,イラン軍は発表していないが、軍の幹部の死亡もあり得よう。また、それはシリアにとっても激怒する内容の攻撃であったろう。そうである以上、イランも、シリアもヘズブラも、座視できないので、何がしかの反応を、明確に出す必要があった、ということであろう。

 イスラエルの軍幹部は、イランとヘズブラとシリアが、合同でイスラエルを攻撃して来る、可能性があることに、懸念を抱いている。この点について軍事専門家ポール・ラルデー氏は、『ヘズブラの所持する武器のレベルは、既にイスラエルが阻止できる、レベルのものでは無くなり、イスラエルは応分の対応を出来なくなっている。』と語っている。

 2006年に起こったイスラエルとヘズブラとの戦争で、イスラエル側は十分にそのことを、分かっているはずだというのだ。2006年の戦争では、イスラエル軍はレバノンのインフラを、破壊することは出来たが、ヘズブラを降参させることは、出来無かった。

 他方、イスラエルは多くの戦死者が出たことや、ヘズブラのミサイルが、イスラエル内奥まで、届いたことで驚愕し、戦争後には軍や政府の幹部の、責任逃れという、大失態が世界的に知られるとこととなっている。

 今回のイランやヘズブラ、シリアの強硬発言は、そのまま戦争に進むものとは考えないが、もしイスラエル側が過剰な反応を示せば、戦争に至るかも知れない。シリアにはいまではロシアという、大国が控えており、戦争を始めても有利な段階で、止めてもらえるという強みが、イランにもシリアにも、ヘズブラにもあるのではないのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:54 | この記事のURL
NO:5374  1月27日 『計算が狂ってきたトルコの対外関係』 [2019年01月27日(Sun)]
どうもあまりよくないニュースが、連続して出てきている。それはトルコに関わるものだが、当分尾を引きそうだ。アフガニスタンでギュレン派が経営する学校をトルコ政府が取り上げ、運営をマアリフ財団に任せたが、アフガニスタンの家族や子供たちが、これに反発してデモを行ったようだ。

ギュレン・グループの運営は穏やかであり親切、それに教職員もサービスを第一と考えている。彼らの組織名はヘズメトで、それはサービスという意味だ。そうした組織のメンバーが運営する学校から、トルコの公務員教職員に学校運営が任されれば、当然のように命令スタイルに変わるだろ
う。
日本でも公立の学校教員は、あまり教育に真剣でない、という批判があるが、それは他の国でも同じなのであろう。トルコ人は上目線で、アフガンの子供たちに当たるだろう。それが反発を招くということだ。

もちろんギュレン派の学校は、長い間続けているので、あらゆる経験と検討が、積み重ねられてきているだろう。そのなかには優秀な子供に付与される、奨学金もあり、彼らは外国に留学させてももらえるのだ。今回のマアリフ財団のギュレン学校接収はどのような結論に達するのか見物だ。

もう一つのトルコの計算違いは、シリアとの間に起こっている。トルコはシリアの安定を考えて、シリアに軍事介入したのだが(?)、シリア政府は1998年の両国間合意に基づき『トルコ軍は出て行け。」と強硬に言い始めたのだ。

これではトルコは侵略者というレッテルを、国際的に貼られる危険性があり、アメリカやヨーロッパに、トルコ批判の口実を与えることになろう。もちろん、ロシアはシリアの意見を尊重することになり、このことではトルコが四面楚歌に、陥る可能性があろう。

トルコの計算違いは、イラクとの間でも起こっている。イラクにはトルコ軍が指導するという名目で、軍を派遣し長期間駐留している。その事はイラク人のプライドを、痛く傷つけてきていた。イラク政府は何度と無く、トルコに軍を撤退させろ、と要求してきていたのだ。

それがここに来て、イラクのクルド人との間に、対立が生じているのだ。イラクの北部クルド地区は、以前からトルコの支配下に置かれてきた、雰囲気があったが、それがここに来て爆発し、トルコ軍の基地にデモが押し寄せたのだ。デモによってトルコ軍の戦車や、軍用車両が燃やされたということだ。

デモが起こった理由は、イラク北部のクルド・ゲリラPKK〈クルド労働党〉の基地に、再三にわたって、トルコ軍機が空爆を繰り返してきたことに対する、怒りからだ。やはり血は争えない、ということなのか。あるいはトルコ軍の横暴な振る舞いに、クルド人が怒り始めたのか、少し様子を見たい問題だ。

 加えて、トルコ政府はシリアとの国境地帯に、安全地帯を建設することにし、エルドアン大統領は1ヶ月で安全地帯を仕上げる、と豪語している。この安全地帯が出来上がれば、何百万人ものシリア難民が、シリアへの帰還を望むという計算だ、とエルドアン大統領は語っている。。

 トルコ政府はトルコの国境に近い、シリアの領土にテント村を、造るというのであろうか。どう考えてもビルは1ヶ月では建つまい。しかも、何百万人を収容するような建物を、1ヶ月で建てることは不可能であろう。国境地帯は冬は厳寒であり、夏は極暑なはずだ。そこでは難民が多数死ぬかもしれない。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:18 | この記事のURL
NO:5373  1月26日 『アメリカトラック250台武器等シリアに搬入』 [2019年01月26日(Sat)]
アメリカのトランプ大統領はシリアからの、アメリカ軍の撤退を発表したのは、先月のことだったと思う。しかし、現実に動いていることは、これとは正反対であり、今回は250台のトラックに積まれた、武器その他の戦略物資が、シリアに届けられたということだ。

これらの物資は、イラクのクルド地区から運ばれたものであり、シリアのハサカ、ラッカ、アレッポなどに、持ち込まれ分配されるようだ。(多分、アメリカ軍の完全撤退に先だち、クルドのYPGやSDFに武器が、渡されるのではないか。YPG、SDFがアメリカ軍の撤退の後、トルコ軍と武力衝突することが予測されているからだ。)

トランプ大統領はIS(ISIL)が、シリアで敗北したと言うが、ポンペオ国務長官はそうではなく、IS(ISIL)は未だにシリア国内で、軍事展開していると述べている。トランプ大統領とポンペオ国務長官の状況判断が、明確に異なっているということだ。

現在アメリカ兵の撤退にあわせ、アカデミーと呼ばれる軍事支援会社(傭兵会社)がシリアに入ってきている。このアカデミー社はもとの、ブラック・ウオーター社なのだ。この会社のエリック・ペンス社長は『アメリカ政府はシリアでの軍事行動に、長期的戦略を持っていない。一気に撤退させることには反対だ。』と語っている。

このシリア対応へのアメリカの立場変更は、何処から来ているのであろうか。トランプ大統領の煙に巻く作戦なのか、あるいはアメリカ政府内部の、意見の対立なのであろうか。どうも後者ではないかと思われる。

 つまり、いまのアメリカは軍を中心とした強硬対応派と、トランプ大統領の平和対応派に分かれている、ということだ。もし、このような状況が長続きすれば、世界はアメリカ政府を、信用しなくなるだろうし、トランプ大統領がこのまま、軍の暴走を許せば、大統領の立場が危うくなろう。

 アメリカはこれまでも何度と無く、大統領がスキャンダルで追放されたり、暗殺されている国だ。トランプ大統領の場合にもそうした事態が、起こるかもしれない。2019年はトランプ危うしの年になるのか。
Posted by 佐々木 良昭 at 09:18 | この記事のURL
NO:5372 1月25日『シリアのISはどうなっているのか』 [2019年01月25日(Fri)]
現在、IS(ISIL)が活動しているのは、シリアとイラクにまたがる、ユーフラテス川の東岸地域60000平方マイルだ、と言われている。そこでは、アメリカの支援を受けるSDFが、IS(ISIL)と対峙しているようだ。

しかし、SDFとの戦闘が厳しいことから、IS(ISIL)のなかから投降する者が、増えていることも事実のようで、あたかも戦闘の終わりを、告げているようにも見える。

今ではIS(ISIL)の戦闘はほとんどが、小規模な特攻作戦などに、限られているようだ。しかし、IS(ISL)はこれまでも今も、大規模な作戦活動を、本文としていることから、イラクやシリアの他に、西アフリカ、フィリピン、イエメン、ソマリア、アフガニスタンに戦域を拡大している。

イラクとシリアで展開している、IS(ISIL)戦闘員の数は、20000〜30000人と見られている。それらの多くは、地域住民のなかに溶け込んで、姿を現していない。マラシダ、バグーズといった村がIS(ISIL)の戦闘員が、潜伏する村のようだ。

そして、IS(ISIL)が現在支配しているのは、かつてのイスラム国家の、0・1パーセント程度の面積、と見られている。しかし、この二つの村についても、SDFの攻撃の前に、IS(ISIL)は手放さなければならなくなるのは、目に見えているといわれている。

ただ、アメリカ軍がシリアから撤退すれば、状況には変化が生まれることも予測されている。2000人のアメリカ兵が、シリアから撤退すれば、SDF側も弱くならざるを得まい。

つい最近、IS(ISIL)の戦闘員60人が投降したが、そのなかには、外人戦闘員が50も、含まれていたということだ。その前にも、30人の戦闘員が投降している、と報告されている。これはクルドSDFのマンビジュの軍事評議会の、スポークスマンであるシェルワン・ダルウイーシュが明かしたものだ。

彼に言わせれば、IS(ISIL)の戦闘員は投降するか、最後まで戦って死ぬしかない、ということだ。これら外人戦闘員は100か国から集められ、彼らはアラビア語を話すことが出来ない。そのため村に潜伏していても、言葉の問題で孤独を味わっているようだ。そのことが外国人戦闘員に戦列を離れて、帰国させているのであろう。

SDFのIS(ISIL)に対する攻撃は、激しさを増してきており、マラシダ村は南北から包囲され攻撃を、受けるようになってきている。どうやらIS(ISIL)はここに至って、イラクとシリアにおける、最後の段階を迎えているようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:28 | この記事のURL
NO:5371 1月24『世論調査結果与党支持35%に落ちる』 [2019年01月24日(Thu)]
トルコの世論調査会社ゲルチック社の調査によれば、与党支持者数は35パーセントに、下がったということだ。これは1月13日から19日の間に、行われた結果だが、与党にとっては歓迎できない、ことであろう。

 エルドアン大統領が大統領選挙に、立候補したときは、確か50パーセントを超える支持を、獲得していたし、その前の統一選挙でも、約50パーセント(49・8%?)に近い得票率を、獲得していたと思う。

 3月1に予定されている地方選挙では、25・9パーセントの国民が、CHPに投票する予定であり、与党AKPと強い協力関係にある、MHPに投票予定の国民は、13・6パーセントということのようだ。

 また、IYI党への投票予定者は、12.1パーセントという結果が出ている。IYI党は現在では、CHP
との関係が良好な党であり、女性の党首が主導している。元々はMHPから、分離した政党だ。

 今回のような数字が出た原因は、トルコ国民の多くが、経済問題の悪化に不安を、抱いているということであり、34・5パーセントが経済問題だ、と指摘している。そして、60パーセントに近い人たちは、近い将来の経済回復はあり得ない、と予測している。

 第二の問題は失業問題であり、14・6パーセントがこの点を指摘している。また、トルコ国民にとってはシリア難民の問題も、不満の原因のようだ。12・6パーセントの国民が、その点を指摘している。

 マスコミに対する評価では、81・7パーセントの国民が、マスコミは信用できない、と答えている。同時に裁判制度に対しても、62・8パーセントの国民が信用できない、と答えている。

 EUへの加盟については、62・8パーセントが希望すると答えているが、実現については70
パーセントの国民が、ありえないと悲観的な、予測をしている。こうしてみると、トルコ国民がいかに冷静に、現状を見ているかが分かろう。

 そのことは、エルドアン大統領の政治運営で、経済問題が解決されない場合、マスコミが信頼できるようにしない限り、帆裁判制度が法に即って、運営されない場合は、国民の暴動が起こりうる、ということであろう。結論を下すには、3月の選挙結果を待とう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:43 | この記事のURL
NO:5370 1月23日『トルコはシリアに第二のアフガにスタン誕生懸念』 [2019年01月23日(Wed)]
 トルコ政府はシリアが、第二のアフガニスタンに変貌することを、強く懸念している。そもそも、アフガニスタンにタリバンが誕生し。政府に代わる強大な力を持つようになったのは、アメリカの関与の結果だった、というのがトルコ政府の理解だ。

 いまでは、アメリカ自身が作り上げたタリバンを、アメリカがコントロール出来なくなっているのだ。それと同じことがシリアで起こったら、どうなるのかという懸念だ。

 アメリカはシリアでIS(ISIL)を打倒すると言いながら、YPGをその手先として使うために、大量の武器を与え、資金を援助してきている。もちろん、軍事作戦の上でも、アメリカはYPGを支援している。

 その結果は、YPGが明確にシリアにおけるクルド組織で、最大最強のものになったということだ。もう、シリア政府も本腰を入れて戦わなくては、YPGを打倒できまい。だからこそ、クルドへの自治権付与をちらつかせながら、交渉に入っているのではないのか。

 アメリカとしては、シリアに第二のアフガンが出来れば、これ幸いであろう。そうなればそれを口実に、長期的な軍事関与が可能になるからだ。これまでアメリカは、シリアのアサド政権を打倒すると言って、関与を続けてきたが、そこには何の正当性も無かった。

 しかし、今後YPGがタリバン化して行けば、話は全く別であろう。人道を振りかざし、YPGを攻撃するかもしれない、あるいはYPG締め付けと言いながら、実際にはシリア軍を攻撃することもあろう。それは誤爆という言葉で、済まされるのだ。

 アメリカはシリアのIS(ISIL)攻撃と言いながら、これまで何度も支援の物資や武器を、IS(ISIL)
に提供してきている。それを住民に対する援助の投下場所を、間違えたと言って、ごまかしてきているのだ。

 トルコにしてみれば、シリアという隣国のなかに、第二のタリバンが出来てしまっては、たまったものではあるまい。シリアのタリバンことYPGは、シリアを拠点にトルコに攻撃を、仕掛けてくるからだ。

 シリアの方が、タリバンが拡大したアフガニスタンより、文化レベルが高いとか、先進国だとかうことは、この問題に対する説明にはなるまい。アフガニスタンも王政時代には,相当進んだ国だったのだ。アフガニスタンはその頃は男女共学であり、女性はスカートを着用していたのだ。

 イラクやシリアであれだけ急速に、IS(ISIL)が拡大していったのは何故か、それを考えてみる必要があろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:16 | この記事のURL
NO:5369 1月22日『シリアは何故S300を使わないのか』 [2019年01月22日(Tue)]
イスラエルの空軍は、昨年2度に渡って、シリアを空爆している。それなりのダメージは出たようだが、不思議なことにシリアは、ロシアから入手したS300を、使わなかった。使っていればほぼ確実に、イスラエルの爆撃機は、撃墜されていたことであろう。

この疑問に対する答えは、政治以外の何物でもなかろう。ロシアはシリアに対して、S300を49基引き渡している。加えて、このS300を動かすために必要な、レーダー装置も移動車両も、送られているのだ。ロシア軍の技術将校がシリア入りし、S300をセットし、操作の指導もしたようだ。

多分、裏の話はこうであろう。ロシアはシリアに対して、シリアが希望するS300を引き渡した。だが、ロシアはシリア政府に対して、このミサイルの使用は、限られた条件下にのみと、限定したはずだ。

 ロシアの武器が優秀であり、高性能だという評価は、世界的に広がっている。S400などはその典型であろう。それだけに、操作の技術が向上していないなかで発射され、もし役に立たなかった場合は、ロシアにとって大きな、マイナスとなろう。

 もう一つのポイントは、ロシアとイスラエルとの関係だ。イスラエルは最近、アメリカとの関係に問題が、生じてきていることを察知し、次第にロシア寄りの姿勢に、変わりつつある。

 これはロシアにとって、都合のいい話であろうから、それを拡大したい、と思っていよう。そのため、シリアに対してS300を、軽々に使用しないよう、指導しているのであろう。もちろん、イスラエル側もシリアに対しての攻撃に、手心を加える、ということだ。

 武器は入手したから、それをすぐにでも使える、ということではない。例えば、トルコがS400
をロシアから、購入することを決めたが、金を支払っているにもかかわらず、未だにS400はトルコの手に、渡っていない。

 これはトルコのエルドアン大統領の、激しい性格を読んでいるロシアが、S400をトルコが軽率に使うことを,恐れてではないのか。もし、トルコがS400を使用し,敵側にしかるべきダメージが出れば、たちまちにして国際問題となろうし、もし、うまく機能しなかった場合は、ロシアの武器に対する、国際的な評価が下がるということだ

 日本の刀ではないが、名刀はそう軽々に抜くものではない、ということか。同様に最新鋭のミサイルも、軽々には飛ばさない、ということであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:25 | この記事のURL
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