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NO5719 10月31日『ドイツ国民トルコをNATOから追放しろ』 [2019年10月30日(Wed)]
ドイツ国内では、左右両党がトルコの、NATO加盟国に、留まることに反対している。ドイツ国民もしかりであり、トルコのNATOからの追放を、希望するドイツ国民の声は、高いようだ。


10月25日に行われた、ドイツでの世論調査の結果は、トルコをNATOから追放することを、支持する国民の割合は、何と58パーセントだったのだ。

これは、ドイツに限られたことではなく、NATO加盟のヨーロッパ諸国や、アメリカ、カナダでも、同じ傾向が出ている。トルコをNATOから追放することに、反対する意見は、18パーセントに、過ぎなかったのだ。

こうした国民や政党の意向を受け、ドイツ政府はトルコに対して、強硬な対応を取ることになろう。例えば、経済関係で制裁をするとかだが、国民の61パーセントが、そうした政府のトルコ対応を、歓迎している。

驚くことに、ドイツ国民の69パーセントが、完全な経済制裁を、トルコに果たすことを、望んでいるのだ。しかし、他方、武器のドイツからトルコへの輸出は、完全な禁止にはなっていない。いまだに武器は、ドイツからトルコに輸出されているのだ。

ところで、NATO加盟国をメンバー国から、追放することは、可能なのであろうか。結構細かい規約があり、そう簡単ではないようだ。追放する場合には、全ての加盟国の支持を、取り付けなければならないことに、なっているようだ。

それでもドイツでは、左翼政党も与党も、トルコのNATOからの追放に、賛成している。こうした動きから、やがてトルコをNATOから追放する話は、現実味を持って語られるようになろう。

その場合、トルコの国際政治での立場は、当然弱まることになろう、ということだ。周辺諸国でトルコを、快く思っていない国々は、強硬な対応を取り始める、ということであろう。どうやらトルコは、危険な淵に追い込まれつつあるようだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:09 | この記事のURL
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