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NO:5680   9月17日『ドローンが戦争を容易にした』 [2019年09月15日(Sun)]
ドローンは次第に精度を、上げてきている。そして、ドローンは安価で、敵を攻撃できる能力を、持つようになった。ドローンが安価なために、一度使うだけで相手に撃墜されても、大きな損害にはならないし、多数を所有することも容易だ。
そして笑えるのは、ドローンのスピードが遅いために、攻撃が逆に難しくなっていることだ。以前投手の投げるスローボールを、打者が打てなかったのに、似ているではないか。ドローンが低空で飛べるために、レーダーにも捕まらない状態が、出来てきてもいる。
このドローンは何十種類とあるのだろうが、多くの国が容易に作れる、ということも特徴だ。そして、いまそれが世界の兵器市場で、売買されているのだ。トルコも作っているし、イランも作っている。それを解体したものであろうが、イエメンに持ち込まれ、再度組み立てられ、実戦に使われているようだ。
巨額の軍資金を投資して、アラビアが買い求めた、アメリカ製の武器は、このドローンに太刀打ち出来ないでいる。それはアメリカ製の武器の性能が、悪いからではなく、武器の種類が、違うためだ。
結果的に、ガザを攻撃するイスラエル軍のドローンが、簡単に撃墜されているし、イエメン・サウジ戦線では、サウジアラビアの石油施設が次々と、繰り返し攻撃されている。サウジアラビアが世界最大の産油国なだけに、イエメンによるサウジアラビアの、石油施設への攻撃は、世界の経済に大きな影響を、及ぼすことになっている。
 サウジアラビアの石油パイプラインや、ポンプ・ステーションが攻撃され、つい最近では、サウジアラビアの最大の製油所が、攻撃され炎上する模様が、写真で公開された。そのイエメンが使用するドローンの飛距離は、伸びておりペルシャ湾岸まで、届くということだ。その事は、サウジアラビアのペルシャ湾岸にある、石油積出港も製油所も、攻撃されうるということだ。
 そして、もっと恐ろしいのは、イエメンが所有しているドロ−ンで、サウジアラビアの首都リヤドも攻撃できるということだ。そんなことになれば、相当数の犠牲者が出ることになろう。それでもサウジアラビア側には、完璧な防衛体制は、出来ていないというのだ。
 貧者の核爆弾という話や、細菌兵器の脅威は広く伝わったが、このドローンもその種の、安価で効果的な武器だ、ということだ。それは現段階では、主に中東地域で使用されているが、今後世界中に広がっていこう。今から対抗策は、考えておくべきであろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 08:59 | この記事のURL
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