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NO:5606  7月13日『トルコのS400配備、失業率、IS攻撃』 [2019年07月12日(Fri)]
今日のトルコに関するニュースは、それぞれに興味あるものだった。まず初めにご紹介するのは、トルコがアメリカと散々もめた挙句に、入手することになった、ロシア製S400ミサイルのことだ。
アメリカともめにもめてまで、入手しようと思った、S400はそれほどすごい武器なのか、ということと、それをどこの国を対象にして、トルコは使おうと考えているのか、ということだった。
どうやら今週中に最初に到着するS400は、シリアとの国境のサンヌルウルファ県に配備されるようだ。つまり、S400が使われるのは、シリアとの紛争の場合だ、ということだ。しかし、トルコは高価なS400ミサイルを、シリアとの戦争に使うほど、国家財政が豊かなのであろうか。
それほどトルコにとってシリアは、危険な国家なのであろうか、という疑問が湧いてくる。実はトルコがロシアから、S400 ミサイルを買う本当の理由は、ロシアにシリアを抑えさせるためだ、という情報がある。それなら納得がいかないこともなかろう。
次の問題は失業だ。トルコの経済状態がすこぶる悪いことは、何度と無くお伝えしたが、その結果出てきた問題は、インフレ、物価高、リラ安、そして失業問題だった。そのいずれも近い将来に解決されるとは思えない。悪化の一途ではないのか。
トルコのMHP党から分離した、II党(イイ党)のクシュネル女史は、エルドアン大統領の義理の子息、ベラト経済相を首にしろ、とまで言っているのだ。それほど見通しが暗いということであろう。なお、ベラト経済相は経済の素人であり、何の策もない人物なのだ。彼がこの地位にいるのは、あくまでもエルドアン家の国家財産略奪が目的であろうと思われる。
リラ安については、イスタンブール市長選挙時に、大量のドルを放出して、リラの値下がりを抑えたが、その付けはこれから出て来よう。従って、今後のリラ相場は下落に次ぐ下落ではないのか。
トルコでは失業問題は恒常的に続いており、今では失業者が4、417、814人に達した、この5月6月では失業率が8・1パーセントも上がっているということだ。そのうちトータルの失業率は14・1パーセント若者層の失業率は25・2パーセントにも達しているということのようだ。
若者層の失業率が高いということは、両親にぶら下がって食っていく、怠け者の若者を増やし、他方では反政府運動に走る若者を、生むことになろう。社会の不安程度が上がるということだ。
そして最後は、最近IS(ISIL)が流したビデオでは、トルコが攻撃の第一候補に挙がっている、ということのようだ。これはイスラエルの情報筋が、流したものだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:25 | この記事のURL
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