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NO4601 6月13日 『バグダーデイは窮地だが数年は逃げ切ろう』 [2017年06月13日(Tue)]
IS(ISIL)のリーダー、自称イスラム国のカリフことアブーバクル・バグダーデイは、ついに窮地に追い込まれたようだ。イスラム国が首都だと定めた、シリアのラッカはアメリカが支援するSDFなどによって、陥落一歩手前であり、既に首都はラッカから、デルゾールに移した、と言われている。

彼の本名はイブラヒム・サマライで、通名はアブーバクル・バグダーデイだった。年齢46歳のこの男が成し得たことは、まさに天才的なものであった、と言ってしかるべきであろう。ホンの1〜2年の間に、シリアとイラクの広範な地域を、支配下に置いたのだから。

しかし、それはアメリカの後ろ盾があったから、出来たものであろう。アメリカはサウジアラビアやカタールに、アブーバクル・バグダーデイに対して、資金と武器を提供させ、トルコには戦闘員の同国領土の通過と、サウジアラビアやカタールからの資金と武器の、通過や仲介役をさせたのだ。

アメリカのイラクとシリアでの目的が、ほぼ果たされたいまは、その大スポンサーであったアメリカが、IS(ISIL)の敵に回ったのだ。これでは何とも、対応のしようがあるまい。すべての情報はアメリカ側に、握られているからだ。

世界から集まる戦闘員の大半は、出稼ぎ目的であり、ジハード(聖戦)目的ではない。資金が欠乏すれば、内部に問題が生じるのは、何処の組織も同じであった。そしてついに、シリアのラッカは陥落一歩手前となり、イラクのモースルの陥落も、時間の問題となった。

それではいま、アブーバクル・バグダーデイはどうしているのであろうか。イラクなどの情報専門家や軍人の語るところによれは、彼は普通の小型トラック(ピックアップ・トラック)を使い、最も信頼できる、少ないメンバーを同道させて、イラクとシリアの国境の砂漠地帯を、移動しているということのようだ。

そして、アブーバクル・バグダーデイは、一か所には72時間以上とどまらないで、移動し続けているということだ。しかも、携帯電話の使用は止めて、敵側の追跡の手段を、完全に遮断している、ということだ。

イラクとシリアの間の砂漠地帯は、極めて広大であることから、アブーバクル・バグダーデイの逮捕は、極めて困難であり、最終的に逮捕することが出来ても、それには数年の歳月を、要するだろう、と専門家たちは考えているようだ。

その例として、アイマン・ザワーヒリを始めとする、ビンラーデンの一派の幹部は、いまだに逮捕されていない。またイラクのサッダーム・フセイン元大統領の逮捕にも、相当の時間を要した。

ビンラーデンの場合がそうであったように、数年の歳月が経過して、アメリカは突然、アブーバクル・バグダーデイの居所を、突き止めたと言い、海兵隊の特殊部隊が急襲して、殺害するのであろうか。もちろん、殺害された人物がアブーバクル・バグダーデイ本人であるか否かを、確かめる手段は、アメリカの軍高官と政府高官以外にはなかろう。
Posted by 佐々木 良昭 at 11:21 | この記事のURL
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