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「トルコに関する本を出版しました」 [2012年02月13日(Mon)]
昨年は『革命と独裁のアラブ』をダイヤモンド社から出版し、好評いただきました。ありがとうございました。
今年はますます重要になるトルコをテーマに『これから50年、世界はトルコを中心に回る』をプレジデント社から2月15日に出版しました。
トルコはアメリカやヨーロッパが不況下にあるにもかかわらず、8パーセント台の成長率を維持しています。その秘密は周辺諸国との友好的な関係を構築していることと、ギュル大統領、エルドアン首相、ダウトール外相の努力のたまものだと思われます。
日本が中東、中央アジア諸国とのビジネスを展開していく上で、トルコは最も信頼すべきパートナーだと思います。『トルコ大躍進7つの理由』を説明し、日本のビジネスマンの皆さんのお役に立てたいと思います。ご一読ください。

Posted by 佐々木 良昭 at 15:37 | この記事のURL
NO・2226「中東7カ国の体制打倒計画はオバマでも進行中」 [2012年02月13日(Mon)]
 ブッシュ・ジュニア大統領時代に始まった、アメリカによる中東の独裁体制(?)打倒計画は、オバマ大統領の時代になっても、続けられているようだ。
 述べるまでもなく、この中東独裁体制打倒計画は、チェイニー副大統領やネオコンの面々によって計画され、実行されてきたものだ。最初は、イラクのサダム体制が、2003年に打倒された。
 この中東独裁体制打倒計画とは、アラブの6カ国とイランの体制を、打倒するというものであり、実際に、オバマ大統領の時代に入り、チュニジアのベンアリ体制、エジプトのムバーラク体制、リビアのカダフィ体制が打倒された。
 その後も、シリアとイランがこの計画の対象に、なっているということだ。この計画ではイラク、イラン、リビア、シリア、スーダン、レバノンがその対象の体制とされていたが、これらの国以外でも、エジプトの体制が打倒され、チュニジアも打倒されている。
 そうなると、オバマ大統領時代に入って、打倒の対象となる国は、8カ国ということなのであろうか。あるいはエジプトやチュニジアが、例外的に加えられているということは、これら以外の国でもありうる、ということであろうか。
 今の段階で、打倒されそうな国としては、内乱状態にあるイエメンやバハレーンが挙げられるが、この二つを加えると10カ国、それ以外にも不安定化の方向にある国としては、11カ国目にヨルダンが挙げられよう。
 アメリカが当初考えた7カ国の体制打倒が、8カ国で進んでおり、変革途上にあるのが2カ国、そして危険レベルに達している国が1カ国となっているのはアメリカの計算違いであろうか。
 もし、アメリカの計算違いの結果だとすれば、それは今後、アメリカの中東地域における利益に、どう影響を及ぼしてくるのであろうか。
アラブ人は通常穏やかだが、激こうすると、止まらなくなる性格を、持っている。意外だったチュニジアの革命は、まさにその典型であろうし、エジプトでもムバーラク体制が打倒されるとは、デモの首謀者たちも、予測していなかったのではなかろうか。
これから先にも、似たような現象が起こりうるだろう、つまり、アメリカが想定していなかった国で、体制打倒の動きが始まり、想定していた国では、失敗に終わることもありうる、ということだ。
アメリカが想定している体制打倒対象国には、イランも含まれているが、意外に希望通りには、いかないかもしれないし、逆に、アメリカが望んでいない(?)サウジアラビアの体制に、不安定な状況が、発生してくるかもしれない。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:23 | この記事のURL
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