CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
«bU118 10月24日『アメリカがトルコ人へのビザ発給停止』 | Main | bU120 10月26日 『イランがナゴルノカラバフ紛争で怒り』»
bU119 10月25日『イスタンブール市長コロナ感染』 [2020年10月25日(Sun)]
トルコ最大の都市イスタンブールの、イマモール市長がコロナに感染した、というニュースが伝わってきた。その事自体は、別に驚くべきニュースではあるまいが、彼がコロナに感染して、実務が出来なくなったということは、多くの影響をこの国にもたらすだろう。

イマモール市長はコロナが陽性であるという、反応が顕れ、早速病院に隔離されたようだ。それは彼が市長としても、執務が出来なくなったということであり、当然、彼に代わるべき人物が、早急に選び出されなければなるまい。

その選出方法を巡って、トルコ政府とイマモール氏長を選出した、イスタンブール市民との間で、衝突が起らないか、あるいはトルコ政府が、強引に市長代理を選出して、イスタンブール市に押し付けないか、ということだ。

そのようなことが懸念されるのは、イマモール市長はトルコの与党、AKPのメンバーではなく、野党第一党のCHP
のメンバーであり、市長就任時には、与党との間で大分もめていたからだ。もちろん、CHP
は大きな党であり、イマモール市長に代わるべき、優秀な人材は沢山いよう。従って、CHP
が市長代理を選出し、その職に就かせるのが、一番妥当だと思うのだが、そう簡単ではあるまい。

もう一つの不安点は、何処の病院に入院し、そこを指定したのは誰か、ということであり、それはCHP寄りの病院なのか、あるいはAKP
寄りなのか、ということだ。もし、AKP寄りの病院であれば、適切な治療が行なわれるかどうか、問題となろう。

コロナは危険な病気であり、ちょっとした治療ミスで、死に至らしめる性質のものだ。従って、イマモール市長が入院治療中に、死亡するということは、充分ありえよう。もし、そうした事態が発生すれば、イスタンブール市民ばかりではなく、トルコ国民の多くが、激怒することになるのではないか。

そうした事態が発生すれば、与党AKP
政権は国民の非難と反発により、打倒されることも起りえよう。それだけトルコ社会はいま、不安定な状態にあるからだ。リビア、シリア、そしてアゼルバイジャンへの軍事介入と、その事による経済苦の状況に、国民の不満は暴発寸前の、状態にあるからだ。たとえ、与党
AKP
がイマモール市長の治療に介入しなくとも、そうした噂はたちまちにして、トルコ国内で広がる可能性があるからだ。トルコとイスタンブールは沸点に近づいている。

与党AKP
もその事を充分に理解していようから、最高の治療をする意向であろうが、運は天の差配するところであり、何とも予測することは出来無い。もし、イマモール市長が死亡すれば、彼は国家的英雄に祭り上げられ、病気から快復すれば、これも奇蹟として英雄視されることになろう。つまり、イマモール市長のコロナ感染は、与党
AKPにとっては、極めて厄介な問題だ、ということだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 08:36 | この記事のURL