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NO.3208『敵の敵は味方・クルドとイスラエル』 [2014年06月27日(Fri)]

先日、アメリカのケリー国務長官が、イラク北部のクルド自治区を訪問し、マスウード・バルザーニ議長と会談した。その後、クルドの独立が話題にのぼり、真実味を帯びてきている。
そうした中で、最初にクルドの独立国家を支持する考えを発表したのが、イスラエルだ。イスラエルは1960年代から、クルド地区との関係を持ってきており、相互の信頼関係は十分なほど、熟成され出来上がっている。
イスラエルはクルド自治政府に対して、軍事支援、情報支援、ビジネスの関係を持ってきていたのだ。それは述べるまでもなく、クルド地区が膨大な石油を、埋蔵しているからだ。
そのことに加え、最近ではクルド自治政府が、イラクの大油田地帯である、キルクークも支配下に置いている。当然、イスラエルはこの石油資源を、狙っているということだ。
イスラエルのリーベルマン外相は、パリでケリー国務長官と会談した際に『イスラエル政府はクルド自治区が独立するのは時間の問題であると判断しており、我国は独立を認めるつもりだ。』と語ったと彼のスポークスマンが公表している。
他方、アメリカ政府はクルド自治政府のマスウード・バルザーニ議長に対し『イラクの統一』を語ったということだが、これは建前論であって、アメリカの真意ではあるまい。
トルコもイスラエルと並んで、クルド自治区の独立を、認める方向にあるようだ。それは、クルド地域の石油がトルコのジェイハーン港と結ばれ、欧米に輸出される体制が整っており、既に一部が輸出されているからだ。
イスラエル政府はやがて、クルド自治政府と正式な外交関係を結ぶ方向にある。イスラエルの専門家たちは、クルド自治政府の要請さえあれば、何時でも正式な関係をスタートさせられる、と言っている。イスラエルに対するクルド石油の輸出にいついて、クルド自治政府は否定しているが、そんなことはあるまい。
イスラエルのクルド独立に向けた発言は、アメリカにも影響を及ぼそうし、ヨーロッパ諸国にもしかりであろう。そして、クルドの石油資源とそれから上がる富を狙い、今後ますます欧米諸国のクルド参りが激しくなろう。
その時先鞭をつけていた、イスラエルとトルコが優位に立つ、ということであろうか。日本では知られていないが、欧米のビジネスマンは、将来のクルド共和国の首都であろう、エルビルに既に、日参しているのだ。
Posted by 佐々木 良昭 at 14:39 | この記事のURL