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NO・2352『トルクメニスタン大統領との会談』 [2012年10月28日(Sun)]
トルコに出張中、トルクメニスタン大統領とお会いする機会を得た。約30分の会談の中で、彼の考え方が大幅に変化していることが分かったので、簡単のご紹介しておく。
トルクメニスタン大統領は会談のなかで、『ガス資源を自分の代で、枯渇させるわけには行かない。もし、そういうことになれば、自分は後世の人たちから、資源を無駄使いした、と非難されることになるだろう。』というのだ。そこで何とか産業立国を、進めたいというご意見だった。
これに対し、私は産業立国はそう難しいことではない。韓国や中国が産業国家になったのは、つい2〜30年前からの話であり、それ以前はもっと単純なものしか、生産していなかった。
中国や韓国が40年程前に輸出していたのは、繊維製品だったが、貴国でもいま繊維製品を輸出している。繊維の機械を動かすことは結構難しい、それがトルクメニスタン国民に、出来ているということは、産業国家になる基礎的な力が、あるということだ。
問題は政府が決断して、外国の企業を誘致するか否かだ。中国や韓国の場合は、外国企業が工場施設を持ち込み、部品を持ち込んで組み立て、生産することを最初に進めた。次いで、自国が部品の一部を作るようになり、現在に至っている。
トルクメニスタン政府が業種と企業を選択して、取り掛かればいい。ただしその場合、どのような特典を、外国企業に与えるかであろう。例えば、その製品は外国から輸入せず、自国生産品だけを国内市場に、流通させるということだと言った。
これに対し、トルクメニスタン大統領は、『それでは最終的に品質が落ちる可能性がある。自由競争を守ることが、必要だろう。』と語っていた。
確かにその通りであろう。大統領は就任以来7〜8年経過しているが、その間に総合的なものの考え方を、身につけたのであろう。
日本企業のなかで、トルクメニスタンで自社製品を組み立ててみよう、と思う会社があれば、ご連絡いただきたい。橋渡しの役割は果たしたいと思う。
Posted by 佐々木 良昭 at 10:59 | この記事のURL