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2025年05月13日

フォーラム委員会からのお知らせ

フォーラム委員会からのお知らせ
                         セルフケアコーディネーター 赤居実花
 本年のフォーラムの、内容が着々と決まってきております。
森林セルフケア2025「藤沢の里地里山で森林セルフケア」
基調講演としてお話を伺うのは、富田改氏(樹木医、藤沢市マイスター、株式会社湘南グリーンサービス相談役)午後からは、富田氏と一緒に、公園を散策する予定です。
日時:2025年10月26日(日)
場所:遠藤笹窪谷公園
詳細は、Peatixから!
https://peatix.com/event/4414604/view
藤沢の地で、皆様にお会いできるのを楽しみにしております!
posted by 田川 at 08:38| フォーラム委員会より

「里地里山」の定義はなんだろう?

メルマガ5月号 コラム
                       セルフケアコーディネーター 赤居実花
「里地里山」の定義はなんだろう?
 AIに聞いてみた…
 里地里山とは、都市と自然の間に位置し、集落や農地、二次林など、人が自然環境を形成・維持してきた地域を指します。国土の約4割を占め、多様な生物の生息地や、食料・資源の供給源、景観形成、文化伝承など、さまざまな役割を果たしています。

 続く、詳細から、抜粋
里地里山とは:
 ・原生的な自然と都市との中間に位置する地域です。
 ・集落や農地、二次林、ため池、草原などが混在する地域です。
 ・農林業など、人の活動によって環境が形成・維持されてきました。

里地里山の役割:
 ・生物多様性の保全: 様々な動植物の生息・生育場所として、豊かな生物多様性を育んでいる
 ・資源の供給: 食料や木材などの自然資源を供給しています。
 ・景観形成: 美しい景観を形成し、地域の文化や伝統を伝承しています。
 ・身近な自然との触れ合い: 都市住民にとって、身近な自然とのふれあいの場として機能してい  
  ます。

里地里山と生物多様性:
 ・里地里山は、生物多様性の保全上非常に重要な地域です。

里山と里地:
 ・一般的に、主に二次林を里山、農地等を含めた地域を里地と呼ぶことが多いです。
 ・しかし、里地里山は、これらの全てを含む概念として用いられることが多いです。
  里地里山は、多様な生物の生息地であり、食料や木材の供給源、景観形成、文化伝承など、  
  人々の暮らしを豊かにする上で欠かせない地域です。その保全と活用は、持続可能な社会の実
  現のためにも重要です

 さあ、皆さんの「里地里山」のイメージはどうでしょうか?
 ご自身の知る場所は、里山といえるのか?
 お堅い定義は、横に置いておき、身近に保全され、活用する自然豊かな場所がある。
これが私たち一人ひとりにとって、今大切なことだと感じています。
自分の身近な”自然の場所”のことを詳しく調べてみるのもいいかもしれません。
posted by 田川 at 08:30| コラム

2025年05月12日

「根来山げんきの森」は、里山じゃなかった?!

  「根来山げんきの森」は、里山じゃなかった?!  
                            森林セルフケアコーディネーター
                                      赤居 実花

 昨年のメルマガや会報誌で、何度かご紹介し、レベルアップセミナーでもお話しさせていただいた、根来寺(ねごろでら)に、根来山げんきの森。
伝統文化の森にもそして、里山としても歴史があり。。。と、私は書き、言っておりました。
が!実は、里山ではなかったのです!間違った情報をお伝えしておりました。
申し訳ございません!

 和歌山県の北部、岩出市(和歌山市の東)にある、根来寺は、平安時代から戦国時代末期まで、宗教だけでなく、文化や生活も大変栄えて、広大な土地に何千という人が住んでいました。全国を統一しようとしていた豊臣秀吉は、拡大していく、お寺の力を抑えようと、寺を焼き討ちする話は、学校の歴史の授業で習うところです。江戸時代に入り、徳川家の庇護を受け、復興し、再び大きな建物も建立され、栄えていくという歴史があります。
 その根来寺が、地域で栄えていた頃の寺の山を含めた広大な敷地の中に、今の根来山げんきの森は含まれていました。
 明治に入り、法の改正とともに、お寺の敷地整理で、「国有地」になりました。
え?え?え? 「国有地」?

 森は国有林のため、地域の人に自由に使われることもなく、太平洋戦争や戦後の食糧難の時に
(こっそり)一部の土地を、畑として使っていた。と言う裏話もあるのですが。。

 その後、平成9年に、和歌山県が、今の森の敷地を買取り、平成11年からボランティアにより、
森林整備が始まりました。国有林の一部と言っても、195haは結構な広さです。
大きな峰が3つ。その周りに遊歩道を作り、森の整備を続け、
NPO法人 根来山げんきの森倶楽部が、指定管理者として、管理&運営をしております。

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     展望台から根来寺をのぞむ

 今では、整備活動だけに止まらず、観察会、季節ごとのイベント、森のようちえん、プレパーク、ネイチャーゲーム、炭焼き、ウォーキング、自然観察会、バードウォッチング、昆虫採集、クラフトなど様々な自然体験ができる身近な里山森林公園で、老若男女、さまざまな人が利用、訪れる場所になっています。

 毎年4月に行われる、「里山まつり」のネーミングに私はすっかり勘違いし、ずっと里山と思い込んでおりました。でも、「現代の里山」と言ってよいほど、手入れをし、森を利用する人がたくさんいます。森と近隣の人が結びついた場所は、里山といえるのではないか?と今は思っております。関西の方、また和歌山にお越しの際は、根来寺と共に、根来山げんきの森もぜひ立ち寄って、国有地から里山になったのか〜と思いを馳せながら、森を満喫してください。

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バリアフリートレイルを、森林セルフケアで歩く

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根来山げんきの森HP :https://genkinomori.jp/
posted by 田川 at 20:56| お薦めの里地里山

あなたの周りにも「里山のなごり」が?

あなたの周りにも「里山のなごり」が?
                       森林セルフケアコーディネーター 早川広美 
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 私が考える里山イメージはこんな感じです。
田んぼ、畑、雑木林、小川や池、それに茅場や草地が人の営みと共にある場所。
 そこでは人の暮らしと共に、他の生物の営みもある。
それらは皆つながりあっていて、ぐるぐると循環している場所。
そんな場所が里山かな、と考えています。

でも、このような里山は都会やその近郊ではなかなか無いのではないでしょうか。
いや、無いのではなく、失われたと言ってもいいかもしれません。

でもでも、私は横浜市で暮らしていますが、徒歩30分以内の場所に元々ここは里山だったんだな、と思う「里山のなごり」がそこここにあることに気がつきました(コロナ禍で近所を散歩しまくった時の成果です)。


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「里山のかけら」と表現する人もいますが、まさにそのような感じです。
そしてそんな里山のなごり=パッチ状に残った小さな畑や田んぼ、行政が保全した小さな雑木林や小川などは、遠くに出掛けていかなくても「毎日の暮らしの中で私が自然に触れられる大切な場所」になっています。

歩きながら葉っぱに触れたり、花の香りをかいだり、小さな虫を見つけたり、鳥の声に耳を澄ませて姿を探したり。
笹の葉の先に光るいくつもの朝露を見ては「今日も見れた!」と嬉しくなり。

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 それも小さな森林セルフケア。

 こんなふうに心身に癒やしと健やかさを与えてくれる里山のなごりがこれ以上失われないよう、もしくは再生できるよう、私に何ができるだろうか、ということにも時に思いをはせ、小さくてもできることをしていきたいと思うのでした。

 あなたのすぐそばにも、もしかしたら「里山のなごり」があるかもしれませんよ。

*横浜市内には「ふるさと村」という自然豊かで農業が元気な地域が市によって2箇所指定されています。こちらは「里山のなごり」というよりは、里山が一定の面積で保全されている場所です。

舞岡ふるさと村

寺家(じけ)ふるさと村
posted by 田川 at 20:49| お薦めの里地里山

おすすめの里地里山

おすすめの里地里山
                          森林セルフケアサポーター 左賀秀機
 私は京都市の市街地と中間山地とで二地域居住をしています。市街地の住まいは三方山に囲まれた山科です。中間山地の家は山裾にあり前も山。近くには持山があります。
 そこをフィールドにソロで一刻(2時間)のNOASOBIを楽しんでいます。自然観察が主です。もちろん不整地かつ傾斜もあることから多少の頑張りも必要です。朽木に潜む変形菌を見つけたときはすっかり童心に還り、「やった〜感」に満たされます。いつ見るも今日観る生き物たち、懸命に生きる小さな命、出会う人との一期一会など楽しいことをたくさん体験でき、有難いことに歳の割には元気にしています。
 時には一日NOASOBIもします。例えば、御陵駅から南禅寺山へ。ここは伝統文化の森です。ある日は、いつもの仲間と安祥寺山でおしゃべりが弾みカタルシスと軽登山。持山でハシリドコロ、イチリンソウ、ルイヨウボタンなどの観察と軽登山。大岩めぐりで地球のダイナミックスを目の当たりにし悠久の時間を実感。ここは音羽山でした。
いずれも人里に近いということでの「里山」です。

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 4月にこれぞ里地里山、「♪京都 大原 三千院」の歌い出しで知られる大原での観察会に参加しました。ここは環境省の重要里地里山に選定されています。今回のフィールドは森でした。スギやヒノキの植林地は広葉樹の森のような明るさは無く、しかも生活のにおいのしない、かつての里山でした。植物に詳しいメンバーからネコノメソウ、ヤマネコノメソウと言われても私はネコノメソウの仲間としました。マキノスミレもシハイスミレもスミレの仲間で十分で、同定しなければと思うとしんどくなります。でも名前が分からないと帰宅後調べることができません。できるだけ特徴をメモしておいて図鑑で調べられるように心がけています。知る楽しみが待っています。

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 森から里地へ移動した時、メンバーが「なんと、里の長閑なこと〜メロディ」と、語られたのがとても印象的でした。その里地では昨年6月に飼育室で羽化したオオムラサキを鑑賞しました。クヌギが育つかつての里山は、オオムラサキが樹液を吸うのに適した環境だったことでしょう。スギ林に変わった今は人の手によらないと国蝶の姿を毎年見ることができない状況です。その保全活動の懸命さと成果をお聴きした時は心温まったことでした。
 大原は京都駅からバスで凡そ1時間の鴨川の上流域。観光、里地でセルフケア、「里山」でセルフケアを組み合わせて滞在型の催しができる豊かなエリアです。
 観察会では貴重な生き物を見つけて目を輝かす人がいる一方、山歩きでご一緒する方の多くは、生き物を示しても「ふ〜ん」で終わるか、「それ食べられるん?」です。見れども見えず、それでも森は楽しめるようです。ただ森に居るだけで人は癒やされることの証でしょう。心そこにあればもっと楽しいのにと、ちょっと残念ですが人は人、私は今日も健康寿命の延伸にNOASOBIします。
posted by 田川 at 20:42| お薦めの里地里山