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2024年12月13日

「2024年を振り返り、2025年を展望する」

1:特集「2024年を振り返り、2025年を展望する」 
                            理事 田川裕則

@ 2024年に行って一番印象に残った森は?(どこの森で、何が印象的だったのか)
 2024年5月17日から20日まで、屋久島に行ってきました。目的は「宮之浦岳」登山と「縄文杉」です。縄文杉以外にも大きな屋久杉を見ることができました。屋久杉とは、樹齢が千年以上のものを屋久杉といい、千年未満のものは「小杉」と呼ぶそうです。
 屋久杉の森はとても豊かで、静かで、ひたすら深く、神秘的でした。様々な植物や美しい苔が生い茂り、そのまま汲んで飲める綺麗な水が流れている。古くから現在に至るまで山岳信仰の島で、山や屋久杉は神聖で神様が宿っている。日本人は他の民族と比べて自然を敬う気持ちが強いと思うのだけれど、屋久島の森を体験するとまさに聖地というのはこういう場所のことを言うのだろうなと思いました。

A 2025年に行きたい森は?(その森に行ってやりたいこと、見所、期待していること等)
 2025年に行きたい森は、自然の美しさと静けさを存分に感じられる場所です。例えば、日本の奥深い山間に広がる原生林や、手つかずの自然が残る世界遺産の森。これらの森には、四季折々の風景が広がり、春には新緑が芽吹き、夏には木陰の涼しさが心地よく、秋には紅葉の色彩が目を楽しませ、冬には雪に覆われた幻想的な光景が広がります。
 特に、古木が立ち並ぶ森の中で、静寂に包まれながら歩く時間が大切に感じられるでしょう。野鳥のさえずりや風の音、そして樹木の間から差し込む柔らかな光が、心を落ち着け、自然と一体となる感覚を味わわせてくれます。また、森の中に咲く野花や、木々の根元にひっそりと生えるキノコなど、自然の細部に触れることで、日常生活では得られない癒しを感じることができます。
森の中で過ごす時間は、現代社会の喧騒から解放される貴重なひととき。2025年には、このような自然の恵みを存分に感じられる森を訪れ、心身ともにリフレッシュしたいと願っています。

B その他協会への期待と抱負等(これをやりたい、あそこに行きたい等)など何でも。
 森林療法協会に対する期待は、自然の力を最大限に活用し、心身の健康を促進する活動をさらに広げていくことです。都市生活のストレスや精神的な疲労を癒すため、森の中でのリラクゼーションや瞑想、ウォーキングなどのプログラムを提供し、人々に心の安らぎをもたらす役割を果たしてほしいと考えています。また、森林療法の科学的な根拠を深め、その効果をより多くの人々に知ってもらうことを期待します。さらに、地域社会との連携を強化し、持続可能な環境作りにも貢献してほしいです。
posted by 田川 at 07:35| 特集

2024年12月11日

白い世界に

理事コラム  白い世界に
                            理事長 原田純子

 今年も雪の季節がやって来た。雪が降ったと言えばウィンタースポーツが好きな人たちからは良いなぁと羨ましがられ、ロマンチックねぇとか本物のホワイトクリスマスねぇとか瞳に星を煌めかせての反応がほとんどであるが、そして移住する前は自分も確かにその1人であったけれど、いざ、暮らしてみると残念ながらそんな感想は出てこない。確かに一面の白い世界は眺めていれば汚いものを全て覆い隠しているので美しいし、スキーやスノーシューなど雪を楽しめるアクティビティも有るけれど、現実では毎日遊んでいる訳にはいかない。何をするにも移動手段は車なので、先ずは車が稼働できるために毎日の雪搔きは欠かせない。朝だけでなく、1日に何度も掻かねばならない降り方の日だってある。冬季は何時間も雪掻きに取られてしまう重労働で、その為に早起きするなど体力と時間のやりくりも大変な事である。毎年大体12月からGWの頃までは雪があるので、1年の1/4は白い世界…と考えたら、年がら年中自分のペースで予定を組んでいられた関東での生活とはガラリと変わってしまった。

 なんて後ろ向きな文章なんだろうと書いている本人が一番思うのだが、これが現実。移住するまでは楽しい事ばかりを思い描いていたと反省もしているが、一番の反省点は自分が寒がりだと言う自覚がなかったこと。これには自分でも失笑せざるを得ない。そこはひたすらに反省しつつカイロをいくつも貼りながら寒さを乗り切るしかないのだが、この白い世界での楽しみもあり、それは何かと問われれば、朝の雪の上に残る動物の足跡探しだったり、時折姿を見せるリスや小鳥たちの営みだったり。そして植物達の冬芽探しも案外面白いものと答えていた。ところが最近、モミの枝先に溜まった雫が太陽の光を受けて煌めいている光景に改めて感動を覚えた。ご存知のようにモミは針葉樹で、細い針のような小さな葉の一つ一つの先に雫ができ、それが日の光を浴びて一つ一つが違う反射をしながら輝くのだ。クリスマスシーズンに家庭でツリーを飾る習慣は一般的なものとなっているが、その飾りつけはこの瞬間を模したものだったのだろうと想像できるシーンだった。それは家の外壁や街路樹を傷めつけながら点滅している電飾など遠く及ばない輝きだと、これだけは優越感に浸れるなぁと自己満足。やがてこの季節が終わり春の足音が聞こえる頃、太陽の陽射しを受けて雪が解けていく様子は、長い冬を耐えて待った者だけが知る喜びなのだと実感する。やはり自然が一番!と幸福感に溢れるのも雪のお陰なのかも知れない。

 2024年も皆さまのお陰様で充実した活動が出来ました。来るべき2025年も、どうぞ健康に恵まれた年となりますように心から願います。皆さまも良い年をお迎えください。
posted by 田川 at 10:07| 役員コラム

「2024年を振り返り、2025年を展望する」

1:特集「2024年を振り返り、2025年を展望する」
                                 理事 赤居実花
@「2024年に行なって、一番印象に残った森」
 今年は、夏が暑すぎて、和歌山の近隣の森に行ったり、森林セルフケアを行う回数が少なくなってしましました。そんな中、平地よりも少し標高が高い、奈良県の吉野山の森で一泊リトリートを何度か開催しました。まだ暑さのこる時期は、滝のある森に入り、清涼感を味わいながら、古の歌人たちが訪れ、歌を詠んだという、歴史を感じる森へ。また、春に有名な桜の木の場所は、秋の紅葉が素晴らしくきれいでした。そして、修験道の山伏が歩かれるルートの”入り口”(険しいところは行かない)の森は、季節の変わり目とお天気も相まって、霧が立ち込め、なかなか体験できない、神秘的な森体験となりました。奈良の吉野山は、古い歴史に、修験の文化など、森もいろいろなコースが楽しめる、味わい深い場所です。また、宿泊し、少し時間の長い自然体験は、心も体も緩み、心身の調整も深く行われる気がします。

A2025年に行きたい森
 地元和歌山や、お隣の奈良も、何度訪れても、飽きないよい自然がいっぱいの森林があるので、何度も訪れたいのですが、今年、私の耳に何度も入ってくる、北九州(長崎、福岡、大分)の自然や森の話し。2025年は、九州を訪れ、自然の違い、また、知らない文化や歴史のこと、神様のことをつなげた、森林を訪れ、今までと違う場所で新たな森体験をしたいと思います。

B協会への期待と抱負
 ”伝統文化の森”という言葉に、初めは、自分の狭いイメージしかなく、ピンと来なかったのですが、1年、伝統文化や歴史を意識して森を歩くと、とても深く、楽しく、目の前にある現物の木々が、ずっと古い時間を生きていたことを思うと、今、自分がその森にいるのが、不思議で、タイムスリップしたような気持ちになります。「伝統文化の森」「里山&地域の歴史」などのテーマを意識しながら、自分のまだ知らない地域をもっと知ること、そして、一人ではなかなか行くことができない場所は、協会や会員のメンバーと、歴史と文化と森の体験ツアーに行って、歴史に文化、自然を体験し、皆で感じたことをシェアする機会がもっとあればと思います。
posted by 田川 at 10:04| 身近な森のご紹介

【2024年を振り返り2025年を展望する】

【2024年を振り返り2025年を展望する】
                                 理事 鈴木 友よ
「@ 2024年に行って一番印象に残った森は?」
 岐阜県恵那市の笠置山です。
 このお山は山頂付近に笠置神社があり雨ごいの神様である笠置大権現が祀られています。国の天然記念物である、「ヒトツバタゴ」「ヒカリゴケ」を観ることができる場所です。
 笠置山はペトログラフが刻まれたイワクラが点在するパワースポットとしても有名です。ペトログラフ(古代岩刻文字)は縄文時代に古代シュメール人やケルト人、ミクロネシア人がやってきて祈りや願いを込めて文字、絵画などを刻み込んだもののことです。笠置山では「イワクラ」という岩に刻まれていて、イワクラは古代より神の宿る岩として信仰を集めてきたそうです。
 私は笠置山のふもとにある場所で行われたアイヌの方々とムックリ(アイヌの伝統楽器)を奏でながら祈りをささげるイベントに参加した際、森の中にあるイワクラに行きました。
 木々に包まれた場での祈りの輪唱、ムックリの響きの中、古代からの繋がりに心の中から湧き上がる何か深いものを感じました。

「A 2025年に行きたい森は?」
 恵那神社周辺の森に行ってみたいです。ご神木「夫婦杉」で知られる恵那神社は、恵那山ふもとにあります。恵那神社は太古天照大神の胞衣(えな:へその緒)を納めたと云われる場所です。
恵那という地には、一年前から二拠点生活に向けて古民家を改修中というご縁ができましたので、前述の笠置山に引き続き今年はぜひ恵那神社、周りの森に行ってみたいです。

「B 協会への期待と抱負」
 2024年は伝統・文化の森という新たな視点が加わって関東、関西の森へと活動の幅が広がりました。
 2025年は新たなテーマが加わります(お楽しみに)。
 森林セルフケアが私たちにもっと身近になっていくと確信しています。私自身も今までの場所に加えて新たなフィールドへ広がりをもって森林セルフケアの実践に取り組んでいきたいと思います。
posted by 田川 at 09:57| 身近な森のご紹介

「2024年を振り返り、2025年を展望する」

「2024年を振り返り、2025年を展望する」
                             理事 太田 博幸

@ 2024年に行った一番印象に残っている森について
「永観遅いじゃないか、何を悩んでいるの?」という意味を持つ「みかえり阿弥陀」が
安置されている永観堂。
 森林セルフケアフォーラムin京都開催の前日10月26日(土)に行ってきました。
一度は行ってみたかったお寺のひとつに行くことができました。
【写真】
永観堂写真.jpg

 森林セルフケアフォーラムin京都の体験会で行った「青龍殿大舞台」京都市内を一望できる圧倒的スケールのスポットやフォーラムの翌日に行った吉野の修験道の聖地「金峯山寺」の金剛蔵王大権現の特別御開帳等々印象深かったのですが・・・
 フォーラム前日に、ひとりで行った、「永観堂」のみかえり阿弥陀は、永観が50歳のころ毎日6万遍の念仏を唱えていた、あるときに、突如として須弥壇に安置していた阿弥陀像がおりてきて「永観、おそし」と声をかけたという、阿弥陀像は首を左に傾け呼びかけたとのことです。そのみかえり阿弥陀仏像を見ることができたことが、永観堂の景観とともに特に印象に残っています。

A 2025年に行きたい森について
 2025年はとにかくいろいろな森に行きたいなと強く思っています。東京の庭園、名園、公園にもまだまだ行けていないところが多く、例えば公益財団法人東京公園協会が発行している、「東京の日本庭園2024」に掲載されている29の庭園でも行けていないところがあり、新たな森林セルフケアのフィールド開拓のためにも2025年には制覇したいと思っています。また世界遺産めぐりもしているのですが、2025年は平泉や佐渡島等文化遺産で行っていないところに1か所でも多く行きたいと思っています。

B 協会の活動についての抱負
 森に行って健康になろうとする人を支援するという協会の活動方針を拡大していくために、
より多くの方々に森林セルフケアを体験してもらいたいと思っています。
そのためには多くの方の興味を持ってもらえるように告知を強化したい。
企業や自治体など団体での利用を促進していきたいと考えています。
 多くの人に森林セルフケアについて興味を持ってもらいたいし、体験会や講座に参加してもらいたいと思っています。
posted by 田川 at 09:49| 身近な森のご紹介

今年印象に残った森は

                              理事 降矢英成
 今年印象に残った森は、二つあるのですが、まずは和歌山県の根来寺の伝統文化の森の風景です。この根来寺は、真言宗の中興の祖といわれる覚鑁上人が高野山を追われた結果、少し離れた根来山一帯に開いた一大寺院で、ようやく今年の6月に赤居理事が体験会を企画して下さっていくことができました。今でも、重要なお堂が森の中に点在している佇まいがとても素敵でした。
 2月のレベルアップ講座オンライン編では、この根来山/根来寺を活動拠点としている赤居理事から紹介していただきます。もう一つ東の伝統文化の森として紹介される大雄山最乗寺・道了尊も、天狗の雰囲気が満ちている素晴らしい森でした。録画受講もできますので、ぜひご受講下さい。お申し込みは下記からお願いします。
・2025年2月16日(日) 13:30〜16:45
・参加申込:https://peatix.com/event/4217330/view

 もう一つは、やはり伝統文化の森なのですが、10月に鎌田東二先生のご仲介で、春日大社の奥の禁制地である春日山原始林を登拝することができました。御蓋山(みかさやま)の南斜面は、神木のナギの木が群生している不思議な景観でした。
 そして、来年は、@都市公園の森、A伝統文化の森という日本柱に、3つ目の柱として「里山の森」を加えるべく、10月のフォーラムを行うのが今から楽しみにしています。皆様、楽しみにお待ちくださればと思います!
posted by 田川 at 09:35| 身近な森のご紹介

1:特集「2024年を振り返り、2025年を展望する」

                              理事長 原田 純子
@2024年に行って一番印象に残った森は?
どこの森?
『ここは良い!』とお勧めできるのは、やはり戸隠の森です。

 何が印象的だったの?
その1:戸隠森林植物園
 私が体験会の会場にしているフィールドです。小鳥の森とも言われるくらいで、野鳥観察の会も良く開催されている森でもあります。池や沢の流れもあり、散策コースもしっかり整備されている国立公園は植生も豊かです。

その2:神道
 戸隠神社は5つの神社からなりますが、そのうちの一番標高の低い宝光社から次の火の御子社へ続く林道は神様が歩かれた道=神道(かんみち)と呼ばれている小径です。きつい傾斜もなく、小鳥の囀りを耳にしながら、頬を撫でる風を感じながら、足元の草花を愛でながら歩ける優しい道です。
その3:空気
 5社もある神社を囲み守るように杉の巨木が何本もあり、標高も高いことから針葉樹も多く、正に清涼な空気に満ち満ちている森では、ことさら深呼吸を促さなくても、自然と澄んだ空気を胸いっぱいにすることが出来ます。
その4以下はたくさんあって書き切れないので省略しますが、ぜひ確かめに現地にお出かけください。ご案内もいたします♪

A2025年に行きたい森は?
どこの森?
 大きな目標としてはSchwarzwaldシュバルツバルト。実はドイツ大好きなのです。
小さな目標としては各地にある森林公園と言われている所。
ごく身近な目標としては自宅のある黒姫の森。毎日でも行かれるのに行けてないのが現実。2025年は1日でも多く、毎日のように森を歩きたい。

 その森に行ってやりたいこと、見所、期待していること
その森の魅力を肌で感じて来たい。何か感じられるものがあって、可能であれば協会のイベントなどに盛り込めないか妄想したい。見所などは後日レポートにできるかも。

Bその他協会への期待と抱負等
 年齢的な事もあると言い訳しながらも、やはり体力の低下をヒシヒシと感じる2024年でもありました。体験会や講座とは別に、体力の維持増進になるような森歩きを楽しむためのイベントなども企画したい。
posted by 田川 at 09:30| 特集