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2026年03月14日

私のおすすめ森林セルフケアフィールド

私のおすすめ森林セルフケアフィールド
                         松澤 晴美
多摩川駅前・田園せせらぎ公園

 私のおすすめの森林セルフケアフィールドは、東急東横線・東急多摩川線の双方を利用できる多摩川駅前に広がる「田園せせらぎ公園」です。

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  駅前等言う利便性の高い立地にありながら、園内に一歩足を踏み入れると、都会の喧騒から離れ、穏やかな自然のリズムに身をゆだねることが出来ます。

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時折、遠くに駅アナウンスが聞こえますが、それさえも気にならないくらいで

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短時間でも立ち寄りやすく、日常の中で森林セルフケアを実践しやすい場所です。

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園内には小さな池があり、水辺空間ならではの落ち着いた雰囲気が広がっています。

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 現在、滝の稼働は中止されていますが、静かな水面が視覚的・心理的な安定をもたらし、心身をクールダウンさせ、内側の感覚に意識を向けやすくしてくれます。

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 秋には園内にはどんぐりがたくさん落ち、足元から季節の移ろいを感じることが出来ます。今の時期は梅の花も咲き始めています。自然の循環を感じることは、セルフモニタリングを深めるには大切な要素でもあります。

公園から少し歩けば多摩川の流れに出会え、公園とはまた違った解放感を味わうこともできます。

 田園せせらぎ公園は、周辺環境も含めて都市にいながら自然と繋がり、自分自身を整えるための貴重なフィールドです。


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posted by 田川 at 08:02| お薦めの里地里山

2025年08月12日

「生活の一部となった里地里山」

「生活の一部となった里地里山」
                          森林セルフケアサポーター 倉上千裕
 こんにちは。
 奈良県の中山間部地域の吉野町に移住して早1 年が経ちました。
二拠点生活を6 年間経て、東京からの移住。
 変化する生活は想像していた部分とおやや・・・と感じる部分と入り混じった1年でした。移住前、東京にいるときは「毎日、自然と触れ合えるぞ、森に行けるぞ(笑」と思っていたのですが、いざ生活の一部に、いや生活の中心に自然がドンとあることで、東京にいた時のように自然を求めて!っといった行動や感覚が薄くなってきている今日この頃です。
 しかし、朝目覚めると目の前には菜園だったり、四季の花々だったり、山の中を悠々と流れる川の様子だったりと日常の中に少しずつ毎日、自然がそばにある豊かさに、処方された薬を内服しているかのように心身の安定、癒しを享受している毎日です。

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 といっても無性に滝を見に行きたくなったり、森の匂いを嗅ぎたくなったりして森へふらふらと散歩に行っています。それは夕食後に食べるご褒美のフルーツやスイーツのような感覚􊱭􊱮􊱯􊱰。   
 そんな贅沢な時間がいとも簡単に手に入る環境、それが今の私の「里地里山」の存在となっています。

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 今の私の「里地里山」は身近にある生活に密着した自然ですが、他の人からすると世界中からこの自然を求めて来られる場所でもあります。
 この地は修験道の大峰山登頂や高野山や熊野へ続く古道など山岳信仰の中心地でもあります。なにより春には吉野山の「一目千本」の桜を求めて世界中から大勢の外国人の方も来訪されます。来訪されるみなさんは華やかな自然を楽しみに来られています。

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 私が奈良吉野で営んでいる「古民家お宿 結ほんまち屋敷」は自然と触れ合える、森を案内できる、森林療法を体験できる「森の湯治場の宿」を目指しています。短期から中長期滞在し、緑の中、山のどっぷりど真ん中にあるそんな場所で、自分と、自然と対話する時間をおススメします。
 「里地里山」自分と対話、自然と対話する時間はセルフケアのなにものでもないかけがえのない時間となっています。

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posted by 田川 at 07:31| お薦めの里地里山

2025年07月13日

身近な公園で里地里山の風景を味わう

身近な公園で里地里山の風景を味わう
                          森林セルフケアサポーター 梶原佳子

 私は、鎌倉でこころと体をケアするサロン「cocorokamakura(こころ鎌倉)」の代表をしています。サロンでは、カウンセリング、マインドフルネスに加え、鎌倉の森と海を愉しむセラピーも行っています。今回はサロンの近くにあり、セラピーでも訪れている「鎌倉中央公園」をご紹介したいと思います。

 鎌倉中央公園があるのは、鎌倉市の中心部。JR大船駅の南に位置する山崎地区の「山崎の谷戸」です。谷戸とは丘陵地帯が長い間に削られてできた谷のことで、鎌倉には数多くの谷戸があり、昔から周囲の山から染み出してくる湧き水を使って、低地では田んぼで稲作、斜面では畑、周囲の雑木林は燃料として利用されてきました。山崎の谷戸でも、昔から谷戸の地形を生かした水田耕作や畑作が行われてきました。現在は、大部分が宅地開発されてしまいましたが、一部が「鎌倉中央公園」として整備され、鎌倉市と市民活動団体が協力し、自然環境の保全や農業体験など昔ながらの生活文化の継承が行われています。

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 鎌倉中央公園にはいくつかの入口がありますが、バス停や駐車場がある一番大きな「清水塚口」から入ると、右手にあるのが「子供の森」。木々の下に子ども向けの遊具があり、ベンチや芝生で親子連れがくつろぐ姿がみられます。
 その近くには、上池と下池があります。この二つの池は、かつて農業用の溜池として利用されていました。冬から春にかけては、カワセミやカモ、サギなどの野鳥の姿をみることもできます。
 二つの池の間にあるのが「湿生花園」。かつてこのあたりは、皇室に献上するお米がつくられたこともある田んぼだったそうです。この湿生花園は、貴重な動植物が生息する湿地であるため、自然のままの形で残されています。木道を奥へと進んだ一帯では、6月には花菖蒲や半夏生を楽しむことができます。

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 さらに奥へと進んだところにあるのが「庭園植物園」。イヌマキ、トベラ、ドウダンツツジなど、20種類以上もの生け垣の見本が展示されています。庭園の向かい側には広々とした「ピクニック広場」があり、シートを広げてお弁当を楽しむこともできます。

 公園の入口からピクニック広場にかけては、整備された都市公園の雰囲気がありますが、さらに奥へと進むと、木々に包まれた小道の横に小川が流れ、一気に緑が濃くなります。奥に広がるのは「野外生活体験広場」。広々した草地で、災害時の避難場所にもなっています。広場の奥には田んぼが広がっており、市民参加で昔ながらの農作業が伝承されています。この場所では、かつての農村風景の面影が感じられ、里地里山を味わうことができます。

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「野外生活体験広場」の周辺は、小高い山となっており、階段や小道を通ると上まで登ることができます。上りきると「疎林広場」という広場が広がっています。ベンチもあるので、森林浴をしながらのんびり過ごすのにおすすめです。
市街地からほど近い場所で、ゆったりした里地里山の風景を味わえる「鎌倉中央公園」は私のお気に入りの場所です。鎌倉にお越しの際は訪ねてみてください。

posted by 田川 at 13:55| お薦めの里地里山

「それぞれの里地里山」

「それぞれの里地里山」 
                        森林セルフケアコーディネーター 安井健人
 里地里山と聞いて思い浮かべるのは、朝ドラひよっこの故郷です。私の原風景でもあります。
農家の前に田畑がひろがり、大地と共に暮らす姿に憧れます。陽の光とともに目を覚まし、朝めし前の野良仕事。樹木は、夏の日差しを遮り冬の北風を防ぐ。春は鳥のさえずりに目を覚まし、秋は落葉のじゅうたんに身を寄せる。自然のリズムに合わせた暮らしがそこにあります。

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 「小川の浅い流れは、たえず低い水音をたてながら休みなく流れるので、水は澄んで流れの底の砂地や小石、時には流れをさかのぼる小魚の黒い背まではっきりと見ることが出来る。だから季節があたたかい間は、朝、小川の岸に出て顔を洗う者もめずらしくない。・・・
 人はそのことをことさら外にむかって自慢するようなことはないけれども、内心ひそかに天からもらった恩恵なるものを気に入っているのだった。」(藤沢周平作「蝉しぐれ」より)  
 自然の描写が美しく、これだけでも癒されます。森の中に入って自分を取り戻す瞬間は、今も昔も変わらず、誰もが気付く感覚ではないでしょうか。

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農作業では晴耕雨読という言葉をよく耳にします。晴れた日には畑を耕し、雨の日には本を読む。大地と共に暮らすことで心身が浄化され、たとえ暮らさなくてもそこで過ごす時間がセルフケアになるでしょう。目を凝らせば遠くないところに、里地里山はあるし、人が集まればそんな暮らしをつくることができると思っています。Let’s rejoice! 
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posted by 田川 at 13:45| お薦めの里地里山

2025年06月14日

大阪で見つけた!身近な自然でリフレッシュ「大泉緑地」へ

大阪で見つけた!身近な自然でリフレッシュ「大泉緑地」へ
セルフケアサポーター 川端久美子
 
今年の森林療法協会のテーマは「里地里山」。
遠い山まで行かなくても、実は私たちの身近な場所にも、豊かな自然を感じて心身を癒せるところがあるんです。
先日、大阪にある「大泉緑地」を訪れ、その魅力を肌で感じてきました。

🌳 森への入り口、そして優しい緑
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公園の入り口は、木々が並びアプローチを歩き始めると、都会の騒がしさが遠のいていくのを感じます。
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写真を撮った日は、薄曇りでしたが、いろいろな緑色が目に飛び込んできて、見ているだけで気持ちが落ち着きますよね。
思わず大きく深呼吸して、きれいな空気を胸いっぱいに吸い込みました。

足跡 足裏で感じる癒し「樹のみち」
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大泉緑地には「樹のみち」という、ウッドチップが敷き詰められた小道があります。
普段のアスファルトの道とは違い、ふわふわと柔らかく、優しい歩き心地。
足裏から木の温もりと自然の感触が伝わってきて、心身ともにリフレッシュできました。
こんな道を歩く機会はなかなかないので、とても新鮮でしたよ。

四つ葉 広がる空と芝生
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公園には芝生の広場があり、見上げると、さえぎるもののない広い空が広がり、開放感を味わえました。ここで寝転んで空を見上げるだけでも、最高の気分になれます。
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たっぷり歩いて疲れたら、木陰に設置されたベンチでひと休み。
木々の葉が強い日差しを遮ってくれて、ひんやりとした空気が心地よかったです。
こんなちょっとした休憩スペースがあるのも嬉しいですね。


🌲身近な自然で、心の充電を
遠出しなくても、身近な場所でこれだけ豊かな自然に触れ、心と体を癒せるんです。
「森林を活用して人を癒す」という考え方は、大泉緑地のような場所で、誰もが気軽に
体験できるところだと実感しました。
日々の忙しさから少し離れて、心身のリフレッシュに大泉緑地を訪れてみてください。
きっと、心に穏やかな時間が訪れるはずですよ。
posted by 田川 at 13:48| お薦めの里地里山

2025年05月12日

「根来山げんきの森」は、里山じゃなかった?!

  「根来山げんきの森」は、里山じゃなかった?!  
                            森林セルフケアコーディネーター
                                      赤居 実花

 昨年のメルマガや会報誌で、何度かご紹介し、レベルアップセミナーでもお話しさせていただいた、根来寺(ねごろでら)に、根来山げんきの森。
伝統文化の森にもそして、里山としても歴史があり。。。と、私は書き、言っておりました。
が!実は、里山ではなかったのです!間違った情報をお伝えしておりました。
申し訳ございません!

 和歌山県の北部、岩出市(和歌山市の東)にある、根来寺は、平安時代から戦国時代末期まで、宗教だけでなく、文化や生活も大変栄えて、広大な土地に何千という人が住んでいました。全国を統一しようとしていた豊臣秀吉は、拡大していく、お寺の力を抑えようと、寺を焼き討ちする話は、学校の歴史の授業で習うところです。江戸時代に入り、徳川家の庇護を受け、復興し、再び大きな建物も建立され、栄えていくという歴史があります。
 その根来寺が、地域で栄えていた頃の寺の山を含めた広大な敷地の中に、今の根来山げんきの森は含まれていました。
 明治に入り、法の改正とともに、お寺の敷地整理で、「国有地」になりました。
え?え?え? 「国有地」?

 森は国有林のため、地域の人に自由に使われることもなく、太平洋戦争や戦後の食糧難の時に
(こっそり)一部の土地を、畑として使っていた。と言う裏話もあるのですが。。

 その後、平成9年に、和歌山県が、今の森の敷地を買取り、平成11年からボランティアにより、
森林整備が始まりました。国有林の一部と言っても、195haは結構な広さです。
大きな峰が3つ。その周りに遊歩道を作り、森の整備を続け、
NPO法人 根来山げんきの森倶楽部が、指定管理者として、管理&運営をしております。

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     展望台から根来寺をのぞむ

 今では、整備活動だけに止まらず、観察会、季節ごとのイベント、森のようちえん、プレパーク、ネイチャーゲーム、炭焼き、ウォーキング、自然観察会、バードウォッチング、昆虫採集、クラフトなど様々な自然体験ができる身近な里山森林公園で、老若男女、さまざまな人が利用、訪れる場所になっています。

 毎年4月に行われる、「里山まつり」のネーミングに私はすっかり勘違いし、ずっと里山と思い込んでおりました。でも、「現代の里山」と言ってよいほど、手入れをし、森を利用する人がたくさんいます。森と近隣の人が結びついた場所は、里山といえるのではないか?と今は思っております。関西の方、また和歌山にお越しの際は、根来寺と共に、根来山げんきの森もぜひ立ち寄って、国有地から里山になったのか〜と思いを馳せながら、森を満喫してください。

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バリアフリートレイルを、森林セルフケアで歩く

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根来山げんきの森HP :https://genkinomori.jp/
posted by 田川 at 20:56| お薦めの里地里山

あなたの周りにも「里山のなごり」が?

あなたの周りにも「里山のなごり」が?
                       森林セルフケアコーディネーター 早川広美 
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 私が考える里山イメージはこんな感じです。
田んぼ、畑、雑木林、小川や池、それに茅場や草地が人の営みと共にある場所。
 そこでは人の暮らしと共に、他の生物の営みもある。
それらは皆つながりあっていて、ぐるぐると循環している場所。
そんな場所が里山かな、と考えています。

でも、このような里山は都会やその近郊ではなかなか無いのではないでしょうか。
いや、無いのではなく、失われたと言ってもいいかもしれません。

でもでも、私は横浜市で暮らしていますが、徒歩30分以内の場所に元々ここは里山だったんだな、と思う「里山のなごり」がそこここにあることに気がつきました(コロナ禍で近所を散歩しまくった時の成果です)。


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「里山のかけら」と表現する人もいますが、まさにそのような感じです。
そしてそんな里山のなごり=パッチ状に残った小さな畑や田んぼ、行政が保全した小さな雑木林や小川などは、遠くに出掛けていかなくても「毎日の暮らしの中で私が自然に触れられる大切な場所」になっています。

歩きながら葉っぱに触れたり、花の香りをかいだり、小さな虫を見つけたり、鳥の声に耳を澄ませて姿を探したり。
笹の葉の先に光るいくつもの朝露を見ては「今日も見れた!」と嬉しくなり。

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 それも小さな森林セルフケア。

 こんなふうに心身に癒やしと健やかさを与えてくれる里山のなごりがこれ以上失われないよう、もしくは再生できるよう、私に何ができるだろうか、ということにも時に思いをはせ、小さくてもできることをしていきたいと思うのでした。

 あなたのすぐそばにも、もしかしたら「里山のなごり」があるかもしれませんよ。

*横浜市内には「ふるさと村」という自然豊かで農業が元気な地域が市によって2箇所指定されています。こちらは「里山のなごり」というよりは、里山が一定の面積で保全されている場所です。

舞岡ふるさと村

寺家(じけ)ふるさと村
posted by 田川 at 20:49| お薦めの里地里山

おすすめの里地里山

おすすめの里地里山
                          森林セルフケアサポーター 左賀秀機
 私は京都市の市街地と中間山地とで二地域居住をしています。市街地の住まいは三方山に囲まれた山科です。中間山地の家は山裾にあり前も山。近くには持山があります。
 そこをフィールドにソロで一刻(2時間)のNOASOBIを楽しんでいます。自然観察が主です。もちろん不整地かつ傾斜もあることから多少の頑張りも必要です。朽木に潜む変形菌を見つけたときはすっかり童心に還り、「やった〜感」に満たされます。いつ見るも今日観る生き物たち、懸命に生きる小さな命、出会う人との一期一会など楽しいことをたくさん体験でき、有難いことに歳の割には元気にしています。
 時には一日NOASOBIもします。例えば、御陵駅から南禅寺山へ。ここは伝統文化の森です。ある日は、いつもの仲間と安祥寺山でおしゃべりが弾みカタルシスと軽登山。持山でハシリドコロ、イチリンソウ、ルイヨウボタンなどの観察と軽登山。大岩めぐりで地球のダイナミックスを目の当たりにし悠久の時間を実感。ここは音羽山でした。
いずれも人里に近いということでの「里山」です。

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 4月にこれぞ里地里山、「♪京都 大原 三千院」の歌い出しで知られる大原での観察会に参加しました。ここは環境省の重要里地里山に選定されています。今回のフィールドは森でした。スギやヒノキの植林地は広葉樹の森のような明るさは無く、しかも生活のにおいのしない、かつての里山でした。植物に詳しいメンバーからネコノメソウ、ヤマネコノメソウと言われても私はネコノメソウの仲間としました。マキノスミレもシハイスミレもスミレの仲間で十分で、同定しなければと思うとしんどくなります。でも名前が分からないと帰宅後調べることができません。できるだけ特徴をメモしておいて図鑑で調べられるように心がけています。知る楽しみが待っています。

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 森から里地へ移動した時、メンバーが「なんと、里の長閑なこと〜メロディ」と、語られたのがとても印象的でした。その里地では昨年6月に飼育室で羽化したオオムラサキを鑑賞しました。クヌギが育つかつての里山は、オオムラサキが樹液を吸うのに適した環境だったことでしょう。スギ林に変わった今は人の手によらないと国蝶の姿を毎年見ることができない状況です。その保全活動の懸命さと成果をお聴きした時は心温まったことでした。
 大原は京都駅からバスで凡そ1時間の鴨川の上流域。観光、里地でセルフケア、「里山」でセルフケアを組み合わせて滞在型の催しができる豊かなエリアです。
 観察会では貴重な生き物を見つけて目を輝かす人がいる一方、山歩きでご一緒する方の多くは、生き物を示しても「ふ〜ん」で終わるか、「それ食べられるん?」です。見れども見えず、それでも森は楽しめるようです。ただ森に居るだけで人は癒やされることの証でしょう。心そこにあればもっと楽しいのにと、ちょっと残念ですが人は人、私は今日も健康寿命の延伸にNOASOBIします。
posted by 田川 at 20:42| お薦めの里地里山

2025年04月13日

世界農業遺産「国東半島・宇佐地域」

●世界農業遺産「国東半島・宇佐地域」
https://www.env.go.jp/nature/satoyama/44_oita/no44-7.html
                             国東半島居住・えぐちまお

 国東半島・宇佐地域は、食料の安定確保を目指す国際組織である、国際連合食糧農業機関(FAO)から、グローバル化や環境悪化並びに人口増加の影響により衰退の途にある伝統的な農業や文化、土地景観の保全と持続的な利用が図られている地域として「世界農業遺産」に認定されています。
 国東半島の地形は、中央部にある両子山系の峰々から放射状に延びた尾根と深い谷から成り、平野部は狭小で、短く急勾配な河川が多数あります。
この半島は、降水量が少ない上に雨水が浸透しやすい火山性の土壌であるため、古くから「水」の確保が困難であった地域です。
重要里地里山に入っている私の居住地の国東市武蔵町吉弘松ヶ迫は、半島のほぼ中心から少し南東に位置し、2022年11月1日にユネスコ(国連教育科学文化機関)により「吉弘楽」を含む、風流踊(ふりゅうおどり)が、無形文化遺産に登録された地でもあります。また世界農業遺産の特徴でもありますが、人々の暮らしが、自然環境の中で、無理なく永続的に人間混みの持続可能(生計維持)でもあるのです。
 この半島一帯では、クヌギを利用した原木しいたけ栽培が伝統的に行われていますが、クヌギは、しいたけの成長に必要な栄養源を供給し、原木しいたけを育みます。クヌギという森林資源が、原木しいたけという食料を産み出すシステムは、耕地が限られたこの地域において、栄養・生活保障の面で大きく貢献しています。
さらに、原木しいたけ栽培が行われることで、クヌギ林の伐採と再生が繰り返され、森林の新陳代謝を促し、水資源のかん養など森林の公益的機能の維持が図られるとともに、里山の良好な環境や景観保全につながっています。
安定的に水田農業を営むうえで必要不可欠なため池群の歴史は、11世紀の開田の時期から始まったと推測されますが、その多くが19世紀の人口増加に伴って整備されました。地形的条件から大規模な「ため池」を築造できなかったため、先人たちは小規模な「ため池」を複数連携させて必要な水量を確保する技術を確立しました。ため池に関する操作や管理を委ねられた「池守(いけもり)」という役割があり、水田の水の受給の平準化と少ない水を効率よく公平に使うための取水管理が行われています。両子山頂から放射状に広がる河川のそれぞれで、このシステムが維持管理されていることが、この地域の水田農業の特徴です。
 クヌギは、伐採しても切り株から萌芽(ほうが)して再生するため、木材資源が循環するという優れた特性を持っています。約15年後に原木しいたけ栽培に適したサイズとなります。成長したクヌギは秋に伐採され、しいたけ生産へ供給されます。下草は、次世代の下草の成長を抑えつつ、ゆっくり分解しながらクヌギの成長を助ける養分となり、さらに、落ち葉やしいたけ栽培で使用を終えた原木も、腐植してミネラル豊富な土となり、膨軟な保水層を形成され、有機物や栄養塩を含んだ湧水となります。この湧水が植物プランクトンや海藻などの栄養源として、水田農業や沿岸漁業などを支えるとともに多様な生態系を育んでいます。
 この地域にはイワギリソウ、コシャクシギ、アカザ、クボハゼ、生きた化石と呼ばれるカブトガニなど沢山のレッドリスト入りした植物や生物が生息し、中でもオオイタサンショウウオは、国際自然保護連合などから絶滅危惧種に指定されています。
posted by 田川 at 09:20| お薦めの里地里山

富山県富山市「呉羽丘陵」

●富山県富山市「呉羽丘陵」
https://www.env.go.jp/nature/satoyama/16_toyama/no16-1.html
                              富山市・薬剤師 西尾茂美

 富山県は、3,000m級の山々が聳える立山連峰から水深1,000mを越える富山湾に至るまで、高低差4,000mという地形を有しており、美しく豊かな自然環境に恵まれ多くの動植物が棲息しています。また、北アルプス山々からは栄養豊富な水が富山平野の7大河川を通して富山湾に流れ込み、この世界的にも稀な地形の湾には、日本海に分布する約800種のうち「富山県のさかな」として選定されたブリ、白エビ、ホタルイカのほか、約500種の魚種が見られ「天然の生簀(いけす)」とも呼ばれています。
 呉羽丘陵は、この富山県の中央に位置し県を東西に二分する丘陵です。全長約22kmにわたる呉羽山断層帯の西側が持ち上がってできた丘陵で、その西側は呉西(ごせい)、東側は呉東(ごとう)と呼ばれ、かつては富山の歴史・文化、風俗の境となってきました。呉羽の地名は大陸から機織りを伝えたという渡来人の呉織(クレハトリ)に由来し、「呉服」からのちに「呉羽」の字が当てられたと言われています。現に呉羽山には姉倉比売神社(アネクラヒメジンジャ)があり、姉倉比売神が機織りの神として祀られ信仰を集めています。
 また、里山の自然の豊かさを感じることのできる呉羽丘陵には、周りに多くの縄文遺跡や古墳、中世の城址、史跡、由緒ある神社仏閣があり、古くから人々の生活の場であったことがわかっています。そのほか、富山の夏の味覚の代表格「呉羽梨」で有名な梨畑が広がり、ファミリーパーク(動物園)、ガラス工房、呉羽山公園展望台(立山あおぐ特等席)などが点在し、現在も市民のみならず県民の憩いの場として親しまれています。
「くれは悠久の森」事業が展開されており、ホクリクサンショウウオ保全プロジェクトやくれは悠久の森フェスタなどの活動がなされており、ファミリーパークで四季を通して行われる自然観察会(里山たんけん隊)で、身近な自然に親しむことができるのも魅力となっています 。
 なお、この呉羽丘陵を南北に歩くことができる「呉羽丘陵フットパス」が整備されています。
https://www.city.toyama.lg.jp/shisei/machizukuri/1010816/1010817/1012305.html

posted by 田川 at 09:16| お薦めの里地里山