理事長 原田純子
少しずつHPや会報誌などでもお知らせしてきているのですが、協会の講座をもう少し受講しやすくするために考え出された「集中講座」について、2022年はもっとお知らせしていこうと考えております。
特に森林セルフケアサポーターになられた方は、お友達やお知り合いの方に、一緒に森に行こうよとお誘いすることがあると思います。森にご一緒されて森の魅力や森の持つ力をお話しされるのに、講座を受けてみない?ともっと気軽にお誘い出来たら良いなと考えました。
私自身が森の魅力を感じ、森林療法に興味を持った時にやったことはネットや書籍で関連事項について検索することでした。将来森に住むことを視野に入れながら、そこでできることは何かを模索していたのです。元々医療の資格(看護師、保健師)を所持していましたので、「療法」というくらいですから資格があった方が良いのではと考えて、NPOとして活動している日本森林療法協会にたどり着いたのでした。
資格を取得するのには講座を受講しなくてはなりませんが、その講座は年に何回もあるわけではなさそうでした。また受講にあたっては当時東京在住であったことも幸いしました。一番早い時期に受講できるタイミングで受講し、森林セルフケアサポーターとなりました。当時は「森の癒し案内人」という資格名でした。アドバイザーとかプラクティショナーなど横文字の名称が多い中、この資格名はなかなか魅力的でしたが、療法の資格名としてはどうか?内容がわかりにくい、親近感が湧かないなどという意見があったようで、フォーラムに参加された方々でアイディアを出し合いながら「森林セルフケアサポーター」と改名したように記憶があります。まだ理事になる遥か前のことです。
名称はともかく、当時は肝心の講座を受けるのにチャンスが少ないのは残念だなという印象もありました。仕事もしていたのですが、平日と休日では圧倒的に休日がつぶれることが多かった仕事でしたので、なおさら受講のタイミングを合わせるのは大変だった記憶もあります。
そんな私の経験から、もっと講座を受けやすくするにはどうすれば良いかを考えていた時に、2020年のフォーラムで繋がったご縁が2021年に群馬県神流町の森林空間活用の1つのコンテンツとして森林療法に取組みたいというご要望と結びつきました。行政の単位で取り組まれると言う事は一過性のイベントではなく、継続した取組みにして貰えると言う事で、協会のミッションとも言える「森に行って元気になろうとする人をサポートする」ことと合致します。
当初は通常の講座と同様に基本料金で受講して頂くことを提案しておりましたが、行政の予算を使わせて頂くこと、受講者が地域に集中していることから、逆に講師が現地に出向く出張講座にするのが効率的と考え、さらに受講生の便宜が図れるのであれば何よりです。協会としても新しい生活様式に順応していけるように、少しずつではありますが改善していきたいと考え、神流町さまとの関わりの中で、説明会や複数回の体験会を開催し試行錯誤を重ねて、1つの形にまとめてみたのがこの「集中講座」です。
集中講座の特徴として@日程をコンパクトに集中させられる。A会場となる森は受講する地域で決められる。B講師が講座の会場に出向く。C受講料がリーズナブルになる…と、言わばオーダーメイド感があります。
例えば@やAの場合、従来の講座は東京都内などで開催されることが多く、受講したいと思っても日程が合わなかったり、場所に不慣れだったりすることが申し込みを躊躇する理由の1つかと思いますが、それが解消されます。Bにつきましても、普段身近にある森や公園では見慣れてしまっていて気づかないような再発見があったりします。明治神宮など協会の体験会では何回もご案内している身近な森でも、案内する講師が違えば気づける事も違ってきます。新たに発見することがその度にあるのは、私ども協会のメンバーが一番実感として持っていることですので、講師が初めて訪れる森が受講生の身近な地域の森であっても、受講生の気づいていない新たな森の魅力としてお伝えできるものと思います。またCについては受講される人数によっては魅力的になるように設定したつもりです。神流町さまのように行政の単位で予算を組まれている場合、あるいはお友達を誘ってグループを作って頂けれる場合など、さらに受講しやすいケースもあるのかと思います。
「集中講座」に限らず、コロナ禍をきっかけに、室内編の講座はほぼオンライン方式(Zoom)で実施するようになってきておりますので、ますます便利に受講頂けるものと考えております。
「集中講座」を開催したい場合、5名様から開講できますのでお仲間をお誘いの上事務局にご連絡ください。「集中講座」では効果的に進められるように1人の講師について受講生は7名までを基本として料金を設定いたしております。開催日程、会場など詳細を整えて「集中講座」の開講となります。
(クリックで拡大)
最後に大切なポイントとして、森林セルフケアサポーターの資格取得を希望される方は、受講後に、ご自分の意思でご入会、森林セルフケアサポーターの申請を行って頂くことが必要になると言う点です。そのための入会金(¥1,000)+年会費(¥5,000)+森林セルフケアサポーターの申請料(\2,000)は別途必要になりますが、この費用は「集中講座」でなくても必要です。協会では資格は個人で所持されるものと考えているためで、受講することで森や森林療法についてだけでなく、協会の考え方もご理解頂いた上でのご入会をお願いしたいと考えています。
この群馬県神流町での集中講座について、新たに森林セルフケアサポーターになられた渡邉充代さんが経緯を詳しく書いてくださいました。同じく森林セルフケアサポーターになられた狩野真美江さんも体験記をお寄せくださいましたので、ぜひお読みください。
協会としての新しい試み「集中講座」を利用して、お友達をどんどん森にお誘いしてみてはいかがでしょうか?
協会事務局forestselfcare@gmail.comへお問い合わせください。日程、会場などご調整いたします!