森林セルフケアサポーター 梶原佳子
私は、鎌倉でこころと体をケアするサロン「cocorokamakura(こころ鎌倉)」の代表をしています。サロンでは、カウンセリング、マインドフルネスに加え、鎌倉の森と海を愉しむセラピーも行っています。今回はサロンの近くにあり、セラピーでも訪れている「鎌倉中央公園」をご紹介したいと思います。
鎌倉中央公園があるのは、鎌倉市の中心部。JR大船駅の南に位置する山崎地区の「山崎の谷戸」です。谷戸とは丘陵地帯が長い間に削られてできた谷のことで、鎌倉には数多くの谷戸があり、昔から周囲の山から染み出してくる湧き水を使って、低地では田んぼで稲作、斜面では畑、周囲の雑木林は燃料として利用されてきました。山崎の谷戸でも、昔から谷戸の地形を生かした水田耕作や畑作が行われてきました。現在は、大部分が宅地開発されてしまいましたが、一部が「鎌倉中央公園」として整備され、鎌倉市と市民活動団体が協力し、自然環境の保全や農業体験など昔ながらの生活文化の継承が行われています。
鎌倉中央公園にはいくつかの入口がありますが、バス停や駐車場がある一番大きな「清水塚口」から入ると、右手にあるのが「子供の森」。木々の下に子ども向けの遊具があり、ベンチや芝生で親子連れがくつろぐ姿がみられます。
その近くには、上池と下池があります。この二つの池は、かつて農業用の溜池として利用されていました。冬から春にかけては、カワセミやカモ、サギなどの野鳥の姿をみることもできます。
二つの池の間にあるのが「湿生花園」。かつてこのあたりは、皇室に献上するお米がつくられたこともある田んぼだったそうです。この湿生花園は、貴重な動植物が生息する湿地であるため、自然のままの形で残されています。木道を奥へと進んだ一帯では、6月には花菖蒲や半夏生を楽しむことができます。
さらに奥へと進んだところにあるのが「庭園植物園」。イヌマキ、トベラ、ドウダンツツジなど、20種類以上もの生け垣の見本が展示されています。庭園の向かい側には広々とした「ピクニック広場」があり、シートを広げてお弁当を楽しむこともできます。
公園の入口からピクニック広場にかけては、整備された都市公園の雰囲気がありますが、さらに奥へと進むと、木々に包まれた小道の横に小川が流れ、一気に緑が濃くなります。奥に広がるのは「野外生活体験広場」。広々した草地で、災害時の避難場所にもなっています。広場の奥には田んぼが広がっており、市民参加で昔ながらの農作業が伝承されています。この場所では、かつての農村風景の面影が感じられ、里地里山を味わうことができます。
「野外生活体験広場」の周辺は、小高い山となっており、階段や小道を通ると上まで登ることができます。上りきると「疎林広場」という広場が広がっています。ベンチもあるので、森林浴をしながらのんびり過ごすのにおすすめです。
市街地からほど近い場所で、ゆったりした里地里山の風景を味わえる「鎌倉中央公園」は私のお気に入りの場所です。鎌倉にお越しの際は訪ねてみてください。