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2022年08月11日

「森林ホースセラピー」との出会い

「森林ホースセラピー」との出会い


理事 降矢英成


なぜ「森林ホースセラピー」なのか

今年の森林セルフケアフォーラムのメインテーマは「森林ホースセラピー」です。これは、文字通り「ホースセラピー」を「森林」で行う、ということになりますが、こういうテーマにちょっと驚かれている方もいらっしゃるのではないかと思います。

まず、「ホースセラピー」とは、「馬によるセラピー」ですので、単なる「乗馬」とは異なり、「セラピー」であるということになります。日本語で近いのは「馬体験」という言い方があるようで、馬に乗ることだけでなく、馬を見て、馬に触れて、馬のお世話をすることも含めたもので、これらまとめてが「セラピー」に適しているのです。

ストレスケアとして、私たちは自然・森林を活用する森林療法・森林セルフケアを推進しておりますが、動物を活用する「アニマルセラピー」も有用であり、中でも陸では馬が、海ではイルカが知られていますので、「森林ホースセラピー」は「森林」と「馬」の“相乗効果”が得られるということになります。
乗馬クラブなどでは、通常は「馬場」といわれる広場で乗馬をすることが多いのですが、「森林ホースセラピー」は、「森の中」で行います。山間部の乗馬クラブの中にも、「外乗」といって馬場の外に出かけて行くプログラムがありますが、とても気持ちがよく人気があるようです。まあ、森の中で行う「森林ホースセラピー」だからこそ、私たち森林療法協会として関係することができるわけですが。


EPOさん、高橋理事長との出会い

今回のこの「森林ホースセラピー」というテーマをレクチャーして下さるのが、静岡県の富士宮市にあるNPO法人のEPOさんという福祉系団体の高橋智(さとり)理事長です。このEPOさんという団体は、主に発達しょうがい児のケアをされていて、その一環として「ホースセラピー」を実施されている稀有な団体です。

その理事長の高橋さんと出会うことができましたのは、同じく富士宮の朝霧高原にある朝霧高原診療所の院長の山本竜隆先生が運営されている富士山静養園&日月倶楽部において、森林療法やホリスティック医学の講座に呼んでいただきまして、その場に高橋理事長がご参加下さっていたことによります。

このEPOさんは、富士山の山腹の森の中にあるというとても素敵な立地になっています。ちょうど昨年、向かいの森にある倉庫を改装して「カフェ」を開業することになり、発達しょうがい児へのケアに加えて、いよいよ「ストレスケア」にも広げることにされたのです。
その計画をなさるにあたって、ストレスの専門の心療内科をしながら森林療法をしている降矢にお声がけいただき、昨年の9月にホースセラピーの体験を含めた検討会におじゃまさせていただきましたが、とても素晴らしい試みであり、私個人だけでなく、ぜひ協会という組織としても関わることを提案させていただき、今年の6月に理事による下見を行うに至った、という流れです。


EPOさんの「森林ホースセラピー」は何が良いのか

今回、このEPOさんのなさっている取り組みがなぜ協会にとって、そして会員の皆さまにとっていいのでしょうか、いくつかポイントを挙げてみたいと思います。

@ケアを心得ている団体であること
EPOさんは、発達しょうがい児のケアをしてきており、単にスポーツやアクテビィティとして馬の体験をしているのではなく、ケアの精神をもっていることから、「森林セルフケア」という理念とマッチしています。

A森の中に立地していること
富士山の中腹の森の中に立地しているため、森の中に外乗できる環境になっています。発達しょうがい児たちも、外の森のアップダウンのある道で馬の背に揺られる刺激、ちょっとしたスリルを楽しそうに味わっているそうです。

B馬の種類がポニーなので小型で安心
実は、私は怖がりでして、普通の馬は大きくて乗るとかなり怖いのですが、EPOさんのところの馬 
はポニーという小型の馬ですので、怖さがあまりありません。ですので、今までちょっと怖かった
方もご安心下さい。きっと大丈夫です!

Cストレスケア対策のスタッフが補充されている
今回、ストレスケアへの取り組みを始めるにあたり、心理系とボディワーク系のスタッフを新たに補充しています。このため、ストレスケアのプログラムとしてとても良くできています。ぜひ、その内容を10月30日のフォーラムでお聴きいただきたいと思います!(講演とダイアローグは録画する予定ですので、録画受講も可能です)


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森林セルフケアフォーラム2022詳細・お申し込みはこちら
https://blog.canpan.info/jfts/archive/310

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https://www.facebook.com/TheJapaneseForestTherapySociety

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posted by Yu SEKI at 14:39| コラム