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2026年05月15日

いろいろな森や自然の場所で

<いろいろな森や自然の場所で>
                                 理事 赤居 実花
 関西担当の理事、赤居です。
 私が担当するメルマガでは、関西の森を皆さんに紹介しようと、
関西のサポーターさんに、ご自身で活動する森を紹介してください!とお願いしました。が!
 なんと、関西でなく、ご自身の大好きな場所に通い詰めている「自然の場」を紹介してくださることに。。。場所は、九州の阿蘇…関西から大幅に西に広がりました。
 そして、重ねて「私の好きな場所は、森ではないのだけれど…」との事…え?
「森じゃなくても、あなたが大好きで通い詰めている”自然の場所”を紹介してくださーい」
とお願いしたのは、私です。
 まだ、あちらこちらと探索中のようですから、今後も、九州の自然豊かな”レポート”を楽しみに期待しましょう〜(そのうち木が出てくればいいな)

 もうおひと方は、長年の北海道の活動(お仕事含め)から、昨年、関西に来られましたが、森林療法の活動はとても長いかたなのです。長年の思いに、最近ご本人が使われている、新規の場所を紹介いただきました。皆さんが良くご存知の場所でも、どのように森や自然を使われているか、とても興味津々です。

 私も、自分が森林セルフケアをしている森をご紹介!と思っていましたが、長年使っていた森から離れ、3年前から関西の色々な森で森林セルフケアしており、なかなか絞れない。
 和歌山の里山(根来山・紀美野町・加太)、奈良吉野山、兵庫県神戸、大阪の都市公園など、
和歌山の森は、海とコラボしたり、お寺の森で歴史を学びながら…
 奈良の吉野山は、修験の森に足を運んだり、あ!厳しいルートは使いません(笑)
 神戸や大阪は、友人から、「ここの森でセルフケアをやってほしい」と依頼され、ルートをいろいろ試しながら開催。など…

 この場所でやってほしい!や、あそこの森は、森林セルフケアできるかな?と、言われたり
呼ばれると、喜んでー!と、参上しております。昨年は、長崎県まで!
 何度かその森を使い、参加する人がその場を好きになって、自分もセルフケアを実施する!
という人がどんどん増えることが目下の目標です。

 新たな森や自然の場所を知ると「こんな良い場所があったのねー」と、とても新鮮です。
また、同じ場所を使う時も、テーマを変えたり、おまけの企画をくっつけたり(ex, 焚き火、地産の食、お参りなど・・・)場所も中身も新たなバージョンが増えていっております。

 同じ場所や森でも、季節やテーマにより、感じ方が様々に変わること。そして、案内する人を含め、その場にいる人によって、森や自然の感じ方も変わってきます。森林セルフケアとして、心と身体の健康につながる新たな発見がいっぱいあります。
 皆さんもお気に入りの森の場所を見つけて、季節ごと、テーマを変えながら、森時間を楽しむ、森林セルフケアをぜひ!皆さんからの関西の情報、いや、日本の西の情報もシェアお願いします!
 あと一つ!
 他の方が実施されている、森林セルフケアに参加してみるのも、新たな気づきや発見があると思います。情報交換しながら、森林セルフケアに接する機会を増やし、広めていきましょうー!
 
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和歌山 加太  森と海のコラボ

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和歌山 根来山げんきの森 紅葉の季節はなかなか前に進まない

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奈良 吉野  滝を目指して

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大阪 大泉緑地 落ち葉の中で樹林気功
posted by 田川 at 12:12| 役員コラム

森林セルフケアを欲していたのは、他ならぬ自分だった

森林セルフケアを欲していたのは、他ならぬ自分だった。
――新天地・奈良での森歩き
                         奈須憲一郎(奈良市月ヶ瀬在住)

 2009年から4年間、この協会の理事長を務めていました。当時の私を知る方には「お久しぶりです」、初めての方には「はじめまして」のご挨拶を。

 さらにさかのぼると、1999年から森林・林業のまち・北海道下川町で役場職員として、2005年にはNPO法人森の生活を起業して、森を活用することなら何にでも取り組んでいました。

 その中で森林療法も研究し、「森林セルフケア」という名前を付けて実践するようになりました。

 その後、仕事では森から少しずつ遠ざかってしまいましたが、私の心象にはいつも森がありました。

 ふと思い立ち、あるいは何かを求めて、自分「だけ」のために森へ行く時間はむしろ増えました。

 特に、いわゆる「中年の危機」をそれとは知らずに迎えた時、私に寄りそってくれたのは、やはり森でした。

 手前味噌になりますが、森林セルフケアという、自ら癒える力を引き出す手立てを言語化しておいて良かったなと。

 この分野に関わろうとする人の多くがそうであるように、これを欲していたのは、ほかならぬ自分だったんだなと。

 そう腑に落ちました。

 昨年から新天地・奈良で働き始めて1年が経過しました。

 単身赴任の淋しさ、「これがやりたくてしかたがない」ということのない虚しさ、そんな心の隙間を「余白」としてそのまま慈しむことを教えてくれたのも、森でした。

 一番のお気に入りは、奈良公園です。奈良公園というと、真っ先に思い浮かぶのは……鹿ですよね。次にインバウンド・修学旅行の観光客でしょうか。

 確かに近鉄奈良駅から東大寺へと続くメインストリートは観光客のにぎわいであふれています。そんな所で森林セルフケア?

 ところが、心のおもむくまま、人波から少しそれるだけで空気の密度が変わり、千年の静寂があります。ただそこを歩いているだけで、自律神経の営みが森のリズムへと近づきます。

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(写真1 道の画像)

 そして、歴史を確かに刻んできた巨樹が、世の喧騒には動じず「ただそこに」ある。そのたたずまいに私も同期しようと一礼、手を当て、深呼吸。

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(写真2 木の画像)

 百聞は一験にしかず。一緒に奈良の森を歩きませんか。6月20日(土)の10時から2時間ぐらいはいかがでしょう。お弁当を持って公園で食べるのもいいですね。

 ご希望の方は https://forms.gle/ScQAKWkKenqNa3V77 へ5月31日(日)までにご連絡ください。
スケジュールなど詳細は、ご希望をお聞きしながらと思っています。

日時:2026年6月20日(土)10:00〜12:00頃
場所:奈良公園(詳細は参加者に通知)
参加費:無料
持ち物:飲み物、必要に応じてお弁当、歩きやすい靴、天気予報によっては雨具
申込先:https://forms.gle/ScQAKWkKenqNa3V77
申込締切: 5月31日(日)まで
posted by 田川 at 12:03| 私のお気に入りの森に自然

熊本・阿蘇 草千里から烏帽子岳へ

熊本・阿蘇 草千里から烏帽子岳へ
           ―歩くたびに広がる、阿蘇の景色―
                          サポーター 川端久美子
こんにちは。
今回は、熊本・阿蘇の草千里ヶ浜から烏帽子岳を歩いてきた様子をお届けします。

■ 草千里ヶ浜からスタート
曇り空の下、広大な草原と池が広がる草千里ヶ浜からスタートしました。
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馬さんたちが仕事前の朝食を並んで食べてました。
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■ 歩くたびに、景色が変わる
「曇り時々晴れ」― 空もまた、刻一刻と表情を変えながら。
しばらくは気持ちよく歩いていたのですが、階段が現れたあたりから斜面が急になり、ハアハアと息を切らしながらの登り。でもだからこそ、一段一段のぼるごとに眼下の景色がぐんぐん広がっていく。斜面が急なぶんだけ、景色の変わり方も劇的でした。

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なお、途中には「滑面注意」の看板も。濡れた地面には十分お気をつけて。
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■ 烏帽子岳 1,337m 登頂!
山頂の標柱の前で、思わず「がんばりました!誰か褒めてね勝ち誇り」と叫びたくなりました。
山頂からは、雲の切れ間に阿蘇の火口と草千里を見渡す絶景が。
登ったからこそ見られる景色が、そこにありました。

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目の前に広がるのは、かつて大噴火を繰り返してきた阿蘇の火口。
今もなお息づく大地のエネルギーを、ここから感じることができました。

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■ 山が教えてくれた、自然の力
登山道の脇に咲いていたのは、ミヤマキリシマ。
満開の時期には山全体がピンク色に染まるのだとか。
今回はまだつぼみも多く、次は満開の頃に来たいと思いました。

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自然の中を歩くとき、私たちは知らず知らずのうちに五感を開いています。
風の音、土の匂い、足裏に伝わる地面の感触、そして目に飛び込んでくる色とりどりの植物たち。
それはまさに、森林療法が大切にしている「自然とのつながり」そのものだと感じました。

■ 最後に・・・
山に登らなくても、草千里をぐるっと一周歩くだけでも、風を感じ、広大な自然に包まれる
体験ができます。
自然の中に身を置くこと自体がすでに十分な癒しなのかもしれません。

阿蘇の自然は、訪れるたびに新しい顔を見せてくれます。
ぜひ皆さんも訪れてみてください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
posted by 田川 at 11:38| 私のお気に入りの森に自然

2026年03月15日

― 草津町・草津森の癒し歩道 ロイヤルコース ―

― 草津町・草津森の癒し歩道 ロイヤルコース ―
                                中澤牧子
 草津温泉と言えば、町の中心にある「湯畑」や温泉街の賑わいを思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど実は、温泉と同じくらい大きな魅力があるのが、草津白根山のふもとに広がる大自然です。中でも草津温泉ホテルヴィレッジに隣接する国有林に整備された「草津森の癒し歩道 ロイヤルコース」は、カラマツを主体にクリやカエデなど多様な樹種が共生する遊歩道で、ここが私のおすすめフィールドです。

 このコースが「ロイヤル」と呼ばれるのは、現・上皇上皇后両陛下が、約15年間にわたり毎年草津でご静養された際、毎回ご散策されたことが由来です。ホテルヴィレッジ北側に隣接する全長約2.5qの緩やかな一般向けコースで、一周約1時間ほど。急な登り下りが少なく、初めての方でも森に入りやすいのが大きな魅力です。地域の人々と森林管理署が協力し、ウッドチップを敷いて歩きやすく整備してきた経緯も、この道のあたたかさにつながっているように感じます。

 実はこの森は、歴史的にも興味深い背景を持っていて、日本の「森林浴」の第一人者でもある神山恵三教授らが、日本で初めて“フィトンチッド”を非公式に測定した場所とされています。また森林浴の効果が科学的に認められた「森林セラピーロード」にも認定されています。
 この森は、「がんばって運動する森」ではなく、「のんびりと歩くうちに自然と呼吸が深くなり、心と体が整っていく森」です。
 森林セルフケアの視点で見ると、まず視覚。目の覚めるような新緑と木漏れ日、カラマツと広葉樹が織りなす秋の紅葉のグラデーション、葉が落ちた木々の個性豊かな木肌を見比べるのが楽しい冬の静かな雪景色まで、季節の変化に富んでいます。次に聴覚。鳥の声、風が枝葉をゆらす音、自分の足がチップや枯葉を踏む音が、森と一体になる感覚へあなたをいざないます。嗅覚では、湿り気を含んだ樹木や土の香りが印象的です。触覚では、ウッドチップの柔らかさ、空気の冷たさ、風の流れ、木肌の凹凸などを感じ取れます。五感をフルに刺激する、セルフケア実践の場として最適です。コースは1年を通して利用され、積雪期はスノーシュー体験もできます。
草津は強い温泉力を持つ土地ですが、その一方で、この森には人を静かに回復へ導く力があります。温泉が“芯からあたためるケア”だとすれば、ロイヤルコースの森は“心と体をほどくケア”。その両方が近い距離でできることが、草津温泉ならではの大きな体験価値だと感じています。
 このコースでは「たくさん説明すること」よりも、「参加者が自分で森を感じる余白をつくること」を大切にしています。深呼吸をひとつ、足裏の感覚をひとつ、立ち止まって空を見上げる時間をひとつ。1分間目を閉じて、木になり切っていただくこともあります。ロイヤルコースは、特別な装備や高度な技術がなくても、自分で自分を整えるための入口を優しく開いてくれる場所です。

刈払い機による下草刈払い体験

刈払い機による下草刈払い体験
                      理事長 太田博幸
 冬の澄み渡る青空の下、北風が強く吹き抜け肌寒い3月8日(日)
某自治体主催の森林ボランティア育成講座2日目。刈払い機とチェーンソーの
安全使用の講義と下草刈払い体験の実習を受講しました。

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午前中は、刈払い機及びチェーンソーの種類や、エンジン始動前の確認事項・始動停止手順・使い方、注意事項・事故事例などについて集会室にて講義です。これらの工具は非常に便利ですが、適切な取り扱いを怠ると事故や怪我のリスクが非常に高まることを習いました。

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午後は、森に入って刈払い機のみになりますが(チェーンソーは使いません)、機材の基本操作とメンテナンス方法を2〜3人ずつの班にわかれて説明を受けます。

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 講師に見本を見せてもらってから、ひとりひとり森の中の下草を刈払い機で整備していきます。午前中に講義で習ったのですが、右足が常に前で、すり足で移動することについては、左足前でどんどん進んでしまったり、刃の左側の上三分の一を使って刈るところを右側の刃で刈ってしまったりと講義で説明を受けた通りにいかないことが多々ありましたが、下草を刈って森が整備されていくことは大変気持ちがいいものでした。
 刈払い機を安全に使用するためには、事前の準備と点検を怠らずに、安全な作業環境を確保して、正しい持ち方と操作方法により、周囲に注意を払いながら作業することが大切だということを実感しました。

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 実習が終わって、お土産に原木椎茸をいただきました。
ありがとうございます。
 日本森林療法協会の活動方針のなかのひとつに健康な森づくりがありますが、なかなか体験する機会の無い、刈払い機を使って下草を刈り取ることができたのは貴重な体験でした。
posted by 田川 at 07:28| 役員コラム

2026年03月14日

私のおすすめ森林セルフケアフィールド

私のおすすめ森林セルフケアフィールド
                         松澤 晴美
多摩川駅前・田園せせらぎ公園

 私のおすすめの森林セルフケアフィールドは、東急東横線・東急多摩川線の双方を利用できる多摩川駅前に広がる「田園せせらぎ公園」です。

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  駅前等言う利便性の高い立地にありながら、園内に一歩足を踏み入れると、都会の喧騒から離れ、穏やかな自然のリズムに身をゆだねることが出来ます。

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時折、遠くに駅アナウンスが聞こえますが、それさえも気にならないくらいで

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短時間でも立ち寄りやすく、日常の中で森林セルフケアを実践しやすい場所です。

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園内には小さな池があり、水辺空間ならではの落ち着いた雰囲気が広がっています。

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 現在、滝の稼働は中止されていますが、静かな水面が視覚的・心理的な安定をもたらし、心身をクールダウンさせ、内側の感覚に意識を向けやすくしてくれます。

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 秋には園内にはどんぐりがたくさん落ち、足元から季節の移ろいを感じることが出来ます。今の時期は梅の花も咲き始めています。自然の循環を感じることは、セルフモニタリングを深めるには大切な要素でもあります。

公園から少し歩けば多摩川の流れに出会え、公園とはまた違った解放感を味わうこともできます。

 田園せせらぎ公園は、周辺環境も含めて都市にいながら自然と繋がり、自分自身を整えるための貴重なフィールドです。


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posted by 田川 at 08:02| お薦めの里地里山

2026年02月14日

「今と昔の原風景=森の姿から思うこと」

「今と昔の原風景=森の姿から思うこと」
                   理事・森林セルフケアコーディネーター 鈴木 友よ

 「兎追いし かの山 小鮒釣りし かの川・・」1914年(大正3年)の唱歌、「ふるさと」の歌詞にある情景は、私にとって、日本の原風景=里地里山そのもののイメージです。
そのイメージの中の森、もしかしたら今の森とはかなり違う姿だったのかも・・

 東海道五十三次などの浮世絵の世界では、森、というよりも「はげ山」!松が少し生えている感じの丘陵地が描かれています。

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 古来の日本にはスギの原生林が各地にあったようで、しかも直径2.5m、樹高40mの大木が生えていたそうです。そうした湿り気のある場所に田畑を開拓して定住した人類。原生林を切り開き、材木は寺社、屋敷や城建築、燃料などへと活用してきたのでしょう。木材(由来)からエネルギーを生み出していたし、建物も木造。となると山から木が少なくなるくらいまで消費しているのは納得です。
 「おじいさんは山に柴刈りに」は、食事や暖をとるための大切な労働。特に江戸以降、人口が増えたことではげ山へと追い込まれていったらしい・・

 林床に栄養分が乏しくて松がまばらに生えているので、マツタケがたくさんとれたみたいです。私の住んでいるみよし市でも、70年前までは沢山のマツタケが収穫できたよ、というお話を伺ったことがあります。
 だから戦後の植林事業であれだけびっしりとスギ、ヒノキを植えることができたのでしょう。
見晴らしは良いので、山越えなど、移動する際に方向が分かりやすかったのかなとも想像します。隣接した斜面同士、手旗信号で会話ができたほど見通せたそうです。

 ただ大変なことに、表土が流れやすく、山は洪水が多発していたそうで、健全な森であることは防災の意味からも重要ですね。

 昭和30年以降、人が手を入れ続けた雑木林(二次林)が、エネルギー利用の変化等によって利用されなくなり放置され、落葉樹から常緑樹への遷移、また同じく放置した竹林による森の荒廃が続いています。スギ、ヒノキの人工林の乱立、放置した状態も問題となっています。また、荒れた場所は不法投棄場所となってしまうなど、放置、無関心による弊害が目立ちます。開発による森の消失、分断なども並行して起こっています。
こうした状態はたぶん、有史以来初めてのことです。

 今各地でなされている里山保全の活動は、放置による暗くて藪化する森を明るい里山林として保全するために人が除伐、落ち葉かき等の手入れ作業している状態です。

 私も身近な森での活動を続けています。こうした草の根の活動がもっと増えてくるといいなと願っています。いろいろなタイプの森が点在することで、生物多様性の維持に貢献できるし、私達自身が活動することによって、身近な森に対して関心を向け続けることにつながるのではと期待できるからです。

 なにより、「森林作業」は森林セルフケアのメニューの一つ。森の活動で出会う人たちが元気なのはセルフケアできているからなのですね!

posted by 田川 at 05:41| 役員コラム

「早春の森の楽しみ方」

「早春の森の楽しみ方」
森林セルフケアコーディネーター 青木 孝一

 「早春」という言葉はよく聞く言葉ですが、具体的な時期はいつでしょうか?
一般的には「2月から3月中旬頃」、もう少し詳しくまとめると・・・

2月 : 立春を迎え、早春の始まり  
3月中旬まで : 春本番(桜の季節)の手前 まで
暦の春が始まり、自然が動き出す時期ですね。

 私は毎年この時期に「森林セルケア体験会」企画し、実施しています。
皆さんにとって「早春の魅力って何ですか?」 と尋ねられた時になんて答えるでしょう?

 私は梅の花が咲き香りが漂う、ツバキやミツマタの花や大地にフキノトウなどを見つけた時に早春というイメージを強く感じます。

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また、葉っぱがなく木々の枝の広がりなど、森の様子がはっきりとわかる季節、派手ではないけれど変化の兆しが見られ、命が動き出す時期であることも魅力のひとつになっています。

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早春の時期に森を歩いていると五感で気づくことが沢山あります。冷たい空気の中に少しだけ混じる春の匂いや鳥の声が増えてくること、日差しの柔らかさなどです。

目には見えないけどいろいろな感覚を使うことで季節の変化を感じとることができます。
人が少なく、静かな自然を独り占めしやすく、虫が少なく歩きやすい、それと小さい花や冬芽を見つけた時の喜びなど、早春ならではの森の楽しみ方も色々あります。

早春の森歩きの魅力を私なりに表現すると「五感で気づき、心を整え、次の命を待つ楽しみ」ですかね。

この機会に皆さんも是非、「早春の時期の森歩き」を体験して感じたことを私に教えてくださいね。


posted by 田川 at 05:32| 身近な森のご紹介

早春の森の楽しみ方

早春の森の楽しみ方
                        森林セルフケアサポーター 宮下和之

 森林セルフケアを実践されている皆さんは、四季折々の森の表情を楽しんでおられることと思います。今回は、一年の中でも特に変化に富んだ「早春」の森の楽しみ方をご紹介します。

冬の終わりに訪れる、小さな命の息吹
 早春とは、いつ頃の季節でしょうか。
ここでは、冬の厳しい寒さが少しずつ緩み始め桜が咲く前までの時期を、早春と呼ぶことにしたいと思います。
 この時期の森は、一見するとまだ冬枯れの景色が広がっているように見えますが、足元や枝先には、実はこの時期こそが活動期という生き物たちが、森のあちこちで動き始めています。足を止めてよく観察してみると、早春を待っていた小さな命たちの営みが見えてきます。早春の森の楽しみは、まさにこの“動き始めた変化”に出会うことにあります。

足元に広がる春の妖精たち
 早春の森を訪れて足元に目を向けてみると、落ち葉の間や林床のわずかな隙間から、可憐な草本の花が顔をのぞかせています。
 「スプリングエフェメラル(春の妖精)」と呼ばれる植物たちです。キクザキイチゲ、ニリンソウ、イチリンソウなど、これらの植物は春の短い期間だけ地上に姿を現し、樹木の葉が茂る前に花を咲かせ、種子を実らせて地下に潜ってしまいます。この時期だけに見られる植物なので、心が躍ります。また、スミレの仲間も早春の森を彩ります。タチツボスミレ、シハイスミレ、アオイスミレなど、まだ森全体が芽吹く前の限られた光を受けて咲く姿は、早春ならではの存在です。
 これらの小さな紫や白の花を見つけたら、しゃがんで目線を合わせてみてください。森の中で膝を折り、視点を低くすることで、いつもと違う森の景色が広がります。

樹木たちの控えめな春の装い
 足元だけでなく、顔を上げて樹木の枝先にも注目してみましょう。早春に花を咲かせる樹木は、控えめな美しさを持っています。
 ヤブツバキの鮮やかな赤い花は、まだ緑の少ない森の中で目を引きます。クロモジの小さな黄色い花やキブシの房状の花が林縁を彩ります。枝に触れると、クロモジからは爽やかな香りが広がります。タムシバやコブシは白い花弁を広げて落葉した木々の中に点在し、ヤナギの仲間は、銀色の芽や黄色い花穂で春の訪れを告げています。
 これらの花々は派手ではありませんが、早春の日差しの中で輝きと温かさを感じさせてくれます。ゆっくりと歩きながら、枝先の小さな変化を探してみてください。

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水辺に宿る新しい命
 散策路脇に小さな水路や水たまりがあれば、少し立ち止まって覗いてみてください。
条件が合えば、そこには両生類たちの卵塊が見つかるかもしれません。
 ヤマアカガエルやニホンアカガエルは、まだ寒さの残る早春のうちに産卵を終えます。透明なゼリー状の卵塊の中に、黒い小さな粒々が集まっている様子は、静かな水辺の中で確かに始まっている命の営みを感じさせてくれます。ヒキガエルは長い紐状の卵を産み付け、また、場所によっては  サンショウウオの仲間の卵塊に出会うこともあります。
 種によって、卵の形や大きさは実にさまざまですが、まだ冷たさの残る水の中で、静かに次の世代が育まれている様子は、早春の森ならではの光景です。
 水辺にしゃがみ込み、しばらく静かに観察してみましょう。冷たい水の中で、春に向かって確実に成長していく小さな命。その営みに触れることで、自然のリズムと、自分自身の心や体のリズムとを、そっと重ね合わせることができるかもしれません。

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野鳥たちの子育て準備
 森に響く音にも耳を澄ませてみましょう。
 早春は、留鳥たちにとって繁殖期の始まりでもあります。シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、エナガ、メジロなどは、早ければこの時期から巣作りを始め、森の中がにわかに賑やかになります。
樹洞を探して幹を見回したり、地上で巣材を集めたり、巣材をくわえて巣穴に運んでいる姿が観察できるかもしれません。
 ところで、野鳥たちが集める巣材で重要なものの一つは、なんだと思いますか?
実は「苔」です。苔は、私たちの身近な森の中にごく普通に生育しています。苔好きの方にとっては、可愛らしく、つい目が向いてしまう存在ですね。この身近な苔は、動物たちにとっては命を育むための大切な巣材として、生態系の中で重要な役割を担っています。
苔を通して、植物と動物がつながっていることに目を向けてみる。
そんな視点を持つことも、早春の森を味わう一つの楽しみ方なのかもしれません。

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早春の森で心と体を整える
 早春の森は、冬の静けさと春の躍動が交差する、特別な時間です。
 まだ肌寒い空気の中で小さな命の芽吹きを探していると、自然と歩みはゆるやかになり、足を止め、目を凝らし、耳を澄ますことになります。その静かな時間の中で、森の内側で確かに進んでいる変化に気づくことができます。
森林セルフケアの時間としても、この「静かな始まり」に身をゆだねることは、とても豊かな体験になります。
 まだ始まりきっていない季節を、焦らず味わう。
早春の森は、その大切さを、そっと教えてくれているのだと思います。


posted by 田川 at 05:24| 身近な森のご紹介

2026年01月17日

新年のご挨拶

新年のご挨拶                                                  
                             理事 田川裕則
 新しい年を迎え、皆さまにとって健やかで実り多い一年となりますことを、心よりお祈り申し上げます。
 近年、私たちの暮らしは利便性を増す一方で、情報過多や人間関係の希薄化、慢性的なストレスなど、心身への負担も大きくなっています。そのような時代だからこそ、自然の中に身を置き、五感を通して自分自身を取り戻す「森林療法」の意義は、ますます高まっていると感じています。

 森林には、私たちの呼吸や心拍を穏やかに整え、緊張を解きほぐす力があります。木々の香り、風の音、柔らかな光、土の感触といった自然の刺激は、言葉を介さずとも私たちの内側に働きかけ、心身のバランスを回復へと導いてくれます。これは特別な技術ではなく、人が本来持っている自然とのつながりを思い出す営みでもあります。

 本年は、単に「癒やされる場」としての森林だけでなく、より幅広い分野と森林療法を結びつけていくことが重要になると考えています。森は誰かのためだけの場所ではなく、世代や立場を越えて人をつなぐ共通の基盤となり得ます。その可能性を丁寧に掘り起こし、地域と共に育てていく一年にしていきたいと思います。

 また、気候変動や自然環境の変化が進む中で、森林を「利用する」だけでなく、「守り、共に生きる」視点も欠かせません。森林療法の活動を通して、自然への敬意と感謝の気持ちが次の行動につながり、持続可能な森づくりへの意識が広がっていくことを願っています。

 今年も多くの方が森と出会い、自分自身と向き合い、日常へと前向きな力を持ち帰ることができるよう、関係者一同、心を込めて取り組んでまいります。本年が、皆さまにとって心身ともに健やかで、自然とのつながりを深める一年となりますよう、年頭にあたり所感とさせていただきます。
posted by 田川 at 12:47| 年頭挨拶