「心穏やかに自分のためだけに過ごせたGW」
森林セルフケアコーディネーター 小川純子
今、私は53歳です。
24歳で結婚、25歳で長男を出産。
28歳で次男を出産し、29歳で長女を出産。
51歳で長男が入籍し祖母となり、52歳で孫が2人になりました。
53歳で次男が入籍、長女は社会人となりました。
そんな私のGWは、第二の人生に向けて準備をしてきた最終段階直前の「セルフケア」の時間となりました。自分のためだけに過ごすことができた静かな時間でした。
「自分のためだけに過ごす」なんて素敵な響き。
やっとここまで来たね。
などと自分で自分に語りかけながら今はゆっくり過ごせることに素直に感謝です。
4/30(日)〜5/5(金)までは山梨県山中湖村でおこなわれた、相模女子大学の石川勇一先生が教える「瞑想リトリート」に参加してきました。
先生のプロフィールには、臨床心理士、公認心理師、行者、相模女子大学教授とあります。内容説明には、各種瞑想法の指導・実習(心の健康法から悟りまで)スマホ断ち+沈黙の行・アーナパーナサティ16step・歩く瞑想・食べる瞑想・山の瞑想・法螺貝ワーク・止観瞑想・瞑想のためのヨーガ・ダンマの学習・チャンティング(初期仏教中心)・法談義・シェアリングと書かれていまして、すべて体験してきました。
今回で4回目の参加となります。
2018年、始めて参加した当初は3泊4日でしたが、終わると急いで車を走らせ、東名高速道路に入り足柄サービスエリアのスタバに駆け込んでいました。
その後も、なかなか瞑想は出来ずにいました。
「初期仏教」を学び「ダンマ」の存在を知ることができました。
言葉の意味は分かるのですが、腑に落ちるところまではなかなかいかない難しいこの学びと、瞑想をする意味が私にはなかなか納得ができませんでした。ですが、知り得たことへの「喜び」が湧き上がってきたことも事実でした。
常に気になったことは納得できるまでやってみたくなるものですから、できることから実践することにしました。
まずは、「五戒」を守ったらいいですよ。と、ブッダは説いたと学びましたから、ここからスタートしました。
1. 不殺生戒 生き物を故意に殺さない戒を受持します。
2. 不偸盗戒 与えられていないものをとらない戒を受持します。
3. 不邪淫戒 不倫行為をしない戒を受持します。
4. 不妄語戒 嘘をつかない戒を受持します。
5. 不飲酒戒 穀物種や果実酒など意識を酩酊させるものを控える戒を受持します。
この「五戒」を意識した生活を始めて、結構難しいなと感じたことは、1番と4番でした。
夏場は「蚊」をみつけると平気でパチンと叩いていましたし、ゴキブリをみつければ、殺虫剤でシューとしていました。「殺している」という自覚もなく平気でおこなっていた自分に気づかされました。また、嘘をついているという自覚なしに「嘘」をついていた自分にも気づかされました。石川先生から「例えば行きたくない飲み会があったとき用も無いのに、ちょっと用があるので、と言って断ることもありますよね。ここで嘘をつかずにどうやってこの場をやり過ごすか、ここは知恵が必要ですね。私は結構です、といって断っています。」と伺った時、私は結構自覚の無い嘘をついてきたなと気づくこともできました。
「初期仏教」をちゃんと学びたい。「ダンマ」を理解したい。「瞑想」を自然におこなえるようになってみたい。こんな思いを持ち続け、実践し続けて5年が過ぎていました。
富士山を身近に感じながら過ごした6日間の瞑想リトリートでは、静寂で瞑想以外に何もしなくていい環境の中ではこんなに心身が静かになるという体験ができました。この体験が5年前の私には苦痛であったのに、今はそんな感覚を思い出すことが出来ません。
実に不思議です。
最後に、瞑想リトリートに参加されていた方々との交流の中で、「森のリトリート」のスタッフの方との出会いがありました。終わってから名刺を交換させていただき、森林を使い企業の方々へ関わっていらっしゃるというお話を伺いながら、改めて「森林セルフケア」を伝えていく意義を強く感じることも出来ました。
帰りの東名高速道路では事故渋滞に巻き込まれましたが、のんびり山の景色が眺められていいかも。などと思いながら山を眺めていてびっくり。
「えっ、藤の花?」
藤棚の藤の花しか見たことがなかったものですから(笑)
今の私は気づけることが少し増えたのかも知れません。