4月29日朝日新聞 [2009年07月08日(Wed)]
4月29日の朝日新聞に、米国ファンドレイジング協会会長のポーレット・マエハラ氏の
インタビュー記事が掲載されました。 このインタビューは、マエハラ氏が、今年2月18日、日本ファンドレイジング協会の 設立記念シンポジウムで基調講演を行うために来日した際に行われたものです。 -------------------------------------------------------------------- 4月29日朝日新聞 マエハラさん、NPOが寄付を集めるには?支援先の具体例を紹介 NPOやNGOが自立して活動を行うため、寄付集めを担うファンドレイザー。 2月に日本ファンドレイジング協会が発足したが、米国では「もっともホットな仕事」の 一つに選ばれるほど社会的に認知された職業だ。寄付集めのコツを米国の ファンドレイジング協会代表のポーレット・マエハラさんに聞いた。 世界的な不況で、寄付は集めにくくなりませんか。 「確かに、企業や政府は予算を削減するが、個人は違う。こういう時こそ、 (社会に役立つ)いいことをしたいと思うのでは。自分は最低限生きていくことが できれば、それすら難しい人に何か施したい、助けたいという気持ちにならない だろうか。寄付をすると世界を変えることができたと幸福感を味わえることができる」 日本には寄付文化がないとよく言われます。所得控除などの税制も米国のほうが整っています。 「日本に寄付文化がないとは思わない。私の前夫は日系3世だったが、 日本人たちは非常に親切で、家族に基盤をおき、助け合いの精神があった。 むしろ米国が学ぶことが多いほどだ。税制も寄付を促す一つの要素ではあるが 唯一の要素ではない。いいことをしたいという気持ち、あるいは事実を知るということの ほうが強い動機になる」 寄付集めには技術やノウハウがあるそうですね。 「お願いすること、感謝することといった基本的なことが重要だ。それに加え、 調査や分析もする。今寄付してくれている人たちが、なぜ寄付をし、何を求めているのか。 その結果をもとに、寄付金額をもっと上げてくれるように工夫する。相手の興味を知り、 それに合わせてこちらから提案する」 新たな寄付者を開拓するための工夫は? 「自分たちのもつ人脈からさらに人を紹介してもらったり、パーティーなどを 開いたりして、活動を認知してもらうことから始まる」 活動の中身を訴えるポイントは何でしょう。 「支援者の具体的な話をすえることだ。たとえばホームレスや被災者、 HIVの犠牲者など。そこにあなたの寄付がくればこう変わります、と説明する。 生々しい現場や事実がわかれば、自分たちも何かしなくてはいけないと感じる人は 多いはずだ。日本でも年末の日比谷の派遣村で多くの寄付が集まったと聞いた」 ファンドレイザーの仕事の魅力とは何ですが。 「一日の業務を終えて帰ってきたとき、疲れているけれども、今日も誰かの人生を少しでもよくできた、地球を助けられた、と自分に報いがあったと思えるところだ。 |
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