明治天皇百年祭〜郷土芸能奉納〜奉納芸能紹介3 [2012年07月21日(Sat)]
B「本吉法印神楽(もとよしほういんかぐら)」 【宮城県本吉郡南三陸町】 本吉法印神楽会・女川法印神楽保存会 南三陸町から石巻市一帯に居住する修験者(しゅげんじゃ。地元では「法印」と呼ばれる)によって伝承され、沿岸各地の神社の祭りで奉納されています。南三陸町戸倉(とぐら)地区が一帯の法印神楽伝承の中心地とされ、女川法印神楽(おながわほういんかぐら)(石巻市北上町女川)はじめ近在の神楽組の多くが当地の型をもとにしています。 東日本大震災における津波で、伝承の中心である戸倉神社はじめ各奉納神社、伝承者の居住地が壊滅的被害をうけました。戸倉神社に伝わる貴重な面や装束も全て流失してしまいました。 また女川法印神楽には同じ北上町の長面(ながつら)・釜谷(かまや)地区の神楽師が携わっていますが、この2地区も壊滅的被害を受け、神楽師のご家族も被害に遭われました。 隣町の登米市の上町(かんまち)法印神楽による面の製作や女川組の支援を受けながら、昨年の神社奉納から活動を開始しました。 今回は面や装束の製作が間に合っておらず女川組のものを借りて奉納します。 大船渡から陸前高田を車で南下し、宮城県へ。南三陸町までは沿岸の道を走りましたが、1年経ってもどこもかしこも悲しい光景でした。 :南三陸町中心部。。。 戸倉神社に立ち寄ってみました。 左にあるプレハブが今の神社社務所のようです。 津波は写真に見えるオレンジ色の門(ここに法印神楽の舞台を設えた)は優に超え、奥の本殿の賽銭箱辺りまで来たそうです。鳥居なども全て流失したようです。 プレハブ周辺には神職さんのお宅があったそうで、そちらに保管されていた神楽用具一式とともに流されてしまいました。 女川法印神楽の今野会長宅で、本吉法印神楽代表の齋藤さん(戸倉神社神職)も集まっていただき、顔合わせをしました。 法印神楽は今はやる人も少なくなり、広く一般に舞手を募っていますが、基本的には神職が舞う神楽です。女川でもほとんどが神職だそうです。 神楽衣装や用具を見せてもらいました。 これら用具は、本吉法印神楽ではもう何一つ残っていません。全て作るとなると、かなりの額になります。面の表情は勿論のこと、衣装の布や模様、それぞれにこだわりがあり、全部ありもので、とはいきません。齋藤さんもこれから少しずつ作っていこうと決心し、それならとGBファンドを紹介し申請、無事採択されまずは第一歩です。採択結果はこちら→http://arts-fukkou.blogspot.jp/p/blog-page_4972.html これ、大変珍しいものだとか。「石帯」という舞手の腰につける道具ですが、彫り物のものはあまり無いようです。仮○ライダーの変身ベルトのようでかっこいい。 雄勝法印神楽が被災されながらも、再開を決め、雄勝の方々のみならず、日本中に感動と励ましを与えてくれました。 同じく、本吉や女川、長面、釜谷の法印神楽も、その力強い舞で多くの方々を勇気付けることでしょう。 震災後初めての東京での上演、どうぞ応援してください! 「本吉法印神楽」の登場は 7/28(土) 御社殿 12時55分頃、原宿口 19時頃 7/29(日) 原宿口 15時半頃、同 18時50分頃、御社殿一斉奉納 20時半から 7/30(月) 原宿口 13時50分頃 お楽しみに。 |