2016年「船長実務勉強会」
[2017年03月29日(Wed)]
講演日時 : 2016年9月2日(金)15:00-17:00
講 演 者 : 真山 全 (大阪大学大学院 国際公共政策研究科教授)
講演内容 :「商船は、いつ保護され、いつ攻撃されるか?
−武力紛争時の商船の国際法上の地位」
==<講演内容>=======================
第二次大戦で日本商船隊は壊滅した。それは日本がそもそも無謀な戦争を始め、商船護衛にもほと
んど無策であったからである。商船のこの過酷な経験も戦争が終わると次第に忘れられていった。
しかし、日本が戦争をしなくとも外国同士の戦争に遭遇した場合にいかに法的に対応するかは考えて
おかなければならない。
更に、2015年の憲法解釈変更により集団的自衛権行使が許容されると日本が交戦国になる可能性も増大
する。今回は、戦争が存在している場合の商船の地位を国際法の構造の説明の後に事例問題式に検討する。
これによって外国籍船員が乗船する便宜置籍船を指揮統率し、船舶の安全運航という責務を担う船長は、
海洋法、海戦法規や海上中立法のどの部分に注目したらよいかを示したい。
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<講演風景>

