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2012年05月13日

岩手の食育とOlahono

盛岡の東屋 高橋さんから、盛岡で飲食店を経営されている仲間が
関西でのイベントを企画されているという事で、ご紹介を頂いた(有)秀吉さんとのイベントご報告です。

* 東屋さん 2011年7月29日の記事より
https://blog.canpan.info/jaetohoku/archive/26
* 秀吉さんのHP
www.hideyoshi-inc.com



‐--【5/12*みんなで岩手の美味しい食材を食べよう!】-‐‐

これまで秀吉さんは地元盛岡で、「里の幸会」と題し、生産者と消費者を繋ぐ会を実施してきた。
今回は、岩手を飛び出し初の関西!
5月10日〜15日に兵庫・大阪・奈良・京都の各所を
遠い岩手を少しでも身近に感じてもらおうと行脚した
(有)秀吉の渡邉ご姉弟の熱い想い・行動力には本当に感服だ。

私たち東北みらつくプロジェクトでは、5月12日にフロムエイト高松さんご協力のもと
大阪難波近くのまいど市にて、「みんなで岩手の美味しい食材を食べよう!」を開催した。
(有)秀吉さんが震災後立ち上げられた「Olahono〜おらほの〜」の活動を広報すると共に
まいど市登龍門さんのご協力で岩手のおいしい食材をふんだんに使った料理を食べて、
岩手弁を聞いて、生産者さんの声を映像で見て、と五感で岩手を感じる会となった。

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岩手県盛岡市で焼き鳥屋、イタリア料理、和食の店など
飲食店を37年営んできた秀吉さんは、
「自分たちが商売してこれたのも美味しい食材を作る一次産業があったから」と言う。

3.11があり生産がままならなくなった水産業・農業。
カキ養殖は、いかだ作りから始めなければならない状況にあるという。
いかだを作り、そこに種をつけ育成させ収穫までにかかる期間はおよそ3年。
陸前高田では震災前に30名いたカキ養殖者の内、10人が再開を決めた。
3年間収入は見込めない事、いかだを作ると借金が増えていくばかりである事を前提に再開を決断したのだ。

震災が起こり、食の需要が東北から様々な地へ代替される中
東北の食が本当の意味で復興した時にはもう消費者はいない。
生産者と消費者がリアルに繋がっていける仕組みを作らなければいけない。
そんな想いから、Olahonoの活動は始まったという。

「おらほの」は方言で「私の」という意味だ。
まさに自分のハタケを持っているように消費者の方々に感じてもらい、
多くの人を岩手の食の復興に巻き込んでいく仕掛けである。

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今回、参加いただいた方々から色々な声があった。
まいど市の森本理事長
「東北は遠い!関西にいるとやっぱり忘れがちになる。
被災者の為じゃなくて、本当に美味しいんだっていう事をPRしていけるような、仕掛けづくりが必要。
そのために、まいど市には高松さんがいるんだから、東北・関西、双方の声を受発信できる窓口に使ってもらってもいい」

フロムエイト高松さん
「秀吉さんのおかげで良いヒントを貰った。
今度は福島や宮城版をまいど市でやっていきたい。」

他にも
「東北のために何かしたいと、これまで寄付をたくさんしてきた。
でもそれがどこに流れ何に使われたのか全く分からない。
支援内容を明確に、見える形で示してほしい!」



秀吉さんが立ち上げられた「Olahono〜おらほの〜」は
支援する相手の顔も見え、その後も定期的に情報を発信する仕組みがある。
東北の生産者の方々も、待ってくれている人が見える事によってさらに前に進めるはずだ。

1年ほど前、支援には5つのフェーズがあると、ある岩手の経営者から教えて頂いた。

1 緊急支援
2 必要支援
3 希望支援
4 教育支援
5 進化支援

3.11から1年が過ぎた今、求められているのは3〜5の支援。
Olahonoは「希望支援」に当たるのではないかと思う。
10・20年とかかるといわれる復興への道を、支えるために
「忘れていない」「待ってるよ」という姿勢を伝えることが出来るこの仕組みは、
もっと広げていく意義がある活動だと、私自身感じさせていただいた。




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ご協力いただいた、フロムエイト高松さん、まいど市の皆様、
そして何より岩手から生産者の声を伝えに来て下さった
有限会社秀吉の渡邉ご姉弟様、本当に有難うございました。

また秀吉さんは、岩手のこだわりの食材をS-FARMという屋号でネット販売もしており
「これから東北のものも扱っていきたい」と、お考えの飲食店様には
是非、「Olahono〜おらほの〜」のサイトと共にチェック頂きたい。



岡あゆみ

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