子どもと地域の可能性(小林 健司) [2005年11月29日(Tue)]
11月26日に神戸市の板宿小学校さんと協力してキッズマートを開催しました。総合の時間を使ってかなり丁寧に準備をしてきた成果を出す日とあって、子ども達は朝から行う開店準備も走り回ってしていました。
毎回、キッズマートをすると何かしらドラマがあるのですが、今回もいくつかおもしろいエピソードがあるので2つほどご紹介したいとおもいます。 1つ目は、『フラワーガーデン』というお花屋さんをしているグループ。売っている姿を眺めていると、お客さんに 何かを書いて渡しているので、近づいて見てみると、商品名と金額を書いてレシートとして渡してたのでした。 Jaeeでは20回近くキッズマートをしてきたが、レシートをみたのは今回が初めてでした。しかも、よく見てみるとその下に「初めてお店をだしてドキドキしましたが、いっしょうけんめいがんばりました。お買いあげありがとうございました。」という文字が! あとで、このレシートについて作った子どもと話をする機会があったのですが、「せっかく買ってくれたお客さんに何かできればいいなと思って作った」とのことでした。しっかりお客さんのことを考えて、自分たちの想いまで伝えている。改めて子どもの発想の豊かさと、可能性って大きいことを実感しました。 子ども達は本当に一生懸命に工夫をしてお店を切り盛りして、どのチームも個性豊かに頑張っていたのですが、もう一つはその横で地域の住民の方とお話ししたときの話。 「昔は(商店街の中で)子どもが走り回っているのが当たり前だったけど、最近は本当に子どもを見ることは少なくなった。」「子どもがいることで、親や親戚などがきてくれて商店街の人通りがとても増えた。昔の商店街はいつもこれくらいの人がいたので、なつかしい」 「子ども達が商売をしているのを見てどうですか?」子ども達から商品を買ってくださったかたに何度かこの質問をさせてもらったのですが、多くの方がいっていたのが「昔の商店街に戻ったみたい」という言葉でした。そして、 「今の子どもはゲームばっかりして、外で遊んでいる姿を見なくなったからこうして元気にしているのを見ると安心する。商店街もどんどんさみしくなっているから、子ども達がいるおかげでこんなに明るくなるなら毎週でもやってほしいです。」 あるおばあちゃんは、目に涙を溜めながら、うれしそうに話してくれました。 さすがに毎週は難しいですが・・(笑 地域全体が教育の場として機能し、さらにそれが地域の活性化につながるというキッズマートは可能性を持っているし、Jaeeと しても継続的に続けていけるように、形を整えていきたいと思っています。 |